花が咲いた後、全体がもやっとして煙が出ているように見える木。
まだ煙には見えない。
この状態になってくると、遠くからは煙に見えてくる。
煙の正体は何? と思っていたら、花が終わってから、花びら、雄しべ、雌しべなどが付く部分の花托が糸状に伸びてきて、それが集まって煙のように見えるということらしい。
[花のつくり]
[図は小学館デジタル大辞泉より]
花は小さくて目立たないので、その後の煙の状態を楽しむ木らしい。
見つけた木は小さかったので煙も少なく、イメージが湧いてこないが、大木になると全体がボワーッとして本当の煙に見えてくる。
色も白やピンク、少し濃いピンクなどがある。
ヨーロッパでは普通に自生していて、庭木にも良く使われているらしい。
そういえば、クロアチアのプリトヴィッツエに行った時、自生の白い「煙の木」をたくさん見たのを思い出した。
湖の周りにある森の一部が煙に覆われていたような感じだったなぁ。
- 学名:Cotinus coggygria
- 英名:Smoke tree
和名:白熊木(ハグマノキ)、煙の木(ケムリノキ)、霞の木(カスミノキ)
- 科名・属名: ウルシ科・コティヌス属(ハグマノキ属)
- 原産地:ヨーロッパ、中国
- 英名でもSmoke tree、どこの国でも同じような考えなのだと思った。
和名の白熊(ハグマ)とはチベットなどにいる動物の「ヤク」のしっぽにある白い毛のことで、この毛から槍や旗の咲きの飾りや払子(ほっす)などを作るという。
ハグマの花の形が払子に似ているからと、これは分かる。
でも、これと「煙の木」とは全く違っていると思うけど・・・どうして「白熊木(ハグマノキ)」になったのか不思議。
[オクモミジハグマ]
ハグマの中の一種。