VIVIEN住生活総研

住生活ジャーナリストVivienこと藤井繁子が、公私を交えて住まいや暮らしの情報をお届けします!

積水ハウス、サステナブルLab

2006年06月21日 | 住宅業界
積水ハウスが国立市の住宅地に、サステナブル デザイン ラボラトリーを開設した。

この二年ほど住宅業界では、次世代住宅の提案が相次いだ。
トヨタのPAPI松下電器グループのEUハウスなど、
新エネルギーやセンシング技術の活用でユビキタス空間のイメージなどが見られた。
同様に米国MITからも、「House_n」というプロジェクトで、センシング実験住宅(PlaceLab)の経過が紹介されている。
  ※今週、Larson氏自身がメールで送ってくれたのですが
    Discovery Channel(米)が放送した、PlaceLabの映像

それらに対して、今回のサスティナブル居住実験住宅では
《日本の伝統的な暮らし》を見直そうというテーマが強く出ていた。
積水ハウスでは縁側を中心に地域に開かれた住まいの在り方や、和式の暮らしによる躾まで対象を広げ、
機械仕掛けの暮らしから、自然を取り込もうとする住まい方への方向転換。

他社でも自然共生をテーマにした商品が旭化成ホームズ「そらから」ミサワホーム「微気候デザイン」など出ているが
‘日本’の素材・暮らし方にフォーカスした所が今回の特徴だ。

国産材を建材に使うよう、林野庁からも業界に指示が出るほど日本の森は危機に瀕している。
その検証も今回の実験棟には盛り込まれていた。
桧床材や杉の集成材、木製サッシ、桧風呂、ペレットストーブ・・・
プレハブ住宅の枠を超えた商品開発にも積極的だ。

積水ハウスは既に〈5本の樹計画〉でも、
日本の在来種を増やし日本の生態系を取り戻そうというプロジェクトが始まっていたり
日本の住宅業界、トップ企業としての責任感のようなものすら感じる。