福島県西部、吾妻山連峰の中ほどにある高湯温泉は、400年も前に開湯した古い温泉。
坂道にそって数軒の宿が並んでいる。
その中の一つの「安達屋旅館」は全20室、大露天風呂と名物の囲炉裏を囲んで食べるスタイルの食事がウリの宿。
安達屋旅館に泊まった日は雪、福島駅から雪の中をバスで向かった。
宿の目の前のバス停で降りると、向かい側にある建物の玄関先はきれいに雪かきされていた。
建物は年季の入ったような感じだったが、一歩館内に入るとフロントや囲炉裏のあるラウンジの雰囲気がノスタルジックな感じでとても良かった。
一番奥の部屋に行くまでは階段もあったが、全く気にならなかった。
一息入れてから、早速自慢のお風呂に入ってみた。
女性用の内湯に入り、これでも十分なのに、そこから大露天風呂に通じていた。
どこもかしこも白濁でほんのりと硫黄臭がする温泉で、もったいないくらい掛け流しのお湯が溢れていた。
大露天風呂は混浴だったが、驚くほど広く、人がいるのかいないのかも分からないくらいだった。
でも、夜には女性専用時間も設けてあった。
今回は利用しなかったが、そのほかにも無料の貸し切り風呂もあり、とにかくお風呂三昧の宿だった。
[女性用内湯・姫の湯]
[大露天風呂・大気の湯]
雪の中の露天風呂は最高だった。
食事は他のプランもあったかもしれないが、名物の囲炉裏を囲んで食べるプランを選んだ。
夕食時は個室の囲炉裏部屋で、囲炉裏を囲んで食べた。
その季節の旬のものが出て、囲炉裏料理も珍しかったし、味も絶妙で美味しかった。
館内は歴史を感じる部分も多かったが、それを上手に利用して、リフォームされていたため、それが良い味になっていた気がする。
至る所に生花が飾られ、細やかな心遣いが感じられる宿だった。