長崎県には600近くもの島があり、そのうち有人島は70余りある。
その中の一つ、壱岐に行ってみた。
場所は長崎県と対馬とのほぼ中間に位置している。
アクセス方法はフェリー、ジェットホイル、飛行機などあるが、今回はフェリーを利用した。
博多港から壱岐の郷ノ浦港まで2時間15分の船旅だった。
郷ノ浦港に着いてから早速島内を観光することにした。
最初は東にある牧崎園地へ。
広大な草原と「鬼の足跡」と呼ばれている岩穴。
伝説では大鬼のデイが鯨をすくい捕るために踏ん張ってできた足跡らしい。
そして岬の先端の「猿岩」、これは誰が見ても納得すると思う。
牧崎園地から海沿いの道を20分くらい進んだところに湯ノ本温泉の看板が見えた。
ここにも温泉はあった。
地元の人に聞くととてもいい温泉らしいけれど、今回は温泉には入らなかった。
島内を北まで走り、そこから西の左京鼻に向かった。
鼻とは陸地の突端のにある断崖のこと。
その断崖からは奇岩を見ることができた。
これは「観音柱」で壱岐誕生神話の八本の柱の一つとなっている。
昔々、壱岐はあちこちへ動いてしまう島(生き島)だったため、流されないようにと八本の柱を立て、綱で繋ぎとめていたという誕生神話があるらしい。
前に見た猿岩もその八本の柱のうちの一つ。
左京鼻から戻って「はらほげ地蔵」を見学した。
海の中に六体の地蔵が立っている。
この地方の言葉で「ほげる」というのは穴があくこと。
この地蔵の腹の部分が丸く穴があいているため、はらほげ地蔵と呼ばれていて、誰が何のために祀ったか、どうして穴があいているのかもはっきり分からないらしい。
このはらほげ地蔵の近くの「うにめし食堂」で名物のうにめしのお昼にした。
左京鼻から内海を隔てた筒城浜を歩いた。
筒城浜海水浴場は砂浜が600メートルも続く、遠浅の海水浴場。
夏になると壱岐で一番賑わうスポットになるらしい。
最後は「原の辻一支国王都復元公園」と「一支国博物館」へ。
壱岐は「魏志倭人伝」の中に一支国(いきこく)の王都と特定されている。
紀元前2~3世紀から紀元3~4世紀にかけて栄えていて、大規模集落が形成されていた。
その発掘調査がずっと続いている。
そして発掘された出土品などは博物館に展示されている。
公園では「一支国王都」の再現がなされていた。
こうして島を一周して郷ノ浦に戻り、ここで一泊した。
ホテルから見た郷ノ浦港と郷ノ浦大橋