動物たちにぬくもりを!

動物愛護活動の活動経過や日々の出来事、世の中の動き等幅広く紹介します。

飼い猫を虐待された妻、夫を銃殺(米)

2018-06-21 05:51:46 | 新聞記事・Webニュース・テレビ・書籍・ブログなど

飼い猫を虐待された妻、夫を銃殺(米)

2018年6月6日(水) Techinsight

飼い猫を虐待され怒った妻、夫を射殺(画像は『Metro 2018年6月4日付「Woman shot husband dead because he had been beating their cat」(Picture: Dallas Police Department)』のスクリーンショット)

銃社会アメリカから、またもショッキングなニュースが飛び込んできた。
夫と口論になった際に、猫に暴力を振るったとして妻が夫を銃で射殺した。
この事件を知った近隣住民らも驚きを隠せないようだ。
『CBS Dallas』『abc11.com』『Metro』などが伝えた。

テキサス州ダラスで6月2日の午前6時45分頃、ダラス警察が通報を受けた。
現場に駆けつけたところ、フォール・マナー・ドライブに住むメアリー・ハリソン(47歳)が、夫のデクスターさん(49歳)を銃で射殺したことを認めたという。
近隣住民の話によると、ハリソンさん一家は数か月前に2人の息子と一緒にこの地域に引っ越して来たばかりだそうだ。
近所付き合いはほとんどなかったという一家だったが、少し前に飼い猫が行方不明になった時には、メアリーが近所に猫を探しているという貼り紙をしており、その後猫はハリソンさん宅に無事に戻っていた。
しかし今回、夫妻が口論になりデクスターさんが飼い猫に暴力を振るったことでメアリーが逆上し、夫を射殺するという事態になってしまった。
デクスターさんはダラスのプレスビティリアン病院に搬送されたが、病院で死亡が確認された。
近隣住民のひとりであるカール・フィリップスさんは「猫が原因で射殺されたって!? 人間の命が猫が原因で奪われるなんて、クレイジーだし信じられないよ。確かにペットを溺愛する人は存在するけれど、『本当かよ』って感じだね。猫が原因で撃たれて死ぬなんてさ」と驚きを隠せない。
逮捕されたメアリーは殺人罪で起訴され、10万ドル(約1,098万円)の保釈金が設定されているという。
このニュースを知った人からは、「動物を虐待していたんだからそれなりのしっぺ返しを食らったというだけじゃないの?」「ペットを虐待するような奴は人として最低だし、危険人物だよ」「暴力を振るわれた猫、大丈夫かな」「どんな理由があるにせよ、ペットを虐待するのに言い訳なんかない」「メアリーさんの刑期が軽くて済みますように」「猫に暴力を振るっていたぐらいだから、妻にも同じことをしていたんじゃないの」「この場合、撃たれても仕方ないのでは?」「ペットを虐待されたら私でも同じことをする」といった声があがっている。
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)


ネコ2匹に“毒エサ”

2018-06-20 06:05:28 | 動物実験・動物虐待

ネコ2匹に“毒エサ”か・・・激しくけいれん1匹死ぬ
 ネコへの虐待相次ぎ警察も捜査 福岡市西区

2018年6月18日(月) TNCテレビ西日本

福岡市西区で、毒物を食べさせられたとみられるネコ2匹が見つかり、うち1匹が死んでいたことがわかりました。
警察は動物愛護法違反の疑いで捜査しています。
診察した獣医師によりますと、このネコは、今月12日に福岡市西区福重の路上で倒れているのを付近の住民が発見し動物病院に運びました。
診察の結果、腎不全などの症状があり翌日に死んだということです。
福重地区では今月11日にも別のネコが倒れているのが見つかっていて、死んだネコと同様に腎不全などの症状がみられ、いずれも毒物を食べさせられた疑いが強いということです。
2匹のネコは繁殖防止の手術を受けたいわゆる「地域ネコ」で、福重地区の同じ場所でエサを与えられており、何者かが、エサに毒物を混ぜたのではないかとみられています。
警察は一連の状況を把握していて動物愛護法違反の疑いで捜査しています。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180618-00000001-tncv-l40






えさに毒物混ぜたか?駐車場でネコ2匹ぐったり

2018年6月19日(火) テレビ朝日系NEWS

毒物を食べさせられたと思われるネコが2匹見つかりました。
ぐったりと横たわり、点滴を受ける2匹のネコ。
11日と12日に福岡市内の動物病院に運ばれてきました。
1匹は翌日に死亡し、もう1匹も意識がない状態でした。
2匹が見つかったのは市内の住宅街の駐車場で、住民が飼い主のいないネコに繁殖防止の手術を受けさせ、面倒を見ていました。
いわゆる「地域ネコ」でした。
中岡典子獣医師:「毒素が体の中に入ることによって、腎不全が起こったりいろんなところにダメージがきてました」
餌(えさ)に毒物が混ぜられた可能性が高いとみられ、警察が動物愛護法違反の疑いで捜査しています。




https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/ann?a=20180619-00000055-ann-soci



犬猫の虐待・虐殺、多頭飼育崩壊、あまりにも悲惨な事件が多発
当ブログにとても載せきれない状態です。
日本の危機
(byぬくもり)


福井県内保護収容犬

2018-06-19 16:45:40 | 保護・収容動物のお知らせ

福井県動物管理指導センター(仮称)で1匹の犬が保護・収容されています。
飼い主の方至急センターへ、そして心当たりの方々のご協力お願いします

【福井県動物管理指導センター 嶺南支所】
電話番号:0770-22-3747

収容日:6月18日
保護場所:敦賀市曽々木付近
種類:雑種
性別・体格:オス・中型
年齢:不明
毛色:黒
銀色のチェーンの首輪着用
公示期間:6月21日


「飼育代かかる」子犬6匹を生き埋め

2018-06-19 05:44:00 | 動物実験・動物虐待

「飼育代かかる」子犬6匹を生き埋め
 住民が24時間後に救出 沖縄・中城村

2018年6月13日(水) 沖縄タイムス


(資料写真)宜野湾署

沖縄県警生活保安課は12日、生後間もない子犬6匹を私有地に生き埋めにしたとして、動物愛護法違反の疑いで飼い主の会社員の男(54)=中城村=を沖縄区検に書類送致したと発表した。

「飼育代がかかるのでやった。申し訳ない」と容疑を認めているという。
6匹は約24時間後、付近住民に土の中から救出され無事だった。
調べでは、男は3月25日午後3時から翌26日午後4時20分ごろまでの間、自宅近くの私有地で、飼っている犬が24日に産んだ子犬6匹を土の中に埋めた疑い。
同課によると、飼い主は3匹の里親を募集している。
残り2匹は友人が引き取り、1匹は死んだ。
問い合わせ先は宜野湾署、電話098(898)0110へ。

【写真】誰がこんなことを… 鼻に吹き矢が刺さった猫、沖縄で保護される


犬猫の殺処分ゼロへ 奈良市で2店舗を優良店認定

2018-06-18 05:45:37 | 国・行政

犬猫の殺処分ゼロへ 奈良市で新制度 2店舗を優良店認定

2018年6月7日(木) 産経新聞


認定証を掲げる「マルエスペットはんな店」の田所和真店長=奈良市

犬猫の殺処分をなくす取り組みに協力するペットショップを優良店として認定する新制度が6日、奈良市で始まり、奈良県内を中心に10店舗を構える「マルエスペット」のはんな店と富雄店が「犬猫パートナーシップ店」として認定証の交付を受けた。
同制度は、飼い主に最期まで飼うことを誓約してもらう▽飼い主の情報をマイクロチップに記録し、それを装着した犬猫のみ販売する▽保護した犬猫の譲渡活動を広報する-など8つの基準を満たした店舗を認定する取り組み。
市生活衛生課によると、市内の犬猫販売登録事業所は36件で、このうちペットショップは約10店舗。
申請は継続して受け付けているという。
同市ではピーク時、犬猫の殺処分件数が年間200匹を超えていたが、昨年度は3匹まで減少。
猫101匹、犬8匹が新たな飼い主に譲渡された。
マイクロチップの装着によって飼育放棄を防ぎつつ、認定店を通じて譲渡制度を広く周知するなどし、殺処分ゼロを目指す。
初の認定店となった、マルエスペットはんな店の田所和真店長は「殺処分ゼロに向け、市と協力して取り組んでいく。終生飼育が当たり前という感覚が多くの人に広まってほしい」と切望。
市生活衛生課は「今後も認定店を増やしていきたい」としている。


生後5か月の仔犬の体に「タダ」と落書きし捨てた女(米)

2018-06-17 05:49:47 | 動物実験・動物虐待

生後5か月の仔犬の体に「タダ」と落書き 捨てた女逮捕される(米)

2018年6月6日(水) Techinsight




油性ペンで体に落書きされ捨てられた仔犬(画像は『Brittany May 2018年5月25日付Facebook』のスクリーンショット)

「飼えなくなったから」「要らなくなったから」という理由でペットを捨てる人がいるが、このほど捨てた犬の体に油性ペンで落書きをした元飼い主の女が逮捕された。
無事に保護された犬は動物愛護協会に引き取られ、現在は新しい飼い主が見つかったようだ。
『TODAY』『Fox 32 Chicago News』『Chillicothe Gazette』などが伝えている。

5月24日の夜、米オハイオ州チリコシーにあるヨクテンジー公園で、1匹の仔犬がクレート(プラスチック製のキャリーケース)に入ったままの状態で捨てられているとチリコシー警察に通報が入った。
犬は生後5~6か月のラブラドールミックスの仔犬で、頭や胴体には油性ペンで「FREE(タダ)」「I am gift from God(神様からの授かりもの)」「Good Home Only(良い家にだけ連れてって)」という落書きがされてあった。
保護された仔犬はその後、非営利団体「Ross County Humane Society(ロス郡動物愛護協会)」に連れて行かれ、奇跡を意味する「マーヴェラ」と名付けられた。
マーヴェラは同団体スタッフらにお風呂に入れてもらい、体の落書きを綺麗に落としてもらった。
スタッフのブリタニー・メイさんは自身のFacebookアカウントに保護した時のマーヴェラの写真を投稿し「どうやったらこんな酷いことができるの!? 最低中の最低ね!」と怒りを露わにした。
またマネージャーのサラ・カントレルさんも、このように語った。
「犬の落書きに私たちスタッフは大きなショックを受けました。なんて子供じみたことをするのだろうとも思いました。元の飼い主は大家から犬の飼育を禁じられてマーヴェラを捨てたようです。ペットの救済団体や保護施設に相談するという他の選択肢を探すこともせずに捨てたのです。マーヴェラは幸いにも熱中症にはなっておらず、私たちが引き取ってからもスタッフに可愛がられて元気にしています。」
予防接種も済んだマーヴェラの新しい飼い主を求めたところ、90通ほどの申し込みが団体に寄せられたという。
そしてマーヴェラは保護されて1週間も経たない5月30日に、新しい家族のもとへ引き取られていった。
なお、元の飼い主の女は動物虐待および遺棄、飼育放棄の容疑で逮捕された。
年間1,200匹の犬を引き取っているという「Ross County Humane Society」では、例外もあるが通常は飼えなくなった飼い主の代わりに同団体が面倒を見るという条件で50ドルの引き取り料(約5,500円)を受け取るシステムになっている。
これまでにも様々なケースを目にしてきた責任者のジェン・トーマスさんは、「飼えなくなったからといって、捨てるということだけが選択肢ではありません。常にいろんな選択肢があり、容易ではないですが捨てるよりもずっといい方法もあるのです」と、「飼えなくなったから捨てる」という決断をすぐに下してしまう無責任な飼い主に訴えている。
このニュースを知った人からは「犬猫が遺棄されるのは毎日のように起こっているわけよね・・・こんなニュースを見たら本当に心が痛む」「元の飼い主は、なんて無責任で酷い奴なんだ」「捨てるだけでも酷いのに、こんな落書きまでするなんて本当に最低!」「でも新しい飼い主が見つかって良かったね」「これからはどうか幸せになってね」といった声があがっている。
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)


猫の保護団体で多頭飼育崩壊

2018-06-16 05:45:22 | 動物実験・動物虐待

猫の保護団体で多頭飼育崩壊、
元ボランティア「治療も受けられず、死んでいく」涙の告発

2018年6月8日(金) 弁護士ドットコム


保護されている猫(170匹)にくらべてトイレの数が圧倒的に少ないという

猫の保護活動をおこなっている施設(シェルター)が、あろうことか実質的に「多頭飼育崩壊」にあり(5月末までに猫170匹以上)、一部をのぞいて病気の猫たちがまともな治療を受けられていない。
さらに、その改善をもとめたボランティアのスタッフが「出禁」になっている――。
猫たちの行く末を心配する元ボランティアの女性たちが、涙ながらに保護活動の闇をそう告発する。
一方、施設側の代表者は否定している。
(弁護士ドットコムニュース・山下真史)

●一匹一匹のケアがまともにできていない
問題になっているのは、A代表(女性)が2016年、東京・板橋で立ち上げた団体。
ホームページによると、行き場を失った猫を保護して、不妊・去勢手術を受けさせたり、看護・介護したり、里親に譲渡したりする活動をおこなっている。
A代表によると、「団体」ではなく、あくまで「個人」として活動しているということだ。
一方、そのシェルターで、病気が蔓延しており、まともな治療を受けられず死んでいった猫が、今年1月以降で少なくとも20匹以上にのぼっているという。
それにもかかわらず、A代表は次から次に新しい猫を捕獲してくるというのだ。
告発者の1人で、元ボランティアの平松温子さん(実名)は2014年ごろ、A代表と知り合った。
「殺処分ゼロ」を目指すという考え方に共感して、現在の団体名称になる前から、手伝いはじめた。
3カ所に分かれていたシェルターは2017年夏、現在の場所に合流した。
そのあとも、捕獲したり、引き取るなどしたことで、猫の数が爆発的に増えていったという。
「ボランティアたちが、必死にシェルター内を掃除しているため、糞尿の垂れ流しは免れています。しかし、A代表が上限を決めず、無計画にどんどん猫をシェルターに入れてしまって、一匹一匹のケアがまともにできていません。自分たちでは世話しきれない異常な数を飼ってしまう『多頭飼育崩壊』の状態になっています」(平松さん)

●猫たちが次から次に死んでいく・・・
平松さんが告発に踏み切ったのは今年1月、ある1匹の猫が亡くなったことがきっかけだ。
健康的なオス猫だったが、1月に入ってから体調が悪く、下痢・嘔吐を繰り返していた。
平松さんは1月6日昼、A代表に「動物病院に連れて行って良いか?」とメールした。
なかなか返事がなく、A代表から「ケージに入れて様子を見たい」という返信があったのは、その日の夜中。翌1月7日昼、猫が亡くなったことを知った。
その直後、この猫と同じような症状の猫が見つかったことから、平松さんは「病気が蔓延するかもしれない」と案じて、猫の症状を調べるため診療を受けさせることを進言した。
ところが、A代表は「同じ症状の子が出てきたら、全部平松さんが払うんですか」「(平松さん名義で)部屋を借りて、病気の猫をあずかってくれないか」と突き放したという。
平松さんは、シェルターの改善をうったえたが、A代表はそれらを拒み、平松さんは「出禁」を食らってしまった。 

●冷蔵庫の中から猫の死体が見つかった
一方、猫は200匹まで増えて(1月初旬)、それまでに増したペースで猫が死んでいったという。
「病気になっても、A代表が気に入った猫しか病院に連れて行ってもらえない」。
「出禁」の平松さんは、そんな話をボランティア仲間から聞いて「危機的な状況になっている」と感じていた。
それから1カ月後の2月中旬、平松さんのところに「戻ってきてほしい」という連絡がA代表からあり、再びボランティアとしてシェルターに入ることが許された。
すでに告発の準備をすすめていた平松さんは3月、シェルターの冷蔵庫内で、おそろしいものを見つけてしまう。
毛布に包まれた猫の死体である。
別のボランティアは「冷蔵庫に猫の遺体を入れていたのは、A代表に間違いないと思う」と証言する。
冷蔵庫内の遺体は増えたり、減ったりしながら、5月末には最大5体もあったという。
その中には、「里親に出されたはずの猫」とみられるものも含まれていたそうだ。
平松さんがA代表の夫に相談したところ、「(シェルターで)年間100匹くらい死んでいる」と聞かされた。
東京都の猫の致死処分数は年間299匹(2016年度・収容後の自然死をのぞく)であることとくらべてみると、その数が相当なものだとわかる。

●「ペット不可マンション」の過去
平松さんは、現在の場所にシェルターが合流したあたりから、A代表の言動に変化があったと考えている。
「自己正当化の発言が増えました。『猫たちが、自分に保護される順番を待っている』と言ったこともあります。猫が死ぬことで、『新しく保護できるんだ』と言わんばかりに・・・」(平松さん)
現在のシェルターは、A代表の夫が所有する建物の一階を改装したものだ。
内部はかなり広いという。
そこに移ってくる前はどういう状況だったのか。
元ボランティアの女性、堀越みよこさん(実名)によると、シェルターは3カ所に分かれていた。
1つはボランティアが手伝いに入るシェルター、もう1つはA代表のマンション、残りの1つは現在のシェルターの2階にあるA代表の夫の居住スペースだった。
さらに、ボランティアの入るシェルターは現在の場所まで、2回の引越しがあった。
1カ所目(2014~15年)は、日差しもありのどかな雰囲気で、トイレの数も問題なかったという。
そのころ猫は約20匹。
2カ所目(2015年~17年8月)は、ワンルームの賃貸マンション。
猫は約40匹に増えていたが、ペット不可のマンションだったため、常に窓を締め切っていた。
「1カ所目では、それほど掃除は大変でありませんでした。だけど、2カ所目はペット不可。近隣の部屋に猫のニオイがばれないよう、ドアをコソコソと開けていました。今のところに移ってからは、猫が爆発的に増えて、知らない子ばかりになり、A代表のやり方に耐えられなくなって、ボランティアをやめることにしました」(堀越さん)

●空気の入れ替えができないシェルター
現在、猫やシェルターはどうなっているのだろうか。
わずかな人数を残して、ほとんどのボランティアは暇を出されている。
5月末までボランティアとして、シェルターの掃除などを手伝っていた島津由美さん(仮名)と市橋晃子さん(仮名)は「掃除せずに丸一日放置したら大変なことになる」と口をそろえる。
「猫の数にくらべてトイレが少なすぎます。現在約170匹に対して、10個前後しかありません。(A代表は)猫砂をケチっているので、汚れていても替えず、トイレの底にはオシッコが溜まっています。また、猫たちは絨毯でもオシッコするようになっています。空気清浄機のフィルターも替えていません。窓は締め切って、空気の入れ替えもできません。猫たちが本当にかわいそうです」(島津さん)

●「動物愛護法違反」になる可能性も
こうした状況から、平松さんはすでに、東京都の動物愛護相談センターや保健所、さらに警察にも相談しているが、まだ手続きがすすんでいないようだ。
シェルターが広いため、写真上では「悲惨」に見えないのかもしれない。
今回のようなケースについて、動物愛護法にくわしい細川敦史弁護士は「法律違反にあたる可能性がある」と指摘する。
「動物愛護法では、猫など、愛護動物の虐待を禁止しています。病気の猫に適切な治療を受けさせなかったり、糞尿が堆積した施設など不適切な環境で飼養することは、法律で定める『虐待』にあたると考えられます。もし該当するようであれば、100万円以下の罰金となります」(細川弁護士)
このような団体は本来、都道府県知事に「第二種動物取扱業」を届け出なければならないが、平松さんによると、現在のシェルターでは「無届け」状態という。
もし、そのままで活動しているならば、その点でも「違法にあたる可能性がある」(細川弁護士)という。
平松さんは「保護団体に規制が必要だと思います」と話した。
細川弁護士は「動物の立場からすれば、一種(営利)も二種(非営利)も一緒。あまりにひどい事例が増えれば、二種を届出制から登録制にすることも検討しないといけない」と述べた。

●「このままだと、不幸な子たちが増えていく」
ボランティアたちの中には、眠っているときに、猫の遺体の夢を見るなど、精神的にまいっている人も少なくないそうだ。
シェルターに行くことが怖くなったり、心療内科に通ったり、ふだんの仕事にも支障が出ている人もいるという。
平松さんは4月下旬からSNS上で、この問題について世の中にうったえる投稿をつづけている。
ほかのボランティアの多くも賛同している。
彼女たちの願いは、猫たちをシェルターから救い出すことだ。
「『猫を助けたい』『殺処分ゼロにしたい』という考えから、A代表が保護活動をはじめたことは疑っていません。今のシェルターに移ってからも『悪意があるわけでない』と考えて、週4日ボランティアに入ったり、寄付したりして、支えてきたつもりですが、もう限界です」(平松さん)
「すでに定員オーバーで、病気の子がいるにも関わらず、A代表は猫の捕獲に行ってしまう。『捕獲中毒』だと思います。周りから『ありがとうございます』と感謝されるのが快感なのかもしれません。でも、たとえ熱意があっても、一匹一匹のケアができなかったら、虐待になる。このままだと、不幸な子たちが増えていきます」(堀越さん)
「絶対に、野良猫(外猫)のほうが幸せだと思います。A代表のシェルターは『猫の監獄』です。今回、猫の保護団体の闇を知りました。A代表に協力していたことを後悔しています。ほかのボランティアにも精神的なダメージが相当あります。まさかこういうことになると思ってボランティアをはじめたわけではありません」(市橋さん)

●A代表「もちろん病院に連れて行っています」と疑惑否定
A代表は6月7日、弁護士ドットコムニュースの電話取材に対して、「猫は病院に連れて行っている」と真っ向から否定した。
一方で、猫の死体が冷蔵庫に入っていたことや、今年に入って20匹以上が死んだとされることについては、明確な回答を避けた。
主なやりとりは次のとおり。

――(ボランティアたちがおこなっている)SNS上の書き込みについて、取材したいのですが。
A代表:現在、専門家に依頼していますので、その方を通してのほうが良いと思っています。6月20日に「第二種動物取扱業」の届け出る予定です。その日に東京都動物愛護相談センターの職員が来ます。そのあとが良いです。

――今は届け出ていないのですか?
A代表:更新中なんです。シェルターの場所を変えたので、今度、(第二種動物取扱業の)手続きをするんです。古いところを終わりにして、新しいシェルターの手続きをする予定です。

――昨年夏、今の場所に移転されたと聞いたが、手続きはしていなかったのですか?
A代表:手続きは、保留中になっていて、(前の場所の)解約の手続きが済んでいなかったので、センターの方は「それが済んだら引き続きやりましょう」ということでした。

――届け出は「場所ごと」にするのではないでしょうか?
A代表:そこは、センターに確認していなかったんですが。

――猫は病院に連れて行っていますか?
A代表:もちろん連れて行っています。昨日も、夜間に病院に行きました。ボランティアさんたちは、自分が見たところしか話していません。その前後にストーリーがあるんです。いい加減なことは言えませんが、ちゃんと読んだら回答しようと思っています。ただ、感情論になっているという話になっています。

――冷蔵庫の中に猫の遺体があったという話も聞きました。
A代表:そのことはよくわかりませんが、ここ(シェルター)は私の家です。私の家のそのようなところを物色していること自体が驚きなんですよ。ボランティアさんは、あくまで掃除のために来てもらっていて、それで募集をかけているんです。

――ボランティアを出禁にしたんですか?
A代表:「来なくていい」というわけでなくて・・・私の落ち度なんですけど、ボランティアさんを雇うときに、名前や住所をちゃんと把握しないで、携帯メール上で「お願いします」とやっていたんですよ。それで、「しばらくお休みしていただいて、またこちらからお声をかけたときに活動の意思があれば、お願いいたします」と順次言っています。最近来たばかりのボランティアさんにはそういうやりかたしています。ボランティアさんを受け付けるにあたって、きちんとできていなかったというのがありますから、専門家を通して、やり方を検討しています。それができたら、またお声がけしようと思っていますが、その前に「やめます」と言われた人は仕方がないと思っています。

――なぜ今、専門家に相談している状況になっているのでしょうか?
A代表:私一人ではわからないので、そういう専門家にどういうふうにしたいいのか相談しているのです。正式なつくり方がわからなかったので・・・。

――正式なつくり方とは?
A代表:何かあったときのトラブルや、事故があったときのために、その人(ボランティア)の身元がわからなかったりしてらまずいからです。それにここは、私の家なわけですよ。自分の家と名前をボランティアさんに伝えて、自宅に来てもらっているわけです。プライバシー空間なわけです。カギをあずけて・・・。

●A代表「あくまで個人として活動している」
――保護活動はされているわけですよね。
A代表:個人で、です。

――団体としてはやっていないのか?「(団体名)」ではないのでしょうか?
A代表:「(団体名)」ですけど、何か名称をつけないといけないからつけているんですよ。だいたい、みなさん個人のボランティアさん、そうやっている方が多いと思うんですけど。

――100匹以上もいたら「第二種動物取扱業」の届出は必要ですよね。
A代表:第二種の届出は「20頭以上」(ママ、正確には『10頭』)だったかな、飼育している人は「届け出てください」というかたちになっています。さらに譲渡目的の人は、「かならず届け出てください」ということになっています。

――届け出ないといけないということですよね?
A代表:条例上、絶対に届けないといけないということではないと思います。そうしないでやっている人も、私が知る限りいますし、絶対に届け出なければいけない、という都の規約ではないと思うんですよ。

――そうなんですか?
A代表:そうです。

――ボランティアから「今の状況は猫たちにとって、よくないので、改善しないんですか?」と言われていないのですか?
A代表:一人も言われたことがありません。ボランティアに来て、しばらくしてやめた方が、やめるときに言葉を残した人はいます。やめる人と一緒に協力してやることはないんだと思いましたが、改善できるところがあればしていこうと思っています。ただ、今現在いるボランティアさんで、私に言ってきた人は一切いません。猫のことで対立とか、猫のために活動しているのに、猫のことで、お互いがやり合うのは、本当は嫌なんですよ。

――今現在、改善すべきところはないのでしょうか?
A代表:それはわかりません。ただ、「ここはどうしますか?」と聞かれたことについては、「こうしてください」「それはあとでやっておきます」「今はしなくていいです」と答えたことがあります。作業の中でのことで、時間をつくって「これでいいんでしょうか?」ということはなかったです。

――話し合いの場をつくらなかったのですか?
A代表:私はそう思っていませんが、不満がある、不安があるということは、何も相談を受けたこともなければ、「集まって、話をしたい」と言われたこともありません。

――シェルターで病気が蔓延していると聞きました。
A代表:病気って、何の病気なんですか。たとえば伝染するパルボ(猫パルボウィルス感染症)のような子はいません。

――猫白血病の子はいないのですか?
A代表:白血病の子はいません。猫エイズの子はいますよ。2匹いますよ。お医者さんに見てもらって、発症していなくて、元気なんですけど。

――隔離はしていますか?
A代表:調子が悪かったりしないと、隔離していません。部屋は分けていますけど。「エイズの子は隔離しなくても大丈夫」という先生もいます。アドバイスは聞いています。

――今年に入って20匹以上死んだと聞きました。
A代表:そんなことは言っていない。あくまでも私に所有権のある猫です。里親が見つかるまでは、私の猫なんです。ボランティアさんはボランティアさんなんです。誰がそんなことを言っているかわかりませんが、みなさんに伝えていないことです。

――所有権があれば、猫はどうなってもいいのですか?
A代表:ボランティアさんと介護している猫は、「昨日亡くなりました」とお伝えてしています。

――猫の所有権があり、家も自宅だけど、二種の届け出はしていない、と。
A代表:法人ではありません。個人のボランティアです。ホームページにも法人とは書いていません。

――団体ではないのですか?
A代表:あくまで個人です。個人で、自分の財産と時間とエネルギーを使って、猫の保護活動しています。そこに志願してくれる人がいえれば、ボランティアをお願いしています。

弁護士ドットコムニュース編集部は、動物愛護(ネグレクト、多頭飼育崩壊、パピーミルなど)に関する情報を募集しています。

下記の取材リクエストフォームで情報をお寄せください。 https://www.bengo4.com/life/experience/contact/
弁護士ドットコムニュース編集部

かわいそうな猫たちの写真(閲覧注意)

 

動物愛護ボランティアを行っている人間には、このような精神異常者(?)がいることを皆さんよく認識して注意してください。
表面的な面だけ見ずに十分チェックすることが重要です。
日本の動物愛護の悪の縮図です。情けないことですね。
日本の政治家さん、実態を把握しているのでしょうか?
(byぬくもり)


子猫が土に埋められていました

2018-06-15 05:48:08 | 動物実験・動物虐待

「子猫が土に埋められていました」 そしてその後・・・ 

2018年6月7日(木) おくたま経済新聞 

こんなショッキングな文章とともに実際の写真が、5月中旬WEB上に掲載されました。
子猫を救助した人物が警察に届けをだし、届け出用に撮影していた記録写真を、活動を支援している保護団体の方が当時情報を求めるために掲載したものです。


保護された当時の写真

この写真は何人かの方によりSNSに転載され、拡散されました。
このため詳しいことは知らないけれども、目にしたという方は多かったのではないでしょうか。
本稿では、発見までのいきさつ、救出した人たちの思い、そして子猫たちのその後についてお伝えします。
まず先に書いておきますが、子猫たちはみな無事です。


保護直後 治療を終えたばかり

■善意のリレーでつながった命
発見したのは発見場所近くで、猫ボランティアを個人で行っているSさん。
Sさんが猫の保護活動を始めたのは40年ほど前。
偶然出会ったオス猫に2匹の子猫を託されたという不思議な関わりが始まりだったといいます。
以来、個人で活動しつつも、活動を通じて知り合った周囲の団体にも協力してもらいながら、猫の不妊手術(Sさん曰く150匹くらい)、子猫の里親探し、病猫の保護、餌やりを続けています。
餌やりしている猫のほとんどは、最期は看取りで保護し、Sさんが埋葬まで行っています。
5月9日のこの日、発見場所を毎日通る人から相談があったそうです。
「(東所沢にある)手も入らないような歩道脇の密生したツツジの植え込みから、数日、子猫の声が聞こえるが、姿が見えないので一緒に探して欲しい」という内容。
そこで明るいうちに待ち合わせをして、現場に行ってみると確かに付近から猫の声が聞こえてきました。
しかし、植え込みの上から枝をかき分けさがすものの、声は聞こえるのにどうしても見つからない・・・。
するとこんもりした土が少し動いたそうです。
一瞬驚いたといいますが、まさかと思い慌てて手で掘ってみると、そのまさかが現実となって現れたのでした。
出てきたのは5匹の子猫たち。
植え込みの中は小さな葉が長年積もって腐葉土のようになっており、柔らかい土が被さっている状態でした。おかげで土の間に隙間ができ子猫たちが呼吸をすることができたものと考えられますが、前日付近では大雨が降っていたこともあり救出時の子猫たちは少しぬれた低体温状態。
しかし、再び子猫たちが鳴き声を出したことに励まされ、休診中にもかかわらず診察を快諾してくれた動物病院に急行。
多くの人たちの善意のリレーの甲斐あって、子猫たちは一命を取り留めました。
助かった子猫たちは、メス4匹、オス1匹のキジトラちゃん。
子猫たちは全てSさんが引き取り大事に大事に育てています。
保護から14日たった最初の取材の際には、子猫たちはまだ推定4週齢でした。
当時、1日5回ほどのミルクを一度に10~20cc飲み始めたこともあり、Sさんにとっては嬉しい悲鳴であると同時に日々が育児戦争状態。


保護から14日


保護から14日 目が開くようになった

ただしいくつかまだ不安が残されており「オスは保護時には気がつかなかったのですが、足としっぽに傷があったのか化膿して、皮が剥けてしまいましたが、回復してきています。1匹のメスは胃腸の働きがいまいちなのかミルクを少量にし、回数を増やしていますが痩せ気味で、しばらく観察が必要かと思います」と、当時の取材にSさんは語っていました。
そして離乳食を開始しようとした翌週・・・1匹が体調を崩しつつも、それもなんとか回復。
全員元気にご飯をモリモリ食べるようになりました。
そんな中、支援者たちの協力もあり5匹全ての里親が決定。
今後は体調をみつつそれぞれ新しい家へ引越を行い、さらにトライアル期間をへて、正式に譲渡されます。


離乳食も元気に食べてます

そんな5匹そろった記事執筆時点(6月4日)の写真を提供していただきました。
発見された時とは大違いのくりくりお目々で、みんな元気そう。
美猫さんぞろいです。
Sさんが心を砕いて愛情たっぷりに大切に育てた証しがそこにありました。


保護から1月近く

■猫を生き埋めにするのは「違法」だともっと知られて欲しい
取材を申し込んだ時に受けて下さる理由として、Sさんは「こうした望まれないで産まれた多くの猫の行く末は痛ましいです」「少しでもこうした出来事を減らすきっかけとなれば」とその思いを語っています。
子猫を土に埋めるという行為。
現代社会においては明らかな動物虐待として認知されていますが、しばらく前の日本では増えすぎた猫を処分する方法として、こういう行為が暗黙だけれども当たり前に行われていた時期があります。
それを変えるきっかけとなったのは昭和48年に作られた「動物の保護及び管理に関する法律」(略称:動物保護法)。平成11年の法改正で現在の「動物の愛護及び管理に関する法律」(略称:動物愛護法)となっています。
この法律では、動物虐待等の禁止が掲げられていますが、それ以前を知る人の間ではこうした猫の処分方法が「違法行為である」という認識がきちんと周知されないままになっている人がまだ一定存在します。
このため違法と知らずに、増えすぎた猫を生き埋めにする例は、今回のようにまだゼロではありません。
今回の事例について、法的問題点を法律の専門家であるサイゼン法律事務所の小池洋介弁護士にも話をうかがったところ、
「生きている子猫を土に埋めることで、死なせてしまったり、怪我をさせてしまった場合は、たとえそれが自分の飼い猫であっても、動物愛護法44条1項の犯罪に該当し、2年以下の懲役又は200万円以下の罰金に処せられます。
なお、猫に対する不保護等の虐待(飼育放棄等の虐待)は、動物愛護法44条2項の犯罪に該当し、100万円以下の罰金に処せられますし、猫を街に捨てるなど遺棄することは、動物愛護法44条3項の犯罪に該当し、100万円以下の罰金に処せられます。
更に、これらの動物愛護法違反に加えて、お住まいの地域の動物愛護条例に違反する可能性もあります。
このように、猫を生き埋めにする行為は、犯罪にあたります。
万が一飼いきれなくなってしまったときには、速やかに里親探しを行いましょう。
また、お住いの地域の保健所に連絡すれば、譲渡対象団体を紹介してもらうこともできます。
生まれてきた猫の命を大切にすべきであることはもちろん、安易に罪を犯すことがないようにしてほしいと考えます」
とのお話でした。
猫を土に埋めるという行為は、猫にとっては勿論ですが、人にとっても何も良いことはありません。
この行為が犯罪であると、さらに周知され全世代・全国共通の認識となることを願わずにはいられません。


カメラに興味津々

■猫が増えすぎる前に「さくらねこ」 地域猫として見守る選択肢
猫は避妊手術をしないままだと年2~3回は繁殖可能だと言われています。
一度のお産で生まれてくるのは5匹前後。
もし5匹1度に生まれれば、年10~15匹増えることになります。
さらに猫は生後半年ころから繁殖可能となるため、翌年には・・・。
ねずみ算ならぬ、まさに猫算です。
このため現在では、育てきれない子猫をむやみに増やさないためにも、室内で飼う猫の場合でも繁殖させない場合には避妊・去勢を施すことが徐々に当たり前になってきています。
野良猫に対しても対策がすすめられており、ボランティアの方たちが協力して野良猫を捕獲(Trap)し、避妊・去勢(Neuter)を施し地域に戻す(Return)「TNR活動」というものがさかんに行われています。
この活動は自治体で支援するケースも増えており、避妊・去勢に対する補助費が出る自治体もあります。
そして地域に戻された猫は「地域猫」として特定の飼い主はいないまでも地域で見守ろうというところまでがこの運動。
ボランティアだけの力では猫を保護するにも限りがあり、野良猫全てを保護することはできません。
だからせめてこれ以上増やさないようにしてあげて、さらに地域との橋渡しをして猫と人がうまく共存できる社会づくりが今少しずつすすめられているのです。
避妊・去勢を施された猫たちの耳には右左どちらかにサクラの花びらのような切り込みが入っています。
これは稀に「虐待でも受けたのか!」と誤解されていますが、実は違い「避妊・去勢をしましたよ」という印。
見た目が先述したとおりサクラの花びらに似ていることから、この印のある猫たちは「さくらねこ」とも呼ばれています。
他にも「耳カット」「耳先カット」「さくら耳カット」などの呼ばれ方もあります。
カットは麻酔のかかった状態で避妊・去勢と同時に行われ、痛みや出血、その後の回復まで負担のないよう、考えて行われています。


さくらねこ / 写真ACより

一応誤解のないよう説明しておきますが、この「TNR活動」。
闇雲に猫を捕獲して避妊・去勢をしているわけではありません。
地域に根ざし住み着いている野良猫が対象となっています。
ボランティアの方がしばらく見守って「この子は地域に住む野良だな」と判断し、必要と思われる時に行われます。
首輪のついた明らかに飼い猫とわかる個体を勝手に避妊・去勢することはありません。
ただし、飼い猫ならば外で遊ばせる時には首輪ないし飼い猫の目印をつけておくのがマナー。
また、育てきれない子猫を増やさないためにも外に出す猫なら避妊・去勢をしておくのもマナーといえます。とはいえ外出する猫」より「外出しない猫」の方が約3年も長生き(一般社団法人ペットフード協会「平成25年度 全国犬・猫飼育実態調査」参考)という発表データがあるように、近年では「飼い猫のことを大切に思うなら室内飼いを徹底しよう」という動きが徐々に浸透しつつあるので、本当に飼い猫を愛しているならば、家の中だけで飼う方が猫にとっても人にとってもきっといいでしょうね。

このほど、一般社団法人ペットフード協会は、『平成25年度 全国犬・猫飼育実態調査』を通じて、飼い犬・猫の最新平均寿命を発表しました。
報告によると、犬全体の平均寿命は14.2歳、猫全体の平均寿命は15.0歳。
24年度版では犬全体の平均寿命は13.9歳、猫全体の平均寿命は14.5歳となっていたため、犬も猫も、寿命が延びてきていることがわかります。
なお、犬は、超小型犬・小型犬の寿命が長く、猫の場合「家の外に出ない」猫の平均寿命は16.0歳、「家の外に出る」猫の平均寿命は13.2歳と寿命に大きな差ありました。
猫については「家の外には出さない」方が家族の一員としてより長く一緒にすごせることができると言えそうです。

■避妊・去勢についての賛否両論
動物の「避妊・去勢」については賛否両論あります。
上記の理由から賛成する人がいる一方で、「人のエゴ」「勝手に去勢するなんていくら野良でも可哀想」などの否定的意見も目立ちます。
しかし先述のとおり、特に猫は爆発的な繁殖能力を持っています。
ほっておいて近所が野良猫だらけとなり、大量の殺処分を許すことにするのか、それとも生まれてくる以前に対策をとっておく方がいいのか。
また、この手の議論の中でよく言われるのは「ボランティアがなんとかしてくれるんじゃないの?」という意見。
筆者はこの手の話題をなぜか扱うようになり早数年たちますが、その間協力いただいた複数の動物保護ボランティアの方たちは年々疲弊してきているように思われます。
保護した子の中で(病気やケガ、年齢などで)譲渡できない子たちを終生飼育するために、長年続けてきた保護ボランティアをやめた方や、保護数が増えすぎてしまい自分の生活もままならないようになりかけた・・・という方。
さらに、保護ボランティアをしているというだけで、家の前にわざわざ子猫や子犬を捨てていく人がいるという話もあります。
しかもこれらは全て珍しいことではありません。
ボランティアの方は自分たちのことについては一切声を上げませんが、大きなところで言えば、昨今叫ばれる「殺処分0」のしわ寄せがボランティアの方たちに偏りすぎているのではないだろうかと感じます。
「捨てる神あれば拾う神あり」という言葉がありますが、すでに拾う神に頼り切った状態を続けるわけにいかないところまで来ているように思われます。
今回取材に応じて下さったSさんは、最初の話の中でこんな願いを語っています。
「今回は発見と保護ができ周知される機会を持ちましたので、現実の把握と猫の数を増やさないTNR活動、地域猫を許容できる社会など記事にしていただけましたら幸いです。本質的には、弱いものを見たら手を差し伸べられるような人間性を養うことで、社会は随分と変わると思うのですが、壮大すぎますね」
猫に限らず、人と動物が共存していける社会作り。
今は壮大に思われる未来でも、まずは一人でも多くの人が問題に目を向けることで、その一歩が始まるのではないでしょうか。


みんな新しいお家が決まりました

<取材協力> Sさんおよび動物保護団体の皆様
<記事化協力> サイゼン法律事務所・小池洋介弁護士



法律ももちろん重要です。
しかし法律がどうのこうの言う前に、命ある生き物を虐待する非情な精神異常と言えるような人間、こういう人間がなぜ多発するのか、真の要因を分析し根本的に無くさないといけません。
国の最優先の仕事だと思います。
わが子を虐殺する事件が多発している日本、このような人間が存在する限り動物虐待・虐殺は無くなりません。
日本の政治家さんたち、現実を知っているのでしょうか?やるべきことが何か解っているのですか?
しょうもないことに邁進して無駄な時間を費やせず、現実をもっと認識してほしい。
政治家たちのやっていることに半信半疑にならざるを得ない。
頭の良い人が集まっているのでしょうが、博学者だから理性のある正しい判断のできる人材とは限らない。
(byぬくもり)


猫13匹を虐殺者の軽すぎる刑罰

2018-06-14 05:47:23 | 動物実験・動物虐待

杉本彩も怒り。猫13匹を虐殺して動画をのせた男の軽すぎる刑罰

2018年6月7日(木) 日刊SPA!

昨年から今年にかけて、残虐な動物虐待のニュースが続いている。
5月8日にも、滋賀県長浜市で首に麻のロープが巻かれた猫の死骸が見つかった。
5月6日には千葉県船橋市で、子猫の頭部と、尻尾が切られた子猫、頭部や前足が切られた子猫とみられる3匹の死骸が発見された。
船橋市では昨年12月にも、頭部のない猫とみられる肉片が見つかっている。
さらにネット上の巨大掲示板「5ちゃんねる」の「生き物苦手板」などでは、虐待動画・画像へのリンクが多数貼られ、虐待体験やその手法などが“妄想”という建て前で書き込まれ、野放し状態にあることが問題となっている。

◆どんなにひどい虐待をして殺しても、実刑はほとんどつかない
「いまの動物虐待に対する刑罰は、軽すぎます」
こう語るのは、動物環境・福祉協会(Eva)の松井久美子事務局長。
代表は女優の杉本彩さんがつとめている。
昨年、Evaは13匹の猫の虐待・殺害を行った元税理士の初公判と判決を傍聴した。
この元税理士は、熱湯を何度もかける、ガスバーナーで焼くなどの方法で13匹の猫を殺す過程の動画を、ネットの掲示板に投稿していた。
その動画は一部で「芸術作品」と賞賛され、今もネット上にアップされている。
「私たちはその判決を聞いて愕然としました。懲役1年10か月・執行猶予4年。あれだけ残虐な方法で殺したのに、実刑にはなりませんでした。彼は今までと変わらず普通に生活している。2匹の猫の虐殺動画を投稿した元契約社員に至っては、略式起訴となり罰金たった20万円で済んでいるんです。動物虐待は、見逃せばどんどんエスカレートしていきます。現に元税理士も『動画を投稿したら掲示板で持ち上げられ、虐待がエスカレートした』と語っています。これだけ刑が軽いと、再犯の可能性も高くなるのではないかと危惧します」(松井事務局長)
現在の動物愛護管理法(動愛法)によると、動物を殺傷した場合には「2年以下の懲役または200万円以下の罰金」。
動物を遺棄・虐待した場合は「100万円以下の罰金」となっている。
つまり、どれだけひどい虐殺をして何匹の動物を殺したとしても、初犯で実刑となることはほとんどない。
「警察庁も動物虐待について深刻な犯罪だと認識していますが、法定刑がより厳しい他の生活経済事犯の取り締まりに人員をとられてしまい、動愛法事案にまで手が回りません。だからこそ、これを全体的に厳罰化することが必要です。残虐に殺した者は、実刑になるようでなければ。今のままでは、動物の命が軽すぎます」(同)
Evaでは今国会で審議される予定の動愛法改正に際して、動物を殺傷した場合には「5年以下の懲役または500万円以下の罰金」、動物を遺棄・虐待した場合は「3年以下の懲役または300万円以下の罰金」に引き上げるよう求めている。

◆動物虐待事案を専門的に扱う、アニマルポリスの設置を
さらにEvaでは、「アニマルポリスの設置」を提言する。
「現在の警察には、動物に関する専門知識を持って捜査できる体制がありません。イギリスやアメリカ、オランダなどでは、動物虐待事案を専門に捜査する部門、通称『アニマルポリス』が設置されているんです。警察ではなく、捜査・逮捕権限を持った民間の機関が行っている場合もあります。このアニマルポリス設置によって、捜査をすばやく着実に行え、虐待だけでなくネグレクト(飼育放棄)も取り締まることができます。また専門の部署ができることで、一般市民が虐待を目撃したときに対応する窓口にもなります」(同)
Eva代表の杉本彩さんは、これまで、日本でのアニマルポリス設立のため署名活動などを行ってきた。
その成果が実り、兵庫県県警が2014年1月から「アニマルポリス・ホットライン(動物虐待事案等専用相談電話)」をスタート。
全国で初めて、動物の遺棄や飼育放棄、虐待などを見つけた場合に通報するための専用窓口ができたのだ。
これはまだほんの小さな一歩ではあるが、動物虐待をなくすための着実な一歩だ。
「何よりも大事なのは、動物を“物”ではなく“命”と考えること。人間の生活は、動物のおかげで助けられている部分がたくさんあります。言葉が話せない、弱い立場にある動物たちを虐待から守ることは、人間を守ることでもあるのだと思います」(同) 

取材・文/SPA!動物虐待取材班 写真/Eva
※週刊SPA!6月12・19日合併号より


置き去り犬「めぐちゃん事件」

2018-06-13 05:47:52 | 新聞記事・Webニュース・テレビ・書籍・ブログなど

置き去り犬「めぐちゃん事件」愛犬家の漫画家が憤った判決の理由

2018年6月2日(土) 現代ビジネス



<漫画家で小説家でもある折原みとさんは、八ヶ岳で「犬と人が一緒に楽しめるお店が欲しい」とドッグカフェ経営を試みたこともあるほどの愛犬家だ。その経営は5年で破綻するが、金銭的な負荷もさることながら、客の犬が店の前で事故に遭ったことも折原さんの心に大きな影を落とし、閉店を決意する原因になったという。その折原さんが今とても心を痛めていることがある――。>

最近、ある動物に関する裁判の判決が、愛犬家の心をざわつかせた。
ゴールデンレトリバー、めぐちゃんの置き去り事件だ。
私自身も、先代の「リキ丸」に続き、現在は「こりき」というゴールデンレトリバーを飼っている。
小学生のときから「大きくなったら犬を飼う!」という夢を持っていたが、ようやく実現させたのは30代になってからのこと。
犬を飼える生活と環境、ひとつの命を守り育てるだけの自信と責任感を持てるまでには、それだけの年月が必要だったのだ。
現在、犬と暮らして21年目の私にとって、この事件は他人事には思えなかった。

雨の中で置き去りにされた犬
事の起こりは、2013年6月下旬のことだ。
東京・吉祥寺にある公園に、一頭のゴールデンレトリバーが口輪をはめられ、リードで柵につながれていた。
犬を保護した主婦Aさんは、警察、保健所、公園事務所に連絡。
警察に預けると、保健所での収容期限が切れる数日で殺処分されてしまうことから、自宅で預かることにする。
SNSに飼い主を探す記事を投稿したが、飼い主は現れず。
しかも、少し前にも別の場所に置き去りにされていたことがわかった。
その時は、飼い主が表れて引き取られたが、再度の置き去り。
Aさんは「めぐ」ちゃんと名付けたその子を家族に迎える決心をし、大型犬を飼える住居に引っ越した。
が、3ヵ月後の9月中旬、めぐちゃんの「拾得物」としての期限が切れる10日前、元飼い主の女性が現れ、めぐちゃんを「返還してほしい」と申し出たのだという。
報道によると、元飼い主の女性は「犬を捨てたのは、会社の上司でもある交際相手の男性。
彼を怒らせると、結婚が破談になり、職も失うと思い、今まで名乗り出ることができなかった」と説明したという。
「その男性と別れ、犬を飼えるようになったので返してほしい」という元飼い主の言葉に、Aさんは納得することができなかった。
どんな理由があれ、めぐちゃんの遺棄を容認し、3ヵ月も放置していた元飼い主を信頼することができず、めぐちゃんの返還を拒否。
あくまで返還を望む元飼い主の訴えにより、めぐちゃんの所有権をめぐる裁判に発展してしまったのだ。
私がこの「めぐちゃん事件」のことを知ったのは、4年ほど前のことだ。
ネットで事のあらましを知り、めぐちゃんの返還請求、慰謝料請求に対する署名集めに協力することにした。それがこちらの「【拡散希望】ゴールデンめぐちゃんの裁判に関する署名のお願い」というブログである。
https://ameblo.jp/tatoushiiku-sos/entry-12069100049.html

ゴールデンは、だいたいにおいて甘えん坊だ。
人が大好きで、愛されるために生きているような犬種。
うちの「こりき」は、私が出かける時、いつも決まって二階のベランダから悲しそうな顔で見送っている。
二度も公園に置き去りにされためぐちゃんは、どれほど心に深い傷を負ったことだろう。
保護したAさんの SNSの記事によると、雨の日に遺棄されためぐちゃんは雨が降ると落ち着きをなくし、分離不安も強かったそうだ。
Aさん家族の元で愛情をいっぱい受け、心の傷が癒えてきたのなら、そのままでいる方がめぐちゃんのためなのではないかと思った。
今になって元の飼い主さんに戻したら、めぐちゃんはまた「捨てられた」と思うのではないかと心配だったのだ。

元の飼い主の所有権が勝利
裁判が継続している間はネット上に経過を公開することはできなかったのだろう。
その後、めぐちゃんがどうなったかはわからず、ずっと気になっていた。
そして、つい先日、ニュースでようやく裁判の結果を知ることとなった。
判決は、めぐちゃんを保護した主婦、Aさんの敗訴。
犬を置き去りにしたのは本人ではなく交際相手の男性だったこと。
遺失物法が定める期限内に遺失物届を出していたことなどから、東京地裁は「元飼い主が犬の所有権を確定的に放棄したとまでは認められない」と判断。
Aさんは控訴したものの、東京高裁も一審判決を支持した。
2018年4月下旬、Aさんの元へは、元飼い主の女性からめぐちゃんの返還を求める内容証明が届いているという。
「動物は、法律の上では『物』としか扱われないの?」
この判決には、多くの愛犬家が疑問や憤りを感じたことと思う。
私もその一人だ。
めぐちゃんをめぐる関係者の方たちに対して、どちらが「正しい」「悪い」と論じたいわけではない。
納得できないのは、この裁判の中で、めぐちゃんが命ある「生き物」ではなく、「物」のように「所有権」を争われたことだ。
本当に、法律上、動物は「物」でしかないのだろうか?
いや、一概にそうとは言えない。
「動物愛護管理法」という法律があるはずだ。
正式には、「動物の愛護及び管理に関する法律」は、動物愛護(虐待防止、生命尊重)と動物管理(動物により人の生命、身体及び財産に対する侵害を防止すること)を目的としている。
この法律によると、愛護動物(牛、馬、豚、めん羊、山羊、犬、猫、うさぎ、鶏、家鳩及びアヒル。人が占有している動物で哺乳類、鳥類又は爬虫類に属するもの)をみだりに殺したり傷つけたりした場合は、2年以上の懲役又は200万円以下の罰金。虐待や遺棄した者も、100万円以下の罰金に処されるなど、さまざまな罰則が定められている。
では、どうしてめぐちゃんをめぐる裁判では、前述のような判決が下ったのだろうか。
勝浦総合法律事務所の坂本一真弁護士にお話を伺ってみた。
「残念ながら、今回のケースの場合、犬が『物』であることが大前提になっています。元飼い主が遺失物届を出している等の事情から、あくまで所有権は元飼い主にあると認められたことになります。保護した方は、犬を助けようとして拾ったとしても、直ちに所有権を獲得できるわけではないのです」
端的に言うと、めぐちゃんは「遺失物」だから、所有権を持つ元飼い主に返さなければならないということだ。


ゴールデンレトリバーは人が大好きな甘えん坊だ 写真提供/折原みと

犬の「虐待」と「所有権」は別問題
動物愛護の観点が、民法の所有権において考慮されないというのは、動物を家族のように思う人間にとっては納得しにくいことだ。
今回の件で何よりも危惧されるのは、14歳という高齢のめぐちゃんにとって、今さら飼い主や環境が変わるのは、精神的にも健康上も悪影響が大きいのではないかということだ。
裁判ではその点は考慮されなかったのだろうか?
「民法上は犬は『物』なので、えんぴつやパソコンと同じで、『環境が変わる』ということは考慮されません。個人的には私も思うところがありますが、民法上は、それで犬が精神的に悪影響を受けるとしても所有権が移ることはありません」(坂本弁護士)
人間の感覚とはずれている冷徹な法律の解釈。
それが、めぐちゃん事件に対する判決の理由だった。

では、これが人間の子どもだったら?
もしもめぐちゃんが「物」じゃなかったら。
例えば、「人間の子ども」だったとしたらどうなのだろう?
この点についても、坂本弁護士に伺ってみた。
坂本弁護士は離婚弁護を多く取り扱っている。
「仮に2~3歳くらいの子どもが放置されていて、児童相談所に保護されていたとします。3カ月後に母親が名乗り出てきたら、原則として『親権』があるのでやはり親元に返されることになります。ただし、虐待などの事実が証明され、親権の行使が不適当であることによって子どもの利益を害すると思われるときには、最長2年の『親権停止』や『親権喪失』を申し立てることができます。この申し立てができるのは、子どもの親族、検察官、未成年後見人としての市や区、児童相談所長など。子ども本人も申し立てすることができます」
だが、自治体の第三者機関が申し立てを行った場合、虐待と認定されるには具体的証拠をかなり集める必要があるし、時間もかかる。
人間でも虐待を証明することは簡単でなく、親権はそれほど強いと言える。
ただ、救われるのは、大きくなって言葉が話せるようになれば、子ども本人からも申し立てをすることが可能だということだ。
もしも、めぐちゃんが言葉を話せる人間の子どもだったとしたら、いったい何を望んでいるのだろうか・・・?


「こんな無防備な寝顔を、飼い主として一生守ってやりたい」と折原さんは言う 写真提供/折原みと

動物を飼う人間の「覚悟」とは
以前、我が家の近所に、雨の日でも外につながれっぱなしの犬がいた。
近所の犬好きたちが心配して保健所に相談、注意してもらったところ、そのあとはガレージの中で飼うようになった。
しかし、今度は真夏の暑い日でもガレージに入れっぱなし。
散歩に連れて行っている様子もなく、よく犬の鳴き声が聞こえてくる。
再度、保健所や住宅街の管理事務所にパトロールしてもらったが、飼い主が「虐待はしていない、散歩もしている」と主張したため、それ以上どうすることもできなかった。
しばらくしてその家は引っ越してしまったが、あの犬が元気でいるかどうかは、ずっと心から離れなかった。
動物愛護管理法には、「なにびとも、動物をみだりに殺し、傷つけ、または苦しめることのないようにするのみでなく、人と動物の共生に配慮しつつ、その習性をよく知った上で適正に取り扱うようにしなければならない」という基本原則が掲げられている。
しかし、この法律は、まだまだ実際の社会において、大きな効力を発揮しているとは言い難いように思える。
「民法」は義務や権利の存否をめぐる法律であるのに対し、「動物愛護管理法」はあくまで国が「こうしましょう」という遵守性の低い法律だからだ。」
動物愛護管理法の基本原則に反して、民法上では動物は「物」扱い。
自分の所有物をどう扱おうと所有者の自由だ。
飼い主は、動物の生殺与奪の権利を持っている。
しかし、だからこそ、動物を飼う人間は「覚悟」を持たなければならないのだ。
「所有物」である動物を一生守り、愛し、幸せにする覚悟。それを持たない人間に、動物を飼う資格はない。


最初に飼った「リキ丸」を2011年に亡くしたとき、リキ丸は13歳。それでも天寿を全うした幸せな犬と言われた。めぐちゃんは今14歳だ。写真は現在飼っている「こりき」と 写真提供/折原みと

動物には「心」がある
今回の一件に関しては、元飼い主の女性も、10年近くめぐちゃんと共に生きてきたのだ。
交際相手による放置後、しばらく名乗り出ることができなかったのには、やむにやまれぬ事情があったのかもしれない。
5年もの間、諦めずに返還を望んでいるのは、めぐちゃんに対する愛情があればこそだと思いたい。
保護した側にも、元飼い主にも、それぞれの想いがあるのだ。
詳しい事情を知らない第三者が、関係者を責めたり、誹謗中傷するようなことはあってはならない。
誰がいい、悪いと感情的になるのではなく、この事件をキッカケに、動物の命を預かる責任について、改めて考えることが大事だ。
そして、この裁判の理不尽とも思える判決が、法律上の動物に対する扱いを、少しでも見直していくための一歩になってほしいと思う。
動物は「物」ではない。「命あるもの」だが、それだけではない。
動物は、「心あるもの」なのだから。
めぐちゃんを保護し、5年間愛情を注いで来たAさんは、未だ引き渡しには応じていないという。
だが、いつ強制執行がおこなわれるかわからず、不安に脅える毎日だそうだ。
裁判所の判決をくつがえすことはできないが、どうか今からでも、当事者同士で、めぐちゃんにとって一番いい状況を考え、行動してほしい。
ゴールデンレトリバーの寿命からいって、14歳のめぐちゃんに残された時間は、もうあまり長くはないだろう。
めぐちゃんが最後まで安心して幸せな一生を全うできるよう・・・それだけを、心から祈っている。

折原 みと