「ヒイラギナンテン(柊南天)」に黄色い花が咲き始めました。
葉がヒイラギのようにトゲがあり、ナンテンのように複葉、その上実のつきかたもナンテンにそっくりなので、「ヒイラギナンテン」という名前になりました。
この木は縁起物なんです。
その理由は、ヒイラギとナンテンの2つから名前をもらっていますから、ヒイラギの「魔除け」、ナンテンの「難を転じる」という縁起の良いものが2つ重なっているからなのです。
葉は秋に紅葉したまま、まだ赤い色が残っています。
そこに花穂が出て、黄色い花が開き始めました。
ヒイラギナンテンの開花時期は3月~4月頃、ちょうど今頃なのです。
花弁はあまり大きく開かないので、中があまり見えませんが、雄しべを触ると雌しべの方にくっつくように動きます。
これが特徴なのですが、昆虫などが中に入ったときに、授粉しやすいようになっているのでしょうね。
授粉すると、初夏には黒青色の実ができます。
少し前(年末ごろ)に同じような花が咲いていましたが、それは『ホソバヒイラギナンテン』という花です。
ホソバヒイラギナンテンは、秋(9月~11月ごろ)に黄色い花を咲かせ、それが終わると実になるので、今は実の季節です。
[ホソバヒイラギナンテンの花・秋~冬]
[ホソバヒイラギナンテンの実・冬~春]
ヒイラギナンテンとそっくりなのですが、葉が細いのが特徴です。
「ヒイラギナンテン」
学名:Mahonia japonica
英名:Mahonia
別名:トウナンテン、十大功労
科名・属名:メギ科 ヒイラギナンテン属
原産地:中国、台湾、ヒマラヤ
別名の『十大功労』は漢名のヒイラギナンテンのことです。
これは薬効成分にちなんだもののようです。
ヒイラギナンテン全体が生薬になっているため、効能が10以上もあるからということで、『十大功労』と名付けられたそうです。