和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

絵本イラストレーション。初山滋。

2022-07-18 | 本棚並べ
ぼ~としながら、絵本イラストレーションの
絵本画家初山滋の特集号をひらく。ということで、
この数日思いつく絵本やらの関連古本をポチポチと注文。

初山斗作編「初山滋の世界 コドモノクニの頃」(すばる書房)。

本の最後には、初山滋氏の長男・初山斗作(とさく)の
「八つ、やったら酒のお父さん」と題する6ページの文。
そこに登場する初山滋を引用することに。

「私は、父と語り合ったというおぼえもないし・・・

 父は、娘に、菜々(なな)・妹々(もも)・三茶(みさ)、
 という名前をつけましたが、女優や俳人とはほど遠い、
 いも娘ばかりです。息子の斗作もドラ息子です・・・

 ・・・父は『少年倶楽部』も買ってくれませんでした。
 孫に、太樹(ふとき)・おん奈(な)・富女(とめ)・
 素女(そめ)・照太(てるた)と名付けました。

 女の子で、オンナというのには参りましたが、
 とにかく、だらしなく可愛がっていました。
 孫と一緒にテレビで怪獣漫画を見ているんです。 」

うん。お酒を飲んでいる姿が書かれているのですが、
何だか、夢にでも出てきそうな感じがする場面です。

「父が飯を食べている姿は、ついぞ思い浮かびません。
 酒をよく飲み、まるで、非常に気に入っている空気の中に、
 いつまでもいるみたいに、チビリ、チビリ、ズーッと飲んでいました。」
 


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2 コメント

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くずし字で。 (和田浦海岸)
2022-07-18 09:57:59
おはようございます。のりピーさん。
コメントありがとうございます。

初山滋のくずし字鉛筆書きがありました。
うん。ここに引用したくなりました。

版画集のはじめにその字はありました。

「版画を素人してやるについて
貴方はすでに或る程度人間が
生きてきた事ついてすべて御承知になっている。

版画をー絵を作る事ーも他人の真似や
少年や少女のかく初歩の絵からやる
必要は更々なし。

自分のすき勝手な手法でやることがかん要で
人にみせるためにやるのではなく
自己の内に楽しむための作業として
やってみらるる事。

よく出来る出来ぬの懸念なく
又いいものを作らない事に何人も
感知しないこととしてやってみる事

但し刃でケガをなさられない御用心なさられたし」


くずし字なので、間違った引用場所が
あるかもしれないのですが、とりあえず。
返信する
おはようございます(^^♪ (のりぴー)
2022-07-18 08:42:41
チョッとおかしな命名に戸惑いながらも受け入れている・・・そんな温かな家族の中で、あの穏やかで優しい絵が描かれたと思うと、とても微笑ましく思えます。
初めて知った初山滋画伯の住んでいた世界です・・・
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