動物たちにぬくもりを!

動物愛護活動の活動経過や日々の出来事、世の中の動き等幅広く紹介します。

猫が飼い主の『膝に乗りたがる』のはなぜ?4つの意味

2022-05-31 05:52:39 | 新聞記事・Webニュース・テレビ・書籍・ブログなど

猫が飼い主の『膝に乗りたがる』のはなぜ?4つの意味

2022年5月13日(金)  

1.甘えたい

猫にとって飼い主さんは母猫のように信頼できる存在です。
飼い主さんになら子猫気分で甘えられるので、膝の上に乗ってくっつきたいのでしょう。
膝の上で猫がゴロゴロと喉を鳴らす、飼い主さんの体に顔をこすりつける、飼い主さんの手を甘噛みするのは甘えたいアピールです。
多頭飼育だと飼い主さんの膝の上の取り合いで喧嘩になってしまう猫たちもいます。
膝の上でうれしそうに甘える猫を見ると、動きたくても動けなくなってしまう飼い主さんも多いのではないでしょうか。

2.寂しい、不安

もともと猫は単独で行動する生き物ですが、身の回りのお世話をしてくれる飼い主さんと長時間離れることで寂しさを感じたり、不安になったりします。
飼い主さんが帰宅すると膝の上に乗りたがる猫は、寂しさや不安があったことを飼い主さんにアピールしていたり、信頼できる飼い主さんのにおいで安心しようとしたりしているのです。
飼い主さんが出かける直前になると膝の上に乗りたがる猫は、飼い主さんに出かけてほしくないとアピールしているのでしょう。
また、猫が体調が悪く不安になっているときに膝の上に乗ってくるケースもあります。
いつも膝の上に乗ってくる猫が乗ってこないときも、体調不良の可能性があります。

3.注目してほしい

飼い主さんがテレビや本などに集中している様子は、猫から見ると何もしないでぼーっとしているように見えたり、自分のことを忘れてしまっているように見えたりするようです。
テレビの前に立ったり、イタズラをして注目してもらおうとする猫もいますが、飼い主さんの膝の上に乗り「何もしていないなら遊ぼう」と誘ったり、自分の存在をアピールしていたりする猫もいます。

4.あたたかい

飼い主さんの膝の上はあたたかいので猫が好きな場所です。
猫が膝の上に乗ってくれると飼い主さんもあたたかいですよね。
しかし、飼い主さんの膝の上に乗りたがるのは冬だけ、雨降りで肌寒い日だけなど期間限定の猫もいます。
人懐っこい性格の猫はお客さんの膝の上に乗って暖を取ることもあります。

まとめ

猫が飼い主さんの膝の上に乗りたがるのは、甘えようとしたり、不安を感じていたりする気持ちがあるからです。
また、飼い主さんが自分のことを忘れているように見えると構ってもらおうという意味や、暖を取るために膝の上に乗ることもあります。
猫が膝の上に乗ったらその態度を観察して、そのとき猫が飼い主さんに伝えたい気持ちを確認してみましょう。

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ウクライナの緊急事態に動くイタリアの動物愛護団体

2022-05-30 06:09:14 | 新聞記事・Webニュース・テレビ・書籍・ブログなど

犬たちは餓死するか爆撃で死ぬか
 ウクライナの緊急事態に動くイタリアの動物愛護団体

2022年5月18日(水) sippo(朝日新聞社)

ラブラドール・レトリバーのグレース、猫のニーニとジージョ、メイメイと暮らす北イタリアのトリノから、たった2000キロしか離れていない地続きのウクライナで戦争が起こった。
2月24日のあの日から、コロナのことなどすっかり忘れてしまったかのように、人が集まれば話題は戦争のことばかり。私の住む地域から見える、戦争とペットたちの様子を伝えます。


ウクライナから保護犬たちを救い出す愛護団体LAVのスタッフたち (c)LAV

◆活躍するイタリアの動物愛護団体
3月のある日、愛犬であるラブラドール・レトリバーのグレースといつもの公園に散歩に出かけると、何人かの犬友が集まって話し込んでいた。
「ウクライナから救助した犬がヴェローナに到着したんだって。ラブラドールの子犬もいるらしいよ。もらってあげれば?」
グレースと仲良しの、キーラのパパが言った。
キーラはグレースと生まれた年も月まで同じ、ラブラドールの女の子だ。
ほとんど毎朝この公園で会って、一緒に散歩をする。
LAVというイタリアの動物愛護団体が、ウクライナ侵攻が始まってすぐに保護犬たちを助けに行ったという話だ。
飼い主がいる犬猫たちは飼い主と一緒に避難することができても、シェルターや保護施設にいるたくさんの犬猫たちが避難するのは難しい。
それでイタリアから救助に行った第一弾が、無事帰国したというわけだ。
「戦争が始まってすぐに、まずは食料など支援者から集まったものをウクライナに送りましたが、それだけじゃダメなんです。人々は逃げているのに、動物たちは逃げることができない、だったら助けに行かなくてはと、ハンガリーの国境まで9匹の犬たちを助けに行ったのですが、他にも助けを必要としている犬たちはたくさんいるのです。ウクライナの領土内、キーウの南にある保護施設では、36匹の犬が誰も世話をする人もいなくなり窮地に陥っていると、現地ボランティアからSOSが届きました。餌が手に入らなくなったので、犬たちは餓死するか、爆撃を受けて死ぬか。緊急事態でした」と、LAVで今回のミッションを担当したベアトリーチェさんは言う。
「すぐに飛んでいくことを決めました。でも前回と同じようにハンガリー国境で受け取れると思っていたのですが、手続きの問題などが山積みで簡単にはいかず、最終的にはウクライナ国内まで行かなければなりませんでした」
イタリアから3日間で往復4000キロ、5つの国を走り抜け、戦時下の国境を超えるなど様々な問題につき当たり、不安も、恐怖もあったけれど「ただひとつだけ、確かだったのは、絶対にその36匹を助ける、その思いだけでした」
ベアトリーチェさんたちの命懸けの救助作戦は成功し、10匹はすでにイタリア国内の保護施設に、残りの26匹はスロヴァキアで30日間の隔離中だ。
隔離期間が終わればすぐにイタリアへ移動するという。


現地ボランティアと協力しながら、救出作業を進める

◆動物たちを絶対に見捨てない
イタリアではLAVの他にもたくさんの動物愛護団体があって、国内外の団体と協力しあってウクライナの動物たちを助けようと頑張っている。
救助活動だけでなく、避難民の人がペットと一緒に飛行機に搭乗できるよう各航空会社に訴えるなど、様々な活動をしている。
一方で、ウクライナの国内で、動物たちを絶対に見捨てないと頑張ったイタリア人がいた。
アンドレア・チステルニーノさんは、10年前にキーウ郊外の街で動物保護施設「Italia Kj2」を開設し、犬猫だけでなく、山羊や羊、馬など400匹以上の動物たちの世話を続けてきた。
戦争が始まってすぐ、「僕はイタリアに帰らないよ、動物たちを見捨てない」と言ったアンドレアさんのことがイタリアで小さなニュースになったけれど、その頃はまだキーウ一帯にはロシア軍の手は伸びていなかったので、それほど深刻に受け止められなかった。
ところが戦況がどんどん悪化し、アンドレアさんたちの状況は一変した。
キーウ近郊の町や村がロシア軍に包囲され、アンドレアさん他4人のスタッフも動物たちも、食べ物も、水もなく、逃げることもできない、そんな日々が続いた。
アンドレアさんたちはジャーナリストやイタリアの動物愛護団体にSOSを送り続けた。
その甲斐あって、イタリアの愛護団体ENPAと外務省が動き、4月初旬には救援物資が届けられたという。
でも戦争は、そんなハッピーエンドばかりではすまない。
1カ月以上もの間、世話する人もなく、食べ物も水もなく、おりに入れられたまま300匹以上の犬たちが餓死してしまった保護施設のニュースもあった。


餓死か爆撃に合うかの危機に瀕していた36匹の保護犬たち

◆目の前にも家族を待ってる犬猫がいる
朝の公園で会うドレッドヘアのお兄さんは、パンクな革ジャンにサングラスという一見怖げな外見とは裏腹に犬が大好きで、保護犬をどんどん受け入れている。
今は5頭。
エリザベス・テーラーの「リズ」、アンディー・ウォーフォールの「アンディ」など、世界の有名人の名前をつけて可愛がっている。
ある朝、彼に会ったので「ウクライナのワンコたちも、受け入れてあげるの?」と聞いたら、ちょっと悲しそうな表情になって言った。
「イタリアにも家を必要としてる犬たちがたくさんいるからね」
確かに彼の言う通りだ。
戦争が始まるずっと前から、暖かい家と家族を待っている犬猫たちがたくさんいる。
飼い主に捨てられたり、生まれた時からずっと保護施設暮らしの犬猫たちに、今度は戦争が降りかかった。
ウクライナの犬猫たちだって助けてあげたいけれど、そのせいでイタリアの動物たちの席がひとつ減ってしまうとしたら?
戦争で、環境問題で、人間のエゴのせいで悲惨な目に遭っている動物たちは、世界中で後を絶たない。
全ての動物たちを助けてあげたい、幸せにしてあげたいと願う私たちにできることはなんだろうか。
目をそらさずに考えていきたいと思う。


各地の支援者から届いた救援物資を仕分けするのも大仕事 (c)LAV


まるで「待っていました、助けてください」とでも言っているように、犬たちは暴れたりすることなく、救出作業にとても協力的だったという (c)LAV


どの犬もおとなしく抱かれて救出された (c)LAV


チーターを犬と一緒に飼育する動物園

2022-05-29 09:41:51 | 新聞記事・Webニュース・テレビ・書籍・ブログなど

【チーターを“犬と一緒に飼育する”動物園】
 その理由にびっくり…!〜素敵な助け合い〜

2022年5月11日(水) おもしろ/ネタ

中山少年 ほっこりエッセイ作家

『陸上で最も足の速い動物』最高速度が時速100kmを超えると言わている猫科の動物「チーター」狩りの上手な猛獣チーターを、アメリカの動物園では、なんと“犬と一緒に飼育している事が”よくあるのです。
日本ではあまり見かけることのないその飼育方法には、こんな理由がありました…!

チーターを犬と一緒に飼育する理由…
実はチーターはとても神経質な動物で、たくさんのお客さんが訪れる動物園で暮らすにはあまり向いていない動物。
そんなチーターが犬と一緒に生活する事で“不安定な感情を安定させてくれる効果”と動物園で暮らしていくための社会性、そして穏やかで陽気な感情や振る舞いを犬から教わるのだそうです!
『不安定な気持ちを落ち着かせてくれる』
そんな素敵な事を教えてくれるワンちゃんも1匹で生きていくのは寂し過ぎて難しい動物。
アメリカの動物園ではチーターとワンちゃんがお互いにサポートし合って暮らしているのでした…!
まるで人間の生活環境のようなアメリカの動物園に多いほっこり素敵な飼育環境を、より多くの人に届けられたらいいなと思って記事にしてみました。







中山少年(なかやましょうねん)
1995年生まれ。東京都出身。日常のほっこりした発見をコミックエッセイでSNSに投稿している。Instagramフォロワーは8万人以上。


危険なペットフードの見分け方

2022-05-28 06:07:12 | 新聞記事・Webニュース・テレビ・書籍・ブログなど

危険なペットフードの見分け方
 「国産」表記にも注意すべき理由〈週刊朝日〉

2022年5月11日(水)  

「添加物不使用」などとアピールする食品はスーパーでもよく見かける。
食の安全に注目が集まるなか、ペットが口にするものにも気を配ろうとする動きが。
ペットフード製造の実態をもとに、どうすればより安全な製品を選べるのかを考える。


写真はイメージ(Getty Images)

*  *  *

近年、犬や猫のごはんの高級化が進んでいる。
一般社団法人ペットフード協会の「2019年度ペットフード産業実態調査」を見ると、15年以降、出荷量は横ばいにもかかわらず市場規模は拡大し続け、5年で540億円もの成長を遂げている。
「ペットは家族の一員」という考え方が当たり前になった今、安心安全で良質なペットフードの需要が増えるのも納得だ。
では、大事な家族の健康を守るには、どんなことに気をつけて製品を選べばよいのだろうか。
食の安全を考えるとき、多くの人が気にするのは添加物の問題だ。
食品問題評論家の垣田達哉氏はこう話す。
「現代では一般的に、ある物質が人間の体に害があるかを調べるためにはまず動物実験が行われます。動物によくないものは人間にもよくない。その逆も然りです。動物のほうが寿命が短く体も小さいので、人間よりも有害物質の影響を受けやすいとも考えられます」
人間の食品において安全性が疑問視されている添加物が、ペットフードにも使われているケースはままある。
リスクがあるならば、とらないにこしたことはない。
タール系着色料は、赤色2号など「○色○号」の名前がついた合成着色料のこと。
犬や猫は色覚が発達していないため、色をつけても食いつきには関係ないが、見栄えをよくすることで飼い主の購買意欲を刺激しようと考えるメーカーは積極的に添加する。
酸化防止剤であるBHA、BHT、エトキシキンは、ペットフードの場合は家畜用飼料と同じく1グラムあたり合計150マイクログラム(犬用はエトキシキン75マイクログラム)までの添加が認められている。
しかし有識者からは、数カ月もしくは数年の命の家畜と、10~20年ほど生きるペットで摂取量の基準が同じことを不安視する声も上がっている。
ペットフードは水分量が少ない順に、ドライフード、セミモイストフード(半生フード)、缶詰やレトルトパウチに入ったウェットフードの3種類に分類される。
このうちセミモイストフードは、プロピレングリコールのような湿潤調整剤やソルビン酸カリウムのような保存料が多く使われる傾向にあるので要注意。
安全なペットフードを選ぶためには、「何が入っているか」だけでなく、「どこで作られたか」という視点も重要だ。
07年、北米でペットとして飼われていた犬猫が腎不全で大量死する事件が起きた。
原因は、工業用の化学物質、メラミンで汚染された中国産小麦グルテン入りのペットフードを食べたことだった。
メラミンは、プラスチックや肥料の原料となる化合物。
中国の業者が、小麦グルテンのたんぱく質含有量を多く見せるために不正に添加していたことが発覚した。
垣田氏は「日本や欧米では行政が食品の製造や流通をきちんと管理しているが、食の安全への意識が低い国では悪質な業者でも取り締まられずに営業できてしまう実態がある」と話す。
日本における「国産」表記は、「加熱や成型などの実質的な最終加工を国内で行った」という意味でしかないので、材料の原産地が信頼できる国であるかどうかにも注意を払うとよい。

■「抜け穴」もある国による監視
また、海外で製造されたペットフードの場合、輸入プロセスによっても製品の安全性が左右される。
『愛犬を長生きさせる食事』(小学館)の著者、ノア動物病院グループ院長の林文明氏は、こう指摘する。
「ペットフードは重量があるので、輸送は基本的に船便。特に、個人業者などが正規代理店を通さずに輸入する場合、温度や湿度が管理されていない劣悪な環境で数カ月かけて運ぶケースもある。いくら酸化防止剤が入った製品でも、そんな状態で保管されたら油が酸化し、食べたペットがおなかを壊すこともある」
日本における犬猫用ペットフードの製造や輸入販売は、前述の“メラミン事件”をきっかけに整備され、農林水産省と環境省が所管するペットフード安全法によって規制されている。
09年に同法が施行される前のペットフードは「何が入っているのかよくわからない」というブラックボックス的な状況だった。
法整備された今は、特定の添加物、農薬、汚染物質などの含有量の上限が定められたほか、原材料名や原産国名の表示や、製造・輸入業者の届け出が義務化され、安全性に問題がある製品は国が廃棄や回収を命じることができる。
しかし現実には、すべての製品に目を光らせることは難しいようだ。
農水省の担当者は悩ましげに打ち明けた。
「国内で流通する製品はランダムで抜き打ち検査をしているが、成分を分析するには大量のサンプルが必要。個人がSNSやフリマサイトで小袋で売っているような商品だと、検査が難しいこともあります」
また、ペットフードによって食中毒が起きたとしても、毎回国が把握できるとは限らない。
人間の場合、病院で食中毒やその疑いと診断されたら、担当医師は保健所に届け出る義務があるが、獣医師はその必要がないのだ。
環境省は日本獣医師会に対し、ペットフードが原因と考えられる犬や猫の健康被害が発生した場合は同省の通報窓口に情報提供するよう協力要請をしているが、いまだ“お願い”の域を出ていない。
なぜペットフードは、人間の食品と同じレベルの厳しさでは取り締まれないのか。
その背景について、前出の農水省担当者は「ペットが食中毒を起こしているかどうかを判断することの難しさ」を挙げる。
「まずおなかの強さの個体差が人間以上に大きい。室内飼いか屋外飼いかによっても細菌への抵抗力は違い、同じペットフードを食べてもおなかを壊す子と壊さない子がいる。また、動物は拾い食いなどをするので衛生管理が難しく、ペットフードと体調不良の因果関係を明らかにするのは至難の業です」
国による監視には限界があるのだ。

■酸化リスク高い高温加熱の商品
ネット社会の功罪もあり玉石混交なペットフードが出回る一方で、こだわりぬいた製品づくりに励む企業もある。
犬猫生活株式会社(東京都)は、人間が食べても大丈夫な材料で作った自社のペットフードを“ヒューマングレード”という言葉で表現する。
原材料名を見ると、生肉(鶏肉、牛肉)、金沢港の旬の魚、鶏レバー、イモ類(ジャガイモ、サツマイモ)など、たしかに我々の食卓になじみ深い食材の名前が並んでいる。
同社の佐藤淳社長が、一般的なペットフードに使われている材料について教えてくれた。
「生肉と表記していない製品は、肉や骨、内臓、血液、皮などを混ぜて粉状にしたものを使っていることも多い。巷では『病気で死んだ家畜の肉も混ざっていて危ない』という噂もありますが、さすがに日本では使っていないと思います。問題が起きたときのことを考えると、リスクを背負ってまで使う業者はいないでしょう。それより、動物原料を粉末にする過程で高温での加熱・乾燥が行われ、酸化防止剤を入れないと品質を保てなくなることのほうが問題です」
酸化の問題は、材料をペットフードに加工する段階でも発生する。
「ドライフードの場合、私たちは90度前後の低温で長い時間をかけて加熱しますが、200度近い高温で一気に加工するような製品はやはり酸化しやすい。風味も失われるため、表面に油脂を吹きつける“オイルコーティング”でペットの食いつきをよくしているが、その油脂自体も酸化の原因になる」(佐藤社長)
酸化した油は、ペットの消化器に負担をかける。
佐藤社長は自ら、製品改良のために他社のペットフードを口にして匂いや味を確かめているが、酸化が進んだ製品は「オエッとなる独特の臭い」がするそうだ。
ここまで、ペットフードに関する様々な危険性を挙げたが、どうすればより安全な製品を見極めることができるのか。
佐藤社長によると、ポイントは二つあるという。
「原材料の産地など、細かく情報開示されている商品は信頼できるでしょう。また、値段もわかりやすい判断材料。私たちの製品は1カ月分で4480円(税別)ですが、他社だと600円ほどのものも。高ければいいというわけではないが、3千円台後半以上のものであれば、大抵はこだわって作られたものだと思います。ペットフードはワンちゃんやネコちゃんの食べ物といえど、食事。『自分も食べられるかな?』という視点できちんと調べて、選んでほしい」
出されたものを食べるしかないペットたち。愛犬・愛猫の健康を守れるのは、飼い主しかいない。

(本誌・大谷百合絵) ※週刊朝日  2022年5月20日号


犬のノミ・マダニ対策

2022-05-27 05:54:53 | 新聞記事・Webニュース・テレビ・書籍・ブログなど

犬のノミ・マダニ対策はいつから?
今から知っておきたい対処法や駆除薬・注意点について

イヌトミィ

一昔前よりも室内で生活することが多くなった犬。
皆さんは、愛犬のノミやマダニ対策はどうしていますか?
「毎日部屋は掃除してるし、うちの子痒がっても居ないから大丈夫」と、甘い考えのまま愛犬のノミ・マダニ対策を怠っていると、もしかしたら取り返しがつかないことになってしまうかも!?
今回は、そんな取り返しのつかないことになる前に知っておきたい犬のノミ・マダニ対策や注意点などをご紹介します。

◆犬に寄生するイヌノミ・ネコノミ

ノミは羽を持たない小型の吸血昆虫ですが、日本でノミ目として分類されているノミは約80種類にも及ぶと言われています。
中でも犬や人などに寄生するネコノミが、現在一般的なノミとして大多数を占めている寄生虫になります。
症状としては様々で、寄生されても無症状で終わる犬も居れば、激しい痒みを伴う犬も居ます。
イヌノミとネコノミの違いは、頭部の形がネコノミの方がやや尖っているという特徴と、実験室内でネコノミは継代が可能であったというくらいで、体長は共に雄1.2~1.8mm、雌1.6~2.0mmです。
また、イヌノミ、ネコノミの寄生対象は相手を選びません。
そのため、ネコノミだから猫だけに寄生するわけではなく、犬でも人でも寄生するということを覚えておいてください。

◆ノミより怖いマダニの恐ろしさとは?

草むらや葉の先端に潜み、犬に寄生するマダニ。
ダニは昆虫ではなく、クモやサソリと言った節足動物で、その中でもマダニは屋外に生息する大型のダニです。
肉眼でも確認できるサイズで、血を吸うと赤黒く、大きさも膨れ上がるため見つけるとついつい触って取りたくなるかもしれませんが、決して引き千切るように取ってはいけません。
マダニの口器(こうき)は棘状になっているため、無理に取ってしまうとその口器(こうき)だけが残り、後に炎症を起こす可能性があります。
マダニの寄生は、ノミとは違ってほとんど痒がることがありません。
そのため長毛犬種の場合、随分時間が経ってから気付くことが多いかもしれませんが、見つけても決してご自分で取らないように注意してください。

◆ノミやマダニが感染源の感染症

ノミやマダニの基礎的な知識が分かったところで、続いてはノミやマダニを感染源とする感染症についてご紹介します。
そもそも、ノミやマダニは犬だけではなく人にも感染する人畜共通感染症ですが、ノミでは、「ノミアレルギー性皮膚炎(ノミから分泌される物質による)」、「ノミ刺咬性皮膚炎(刺された刺激による)」、「瓜実状虫症」、「猫ひっかき病」などの感染症を媒介し、発症してしまう場合があります。
一方マダニでは、「日本紅斑熱」、「ライム病」、「バベシア症」、「重症性熱性血小板減少症候群(SFTS)」という病気を媒介しているため、発症する危険性があります。

◆愛犬がノミやマダニに刺されないための対処法

ではここからは、屋内・屋外問わず生息するノミやダニだけではなく、屋外に生息するマダニに対して、具体的には、どんなことに気を付ければノミやマダニから愛犬を守ることが出来るのか、一つずつ見ていきましょう。
・ノミ駆除対象はノミの全ライフサイクルを断ち切ること!
ノミに寄生される前から行う駆除対策として最も有効な手立ては、日頃の生活環境の掃除です。
基本的にノミは、成虫になって初めて犬に寄生し、吸血します。
それまでは、ノミが1日に産んだ3~20個の卵が2~12日間かけて孵化、9~15日間(最長200日)かけて蛹にまで成長、その後3~5日間かけて羽化します。
もしもノミを見つけた場合には、徹底した室内の清掃、犬がよく使うソファやクッション、シーツやカバーなどもしっかり洗浄した上で乾燥するようにしましょう。
ノミは60℃以上だと死滅する程熱に弱く、また乾燥した環境も嫌うため、こういった点に注意することで、ノミの駆除を図ってください。

・散歩の際は犬にも害がないダニ忌避スプレーを使用する
自然環境下では水平的に移動することは少なく、犬などの宿主の大きさに合わせて垂直的に草や枝を上るマダニは、犬の接近を呼気に含まれる二酸化炭素を感知して見つけていると言われています。
そのため、愛犬を散歩させる時に、忌避スプレーなどを使用してマダニを近づけさせないようにしましょう。
マダニはノミと違って孵化から幼ダニになった段階から犬に寄生し、吸血します。
その後脱皮を繰り返し、若ダニ、成ダニとなって、その都度吸血を繰り返した後、吸血から3~11日の期間を経て草むらで産卵します。
マダニは吸血する際、抗炎性の唾液を一緒に分泌するため、人はもちろん、刺されたことに気付かないわんちゃんも珍しくありません。
ですので、わんちゃんだけではなく、飼い主さんご自身も使えるような虫避けスプレーは効果的です。


◆ノミ・マダニの駆除薬の開始は4月が目安

一般的にノミは気温が18℃以上になってから、マダニは15℃以上になってからが活動が活発になる温度です。
丁度春先の4月から秋頃の11月までは、過ごしやすい陽気と温度のため、この頃は特にノミ・マダニの駆除に加え、フィラリアの予防もするように心掛けましょう。
現在は、スポットオンタイプ(皮膚に垂らすタイプ)だけではなく、チュアブルタイプ(食べるタイプ)、おやつタイプのものも多く、ノミ・マダニだけではなく回虫やフィラリア駆虫も一気に出来てしまう薬が、動物病院で出してもらえるので、愛犬に合った薬を選んであげると良いでしょう。
ただ、ノミについてもマダニについてもペットの環境によっては一年中生息できる場合もあるため、一概にこの期間だけ予防すれば良いという訳ではなく、見つけた際には都度駆除する必要があるため、注意してください。

◆愛犬がノミやマダニに刺されてしまった時の注意点

肉眼で確認できないノミならまだしも、肉眼で確認できるほどの大きさだと言われるマダニでも、時として刺されてしまう時があります。
それは犬だけではなく人でも同様ですが、万が一ノミやマダニに刺されてしまった場合、何に気を付ければよいのでしょう?
ノミとマダニで注意しておきたい点を分けて、一つずつ確認していきましょう。

ノミに刺された場合の注意点
もしも愛犬が知らない内にノミに刺されてしまっていた場合、主に注意しておきたい点は以下の3つです。
・ノミの体を絶対に潰さない!
・ノミは水に弱いためシャンプーをして応急処置!
・刺された直後痒みが発生したらエリザベスカラーで皮膚を保護!

ノミの場合は、ノミ取りコームなどで愛犬の被毛をブラッシングしてあげると比較的容易に取れます。
そのため、その後ノミを潰さなければ、ノミの体の中にある卵を潰すことなく処理ができます。
ただし、除去した後は念のため動物病院で薬を処方してもらうのも忘れないようにしてくださいね。

マダニに刺された場合の注意点

それでは続いて、もしも愛犬がマダニに刺されてしまった場合に注意しておきたい点は以下の3つです。
・マダニの体を絶対に潰さない!
・マダニは触らず無理に取ろうとしない!
・除去する場合は必ず動物病院で獣医さんに取ってもらう!

ノミよりも厄介なのはこちらのマダニの方で、マダニは先程もお伝えした通り、体を潰さないように気を付けることに加え、絶対にご自身で取り除いてはいけません。
マダニは1週間近く吸血する節足動物ですが、吸血が終わるとマダニ自ら犬から剥がれ落ちて草むらに産卵します。
ただ、それを待っていたら何があるか分からないのがマダニの怖さなので、見つけた際にはすぐに動物病院で獣医さんに取り除いてもらいましょう。 

◆まとめ

ノミやマダニは人や犬が生活する上で、とても身近にいる存在です。
しかしマダニは、寄生した犬が急死する可能性がある「バベシア症」や犬と人に共通する「ライム病」の病原体を持ち合わせておりますし、ノミは雄・雌共に吸血をし、ノミの成虫を1匹見つけた場合には卵、幼虫、蛹などの成長途上の予備軍は20匹以上潜んでいると言われています。
また、マダニの雌は1匹だけでも1㎖の吸血量に及び、子犬や小型犬では貧血、栄養障害を起こしかねず、多数寄生された場合には、局所刺激によって精神不安になることも分かっています。
犬を飼育していると、今や切っても切れない室内飼育や散歩ですが、本格的にノミやマダニが活動し始めるこの『春』という季節、早めの対策を心掛けてあげてください。

<参考書籍>
いぬ大全304
最新版 愛犬の病気百科

<参考サイト>
犬・猫におけるノミ寄生:病態・診断・治療・予防
>https://www.eiken.co.jp/uploads/modern_media/literature/MM1302_06.pdf

たかや動物病院
>https://www.takaya-ah.com/archives/350

この記事を書いた人
yukako

幼少期の頃より柴犬やシェットランド・シープドッグと生活を共にし、現在は3代目となる柴犬と暮らしております。
また、生前疾患の多かったシェットランド・シープドッグをキッカケに取得した愛玩動物飼養管理士などの様々な資格の知識を生かし、皆様に役立つような記事を提供、執筆出来ればと思っております。
何卒、よろしくお願い致します。


島で捨て犬トイプードルを目撃、白内障で歯はボロボロ

2022-05-26 05:55:45 | 新聞記事・Webニュース・テレビ・書籍・ブログなど

島で捨て犬トイプードルを目撃
 GW返上で探して保護したが…白内障で歯はボロボロ「ペットは家族なのに」

2022年5月18日(水)  

【屋我地島=名護】
沖縄県名護市我部で10日、捨て犬のトイプードルが保護された。
5月初旬に区民から寄せられた目撃情報を受け、同区の眞喜志克也区長がゴールデンウイークの連休返上で島内中を探し回り、区内で見つけて市に引き渡した。
眞喜志区長は20年にわたり琉球犬やゴールデンレトリバー、柴犬などを飼ってきた愛犬家。
島では今年2月から頻繁に捨て犬が確認されているといい、「犬を捨てるなど断じてあってはならない」と力を込めた。


捨てられたトイプードルと我部区の眞喜志克也区長=10日、我部公民館

トイプードルが最初に目撃されたのは、ゴールデンウイークに入る4月28日。
目撃した嶺井希さん(43)によると、同日夕方、区内のバス停付近で首輪のない状態で座っていて、人慣れしていた感じだったという。
翌29日には、同区内の70代の男性もバス停留所から少し離れた通称「ウフブックガーラ」(大袋川)で似たような犬を見たという。
情報を基に探し回った眞喜志区長が10日、前垣の民家の軒先にうずくまっているトイプードルをようやく発見。
市環境対策課へ連絡した。
同課職員によると、推定年齢10歳。
歯は虫歯でボロボロになり、白内障の症状もあった。
同日は公民館でミニデイが行われていて、参加していた70~90代の女性らは、「なぜ捨てたのか」などと捨て犬を見て悲しんでいた。
70代の女性は「飼い主は虫歯になっても白内障になっても病院にも連れて行かなかったか。ペットは家族の一員だよ」と嘆いた。
トラックで引き取られる前、トイプードルに水を飲ませた眞喜志区長は「犬でも猫でもどこにも捨ててはいけない。トイプードルのまぶたの奥に飼い主の姿が重なってきた気がした」と怒りをあらわにした。

(玉城学通信員)

【写真】年賀状も届く人気犬ハッピー 小学校の玄関に毎朝座り登校を待つ 事務室にも「出勤」

 

ペットを捨てる理由は様々ですが、利己的で生き物をモノとしか思っていない情けない飼い主や販売業者が多いのが現状です。
自分が捨てられたペットの立場になってよ~く考えてほしい!
捨てられたペットの悲惨な行く末を自覚すべきです。
(byぬくもり)


障害者が犬猫と暮らすグループホーム増加 アニマルセラピーの効用に期待

2022-05-25 05:57:25 | 新聞記事・Webニュース・テレビ・書籍・ブログなど

障害者が犬猫と暮らすグループホーム増加
 アニマルセラピーの効用に期待

河北新報

障害のある人たちが犬や猫と暮らすグループホームが全国で増えている。
動物の存在が利用者の生活を豊かにするアニマルセラピーの効用が期待され、重い知的障害のある人の気持ちの安定につながっている事例もある。
動物との共生を掲げ、東北に相次いでオープンした施設を訪ねた。
(生活文化部・安達孝太郎)

2020年4月に開所した二本松市の障害者グループホーム「すばる」(定員10人)の事務所に、少しいびつな紙粘土の置物が飾られている。
「みっちゃん」と呼ばれる37歳の男性入所者が、ホームから通う生活介護施設で看板犬の「昴(すばる)」を作った。
「人の名前をなかなか覚えられず、自分の意思で物を作ることも少ないみっちゃんが、『すばる!』と言って持ち帰って来た。うれし涙が出た」。


みっちゃんが紙粘土で作った昴

ホーム運営法人代表の菊池幸美さん(58)が振り返る。
みっちゃんには重い知的障害がある。
自宅で暴れたり、入浴の介助が必要だったり。
「グループホームに入るのは無理ではないか」。
家族は当初、そう考えていたという。
20年7月、ホームの雰囲気を体験するために初めて家族と訪れたみっちゃんを、日本スピッツの雄犬、昴が出迎えた。
昴はみっちゃんに懐き、体を寄せた。
最初は5分だけだったみっちゃんの滞在時間は徐々に延び、10月の入所時にはすっかりホームに慣れた。
みっちゃんの自宅では3年ほど前まで犬を飼っていた。
母親(67)は「ワンちゃんがいると教えたら、ホームに行くことに前向きになった」と振り返る。


みっちゃん(左)の膝の上で甘える看板犬の昴。右は菊池さん

「犬は無償の愛をくれる存在」と幼少時から犬を飼っている菊池さん。
「世話を受ける側のみっちゃんが、昴をなでたり、おやつをあげたりする。世話をする存在ができたことで、みっちゃんが自信を持てた面もあると思う」と話す。
昴は職員の飼い犬で毎日、施設に連れられて来る。
ほかに、菊池さんが保護団体などから引き取った犬4匹がいる。
菊池さんは「ほかの利用者さんも通所作業施設でうまくいかなかった時に、犬に話し掛けて元気になっている」と言う。
「すばる」の運営法人は、保護犬・猫と共生する障害者グループホーム設立のノウハウや運営システムなどを提供するアニスピホールディングス(東京)のビジネスモデルを活用している。
18年からアニスピとその提携法人によるグループホームが開設され、昨年12月時点で全国に約780施設がオープンした。
その一つ、山形市の障害者グループホーム「わんらいふ 山形駅西口」の運営会社は、20年に施設を開所させた。
社長の阿部憲和さん(45)が飼っているダックスフントの「ふく」が、男性棟(定員5人)と女性棟(同7人)で入所者を癒やしている。
今後は「ふく」との相性をみながら、保護犬や保護猫を引き取るという。
阿部さんは「犬がそばにいると会話が少ない人でも口数が増える。気持ちが穏やかになっている。そんなちょっとした変化を大切にしたい」と言う。

豊かな社会への一助に
アニマルセラピーは、どんな点に注意して行われているのか。
人と動物の触れ合い活動を推進する日本動物病院協会員で、障害者の通所・入所施設で動物介在活動のボランティアを続けるあべ動物病院(石巻市)の阿部俊範院長に聞いた。


「人だけではできないことを、動物と活動して実現できている」と語る阿部院長

適性があって最も活躍しているのが犬だ。
褒めて育てられ、人や他の犬ときちんとコミュニケーションが取れることなどが条件になる。
外飼いの犬は屋内に入るとストレスがかかるので適していない。
衛生面では感染症などを防ぐため、施設に行く前に必ず診察し、前日にシャンプーも行っている。
犬のストレス対策も大切だ。
飼い主は、ストレスにいち早く気付くためにもしっかりと愛犬を観察してほしい。
飼い主にはボランティア精神が求められる。
当院では、しつけ方教室に参加している飼い主に、見学などを通じて活動の趣旨を理解していただき、協力を呼び掛けている。
今は新型コロナウイルス禍のため休止中だが、以前は犬5~8匹と月2回活動していた。
施設利用者が椅子に座って円形に並び、飼い主にリードされて回ってくる犬を抱っこしたり、なでたりする。
24年間活動して、精神疾患や知的障害のある人の変化に驚くことが多かった。
情緒が不安定だった人が落ち着き、無表情だった人が笑顔になった。
動物も楽しめることが前提だが、この活動が広がればより社会が豊かになると思う。

▽ ▽ ▽

[アニマルセラピー]犬や猫といった動物を介在させて、障害者や高齢者らの生活の質を向上させる活動。
触れ合いを通じて対象者を癒やす「動物介在活動」や、医療従事者が主導する「動物介在療法」などがある。
科学的に未解明の部分も多いが、犬と人が触れ合い、互いの体内で安心を感じるホルモン「オキシトシン」が増加するといった研究結果がある。


戦地に取り残され、傷ついた犬・猫を救う団体・個人が奮闘(ウクライナ)

2022-05-24 06:06:28 | 新聞記事・Webニュース・テレビ・書籍・ブログなど

戦地に取り残され、傷ついた犬・猫を救いたい
 ウクライナでさまざまな団体・個人が奮闘

2022年5月15日(日)   

2月24日にロシアがウクライナに本格的に侵攻し、多くの人的・物的被害が生じています。
残念ながら、ペットの犬や猫も例外ではありません。
現在、ウクライナではペット・動物に対してどのようなサポートがなされているのでしょうか。


「動物パトロール」Facebookページ(https://www.facebook.com/ZooPatrul.UA)

■ ペットフードから見るウクライナのペット事情
最初にウクライナのペット事情を知るために、紛争前のペットフード事情を確認します。
ペットフードインダストリーによると、2018年におけるウクライナのペットフード市場の売上高は前年比40%増の約2億5千万ドルでした。
また西ウクライナを本拠地とするペットフード大手、コルモテック社は2021年に前年比約23%増の約6万6千トンものペットフードを販売しました。
増加した背景には個人消費の増長と輸出の拡大が挙げられています。
また2016年からのロシア産のペットフード輸出禁止の影響もあるとのことです。
このように戦争前はウクライナのペットフード市場は拡大していました。
拡大にはいろいろな要因がありますが、少なくともウクライナ国内では飼育頭数が増え、よりペットにお金をかける世帯が増加していたことがうかがえます。
このような背景を受け、国内のペットフード会社はペットフードの質が向上していることを認めています。

■ 傷ついたペット・動物を見つけるパトロールも実施
戦争がはじまり、多くのペットや動物が傷ついています。
一方、傷ついたペットをサポートする動きもあちこちで見られます。
コルモテック社は「SAVE PETS OF UKRAINE」プロジェクトを立ち上げました。
同社によると毎月500トンものペットフードを犬や猫に供給することを目標にし、専用ホームページでも支援を呼び掛けています。
取り残されたペットを保護する活動は各地で行われています。
たとえば首都キーウ(キエフ)にある「動物パトロール」では実際に車でパトロールを行い、無償で傷ついた犬や猫を救い、治療を施した上で、新しい住み家を探しています。
当初はキーフのアパートを中心に活動し、現在はロシア軍が破壊したイルピンやブチャでも展開しています。
同じくキーウにある「Adopt Don't Stop」は猫に特化した支援団体です。
同団体のFacebookには救った猫の写真と受け入れ先を求めるメッセージが書かれています。

■ 個人で頑張る方も
シェルターは団体だけでなく、個人単位でも行われています。
世界的に知られるようになったのはアーシャ・セルピンスカ(Asya Serpinska)さんです。
4月26日付のワシントンポストによると、彼女はキーウの北西ホストメリでシェルターを運営する77歳の女性です。
シェルターには3人のスタッフがおり、管理していた約700頭の犬、約100匹の多くが生存し、そしてライオンも救ったとのこと。
もともと彼女は数学の教授で、動物愛護のボランティア活動に従事。
約20年前に退職し、現在のシェルターをつくりました。
ウクライナ人の友人によると、このような小規模な動物シェルターはたくさんあるとのことです。
このようにウクライナでは多くの団体、個人がペットや動物を救おうと奮闘していますが、先ほど述べた通り、多くの命が失われていることも事実です。
今回紹介した団体ではホームページを通じて募金を呼び掛けています。
少しでもウクライナの動物に関心がある方は、支援を検討されてはいかがでしょうか。


猫に特化した支援団体「Adopt Don't Stop」のページ

 (まいどなニュース特約・新田 浩之)


人に感染し死亡例も…一般家庭のイヌ2匹がマダニ媒介の“ウイルス感染症”(富山)

2022-05-23 06:09:59 | 新聞記事・Webニュース・テレビ・書籍・ブログなど

人に感染し死亡例も…一般家庭のイヌ2匹がマダニ媒介の“ウイルス感染症”
1匹は庭等で遊ばせて体調悪く

2022年5月16日(月)  

富山県は、マダニが媒介するウイルスによるイヌの感染症例が、県内で初めて確認されたと発表しました。
飼い主への感染は確認されていませんが、国内では人に感染し死亡例もあることから、県は注意を呼び掛けています。

県によりますと、マダニが媒介するウイルス感染症、SFTS、重症熱性血小板減少症候群が確認されたのは県西部の一般家庭で飼われているイヌ2匹です。
うち8歳のイヌは、4月下旬に自宅の庭や山中で遊ばせたところ体調が悪くなりました。
今月1日に動物病院を受診しましたが、皮下出血や血小板の減少などの症状が続いたため、9日に県衛生研究所で検査したところ、マダニが媒介するウイルス感染症、SFTSと判明しました。
続いて10日に、14歳のイヌの感染も分かったということです。
現在は2匹とも快方に向かっています。

マダニは成虫で体長3~20ミリ程度で、主に森林や草地に生息し国内で人への感染の可能性があるのは、フタトゲチマダニなど2種類と言われています。
国内の感染事例は特に5月が多くなっていて、去年の夏までに人への感染は641人で、うち80人が死亡しています。
また動物への感染は、西日本を中心にネコ370例、イヌ19例となっています。
県内では、これまでに人への感染は確認されていませんが、県生活衛生課は「野山に立ち入る時は肌の露出を少なくし、マダニ忌避剤を使ってほしい。地面に直接寝転んだり腰を下ろしたりしない」などの感染予防と共に、ペットが体調不良になった場合は直ちに受診させるよう注意を呼び掛けています。



富山テレビ放送

人に感染し死亡例も…一般家庭のイヌ2匹がマダニ媒介の“ウイルス感染症” 1匹は庭等で遊ばせて体調悪く(富山テレビ) - Yahoo!ニュース


ウクライナ政府から勲章を授与された“英雄”犬 危険地帯で数多くの命を救う

2022-05-22 05:54:39 | 新聞記事・Webニュース・テレビ・書籍・ブログなど

ウクライナ政府から勲章を授与された“英雄”犬 危険地帯で数多くの命を救う

2022年5月9日(月)  

一頭のかわいい犬がいま、戦争で疲弊するウクライナ人に癒やしを与えるだけでなく、たくさんの命を救ってもいる。
その犬の名前は、パトロン。
ウクライナ語で「銃のカートリッジ」を意味する。
この2歳半のジャックラッセルテリアに与えられた「任務」は、ウクライナ北部でロシア軍があちこちに残置した地雷や不発弾を探知することだ。
嗅覚の鋭い犬は、地雷などに含まれる爆薬のにおいを嗅ぎ分けられるため、これまでもアフガニスタン、カンボジア、コロンビアなどで、訓練を受けた犬が地雷探知の任務を担ってきた。
独「シュピーゲル」誌によると、パトロンは人間が知らずに触れたら爆発して命を落としてしまうような爆発物をこれまで100個以上発見してきたという。


地雷探知犬パトロン Photo: STR / NurPhoto via Getty Images

ウクライナのヒーロー
ロシアによる侵攻が開始した直後から活躍ぶりが注目されたパトロンは、瞬時にウクライナの人々の英雄となった。
その任務の様子を紹介するインスタグラムのアカウントには20万以上のフォロワーがいる。
また、SNS上には絵やマンガ、さらにはぬいぐるみなどの「ファンアート」が数多く投稿されているという。
パトロンの人気はウクライナ国外にも広まっている。
アメリカやイギリスの複数のメディアでとりあげられたほか、英語版ウィキペディアのページも作られている。
そんなパトロンは5月8日、ウクライナ政府から正式に表彰された。
ゼレンスキー大統領とカナダのトルドー首相の合同記者会見の場に招かれたパトロンは、その「無私の奉仕」を讃えられ、勇敢勲章勲三等を授与されたのだ。
ゼレンスキーに勲章を見せられると、パトロンはうれしそうに尻尾を振って吠える。
つかの間の微笑ましいひとときに、ゼレンスキーとトルドーも和やかな表情を見せていた。

地雷の危険は長く続く
だが、地雷探知犬の活躍に微笑んでばかりはいられない。
地雷探知犬が必要なほど、ウクライナは危険な状態ということだ。
ロシア軍はウクライナ北部から撤退する際、地雷を人口の密集地周辺に無差別に設置した。
過去の紛争で地雷が使用されたアフガニスタンやカンボジアなどの国と同じように、戦闘が終わって長い期間が経過しても、住民が地雷の被害を受け、復興の妨げになるおそれがある。
人間を殺傷することが目的の対人地雷は、民間人に対する被害が特に問題視され、オタワ条約で禁止されたが、ロシアはその締約国ではない。
米「ワシントン・ポスト」などの報道によると、実際にウクライナでロシア軍が対人地雷を使用したり、対戦車地雷を対人用に改造したりした証拠が存在するという。
ゼレンスキー大統領は、パトロンへの勲章授与の後、子どもたちに地雷の危険を教えて被害に遭わないようにすることが「いま最も急を要する課題だ」と述べた。
パトロンの活躍を称賛しつつも、パトロンに頼らなくても安心して外を歩ける日が来ることを、ウクライナの人々は願っている。

爆発物探知犬、チェルニヒウで活躍 ウクライナ侵攻 - YouTube

COURRiER Japon