迦羅求羅虫

小さな寺の日々の出来事

取り調べの可視化と公平な証拠開示を

2011-05-29 12:04:31 | 様々な問題
先日布川事件の再審で無罪判決が出されました。
実に43年。
ここに至るまでの道のり、長かったですね。
願わくは検察が控訴するなどの愚をおかしませんように。

昨日の新聞には、選挙にからんで支持者に飲食の接待をしたなどとして
逮捕されていた埼玉県深谷市の市議夫妻が、処分保留で保釈されたとの記事が。
これに関しては、当の支持者らから、
「取り調べの際うその供述を強要された」などの、
主張があったとのことで、あの志布志事件を思い出します。
なぜ同じことが繰り返されるのか、釈然としません。
従来の自白偏重主義が、このような捜査・取り調べ現場の歪みを生みだす
要因となっているのでしょうか。
冤罪は(意図的にも)作られうるということを私たちも知っていなければ。

このたびの震災で、警察関係者が大勢被災者のために働いてくれています。
国民にとってなくてはならない大切な組織ですし、
だからこそ私たちは万全の信頼を寄せたいのです。
取り調べの可視化、さらに平等な証拠の開示、それらの取り組みがすすめば、
してもいない事件について自白するなどということもなくなるかもしれません。
そこに期待を寄せたいと思います。

狭山も続け!
いまだ埋もれている証拠を開示し、再審への道を開いて下さい。

霧雨の一日でした

2011-05-28 21:58:36 | 原発
なぜに今ごろ台風?
それも東に向かって?
ああ沖縄旅行予定してなくてよかった。
なんてそんなことじゃなくって、被災地ですよ、被災地。
大雨なんてほんとに困ります。
地震津波による地盤沈下で海抜0メートル地帯が大幅に広がってしまった被災地。
度重なる余震に揺らされ続け、土砂災害が心配される被災地。
そして、青空天井の原発。
どうかお手柔らかに

さて、ついに福島県民モルモットになる!あるいはアカゲザルか?
とは冗談が過ぎましたが、私の頭に浮かんだイメージはそんな感じ。
だって、この新聞記事の見出しはどうよ。

全県民健康調査へ 
 200万人を長期追跡 放射性物質影響探る(5/28付福島民友)
県は放射性物質による県民の健康への不安解消を目的に200万人全県民を対象に
個人が受ける放射線量を調査する方針を決めた。
調査は県の委託を受けて県立医大が実施。問診表などを活用して
一定期間調査を継続、結果を分析し、県民の健康管理に生かしていく方針。

ってまあ、ありがたいこと。
つまりは我々のデータが貴重な検証結果となって今後の放射線医学の礎となるってわけね
「調査」とか「影響を探る」とか、どうも表現がなじまないなあ、こっちの気持ちと。
でも追跡調査するんなら、もし将来的に何かあったとき、それなりの対応をして
くれるって約束してよね、国!東電!県!そして、自分。
そう、自分で自分の身を守るってことも必要だ。
そのために、こんなことを呼びかけている人がいます。
ここから下は、関心のある人だけどうぞ。
でも、いつどこで自分が渦中の人になるかわからない時代です。
お忘れ無きように。
キーワードは何と言っても想定外ですから。


【内部被曝による晩発性障害の判定用の毛髪等の保存の呼びかけ】

関東在住の30代主婦(二人の幼児の母)です。震災以降、被災者のためにできることはないか毎日模索する中、【内部被曝による晩発性障害か否か判定するために毛髪等の保存を】という耳鼻科の先生のオンライン記事を見つけました。

非常に有益な内容だと思うので、ご賛同されましたら、ぜひ子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク方々や近隣避難所等に毛髪の採取を呼び掛けていただけませんか。また、ブログ等でもご紹介いただければと願っています。

毛髪はほぼすべての人から試料の採取が可能なうえ、長期保存が簡単であり、将来、補償問題に発展した際、なんらかの形で大勢の人を救う有力な物的証拠になると思います。各人がやることは自分と家族の髪の毛を定期的に切って保存するだけです(もちろん、切った期日を明記し、可能な限り、震災以降の家族の移動・居住地域等の履歴情報も併記することが望ましい)。

福島(および近県)のお母さん、お父さん、子供たち、とりわけ将来子供を持つであろう若い原発作業員や妊婦さんのひとりでも多くの方に知っていただきたいのです。
以下、ぜひ読んで御理解いただけた場合は情報発信等お願いいたします。

(ソース)
http://www.asyura2.com/11/genpatu11/msg/768.html

福島第一原発事故発生当初、3月12日から16日にかけて原子炉建屋の爆発・火災が続きました。この時に大量の放射性物質が大気中に拡散し、原発北西部40キロ近辺まで高濃度の放射能汚染地帯が拡がっています。こうした原発から半径20キロ以遠で後に計画的避難区域に指定された地域では、多くの住民が避難することなく日常生活を続けてきました。今回のように深刻な原発事故が発生した場合には、周辺住民が被曝している可能性が高いので、空間線量率から外部被曝を推測するだけではなく、様々な方法で内部被曝を実測することが、本来は日本政府の方針でした。

 こうした被曝測定の方針に従って、原子力安全委員会は「ホールボディカウンタ等の維持・管理等において踏まえるべき事項について」協議し指針案を公開しています[1]。この案には、被災住民の内部被曝を測定するために用意された「移動式ホールボディカウンタ車」についての記述があり、「独立行政法人日本原子力研究開発機構では、移動式ホールボディカウンタ車を3台所有している。移動式ホールボディカウンタ車は、原子力施設に係る災害時において周辺住民が放射性物質を体内に取り込んだ可能性がある場合に、救護所、避難所等において全身の測定を可能とし、多数の人々について体内汚染の有無の迅速な判断に活用するためのものである。性能としては、Co-60 及びCs-137 について、2分間測定の場合で検出下限は130Bq程度である。」と書かれています。

 にもかかわらず、政府は、今回の原発事故の対応では、前述のように3台も準備されていた移動式ホールボディカウンタ車を原発周辺住民の内部被曝を測定するためには派遣していません。平成23年4月15日に開かれた衆議院・内閣委員会の議事録によれば、原発作業員の内部被曝を測定するために、福島県いわき市の東京電力(株)小名浜コールセンターに一台派遣しているのみです。なぜ派遣していないのか理由は判りませんが、政府が以前から用意してあった移動式ホールボディカウンタ車を被災住民のために福島県に派遣してこなかったため、今となっては、原発事故発生直後の内部被曝量を正確に評価することは残念ながら困難となっています。なぜなら、3月中旬に体内に入った放射性物質は実効半減期に従って減少しており、ヨウ素131を例に挙げれば、現在は当初の1000分の1以下になっているはずだからです。

 核物質による内部被曝の測定は重要です。なぜなら、将来、被曝と発病の因果関係が問題となるからです。原爆被爆者では、被爆後長年が経過してからガンに罹患したにもかかわらず原爆症が発症したと認定されない人々が、内部被曝と晩発性障害の因果関係を争点に原爆症認定訴訟を提訴しています。こうした提訴は、被爆者にガンや白血病といった疾病が発病しても、被曝による晩発性障害なのか、被曝とは関係なく発病したのか簡単に判定できないことが原因でした。このように、原爆によって大量被曝した場合ですら訴訟となっていますから、今回の原発事故のように低線量被曝が長期間続いた後に、被曝と発病との因果関係を証明することは、さらに難しいと思われます。したがって、年間100mSv以下の低線量被曝で白血病やガンや先天性疾患が発病するかどうか、今回の原発事故における被曝と発病の因果関係について統計学的に正しく判定するためには、今のうちに被曝状況を正確に記録することが必要です。被曝した場所や被曝後の行動記録を残すことは当然ですが、こうした行動記録が正確な内部被曝量を反映するとは限りませんから、原発周辺住民の内部被曝量を実測することが急務でしょう。

 しかし、事故発生から既に2ヶ月以上が経過しているため、ホールボディカウンタ検査では、前述のように事故当初の内部被曝を正確に実測することは困難になってきています。次善の策として、現時点ではバイオアッセイを用いて内部被曝を実測する必要があるでしょう。財団法人原子力安全技術センターが編集した原子力防災基礎用語集にあるバイオアッセイの項目では「生体試料としては、血液、呼気、鼻汁、毛髪及び代謝機能により人体から排泄される汗、尿、糞などが試料として用いられ、これらに含まれる放射能量を測定することにより、摂取量あるいは体内の放射能を評価する。」と記載されています[2]。採尿して冷凍保存すればα線やβ線も測定できる利点はありますが、保存と検査機関への送付には困難が予想されますので、内部被曝の実測を希望する住民に対して毛髪の保存を広報すべきではないでしょうか。毛髪であれば簡便に長期間保存でき郵送も可能でしょう。

 先日放映されたNHKのETV特集「ネットワークでつくる放射能汚染地図」の中では、各地に飛散して土壌に蓄積していた放射性核種についてのスペクトル解析が紹介されていました[3]。この放送の中では、観測された放射性核種における放射性ヨウ素やセシウムなどの比率は各地で同様であり、揮発性の放射性物質が中心だったと報道されています。この事実から、各地に同じ比率で放射性物質が飛散したと仮定すれば、毛髪には全ての放射性物質が残留していないとしても、毛髪の測定値から比例計算して各個人の内部被曝総量を実測できると思われます。こうした毛髪等の調査に加えて、文部科学省が調査する予定になっている土壌中の放射性ストロンチウムやプルトニウムの調査結果も参考にすれば、評価できる核種が増えて、さらに精度が上るでしょう。

 残念ながら、今回の原発事故でホールボディカウンタ検査は実施されて来ませんでしたが、将来、被曝住民と政府との双方が被曝認定訴訟に無用の労力と経費を浪費しないためには、年間100mSv以下の被曝と晩発性障害との因果関係の有無を正しく解明する根拠として内部被曝の調査が必須です。つきましては、原発周辺住民に対し、尿や毛髪等をバイオアッセイ試料として使用するための保存方法を広報して頂きます様、原子力防災と被曝医療に携わる関係各位にお願い申し上げます


将来、内部被曝による晩発性障害か否か判定するために毛髪等の試料保存を
投稿者 sci 日時 2011 年 5 月 26 日 19:54:58:


http://medg.jp/
共立耳鼻咽喉科 山野辺滋晴


やっとその気になりました 

2011-05-26 22:36:25 | つれづれ
相変わらず、茨城さん同様、「油断すんじゃねえよ」とばかりに
地震の集中砲火を浴びているいわきです。
毎夜、ブログを書こうと思うのに、眠くて眠くて。
テレビを見ていても、いつのまにかぐーぐー。
人の気配を察知して勝手に消えるテレビ、あれだったら節電になるのにね。

原発以外の話題、と思うのですが、毎度毎度話題を提供してくれるので、
有り難いやら、情けないやら。
でも私が何か取り上げても今さら感があるので、もういいか。
あ、ひとつだけ。
スイスが脱原発を発表。国内にある5基の原発を34年までに廃炉にするんだって。
なんでも現状発電量の4割を原発に依存しているという話だから、
完全廃止までのプロセスもそれなりに大変でしょう。
福島の事故を受けて、国が即座にこういう選択をするって、やっぱりすごいと思う。
ドイツもそうだしね。
第一、あの評判の悪そうなベルルスコーニさんですら、
原発再開を無期限に凍結する法案をだして下院で可決されてる(上院は可決済み)。
まあ別な理由で国民投票を阻止したい本人の事情はさておき、
今、国民が何を求めどこを目指しているのか、
あちらのお国はよくわかっているよね。
官僚と御用企業がべったり癒着しているこの国では無理なことなのか。
あああ、また怒りの虫が


2,3日前の中庭。
つつじが盛り・・・をちょっと過ぎたとこ。



家の裏のかってミニハーブ畑だったところは、無残にも雑草伸び放題。
手を出す気にもなれず放置してました。
これ、何というハーブだったのかな。
きれいに咲いていました。
蜂もブンブン。



ヒメジョオンにアオスジアゲハが来ていました。
接近失敗。
ミントが無制限増殖中。



というひどい有様の雑草のほんの一部を、今日はがんばって駆逐しました。
次回もまたエアコンの室外機を覆い隠さんばかりの雑草退治をいたします。
さすがにもう、放射能怖いなんて言ってられない状況なのだ!

福島の子どもを守れキャンペーン・緊急無料上映ツアー

2011-05-23 22:16:53 | 原発
震災がなければ、今頃は団参で京都だったなあ・・・。
蓮如さんのご遠忌はお留守番だったから、今回は門徒さんとご一緒できるということでとっても楽しみだったんです。
なんて言ってみても詮無いことだけど。

さて、原発問題をめぐる国会のやり取りに、つくづくイヤ気のさした今日。
揚げ足取りに責任のなすりあい。
被災者、そして国民からなんと遠いところにいる人たちよ。

そんなときに、首都圏に住むとある門徒さんのご親戚という方から電話あり。

「○○家のお墓は地震でどうなってるでしょう?
気になっているんですが、そちらは放射能が心配で行けないから・・・。」

「やはり一度はこちらにおいで頂いて、当家の方に現状を確認して頂かないと。」

「え、そうなんですか?
△△から行くんですよ。道路は通れますか? 
それに放射能のほうは大丈夫なんですか?」

「・・・・・
「大丈夫だと思いますよ。こっちで暮らすわけじゃないんですから。」
つい、こんなふうに答えてしまった、坊守失格の私。




友人からのお知らせです。
「福島の子どもを守れキャンペーン・緊急無料上映ツアー」というものがあります。
会津若松での上映会では、70名もの方々が参加されたそうです。
県内各地での開催で、終了したところもありますが、下記の予定が組まれていますので、
ぜひ足をお運びになって下さい。
私も行きたいけど住職が法務で留守。出かけられないかも。

【福島の子どもを守れキャンペーン上映ツアー】

 *上映作品】
   小出裕章さん「福島の子どもたちへ」(No.6)  
   今中哲二さん「チェルノブイリと福島」(No.5)
   村田三郎さん「被曝とは②‐子どもの被曝・労働者の被曝-」(No.4)


    5月24日(火) 会津坂下町・中央公民館2F 17:30~

    5月25日(水) 福島大学 9:30~ 終日

    5月26日(木) いわき市・いわき市労働福祉会館
         10:00~終日
 

   ツアーの詳細→森の映画社・札幌編集室
         http://america-banzai.blogspot.com/
 
【上映ツアーへの募金】
 今回のツアーにご賛同・ご協力いただければ幸いです。
 振込先:郵便払い込み口座 02710-6-97826 「影山あさ子事務所」

   影山あさ子
    tel & fax 011-206-4570
    キャラバン&作品の上映案内は以下からご覧いただけます
         http://america-banzai.blogspot.com/

思うこと、これあり

2011-05-22 15:54:27 | 原発
「3月の地震みたいな大きいヤツがくるんだってよ」

近頃、震災の話の最後には、決まってこの話題が出ます。
しかも、震源地は、福島県か茨城県って・・・。
確かにね、最近の余震の震源を見ても、北緯37度、東経141度近辺が多い。
深さはまちまちだけど、まさしく福島県沖。
明日とか、3日後とか、6月にとか、今年中とか、根拠は分かりませんが、
具体的な日にちを言う人もいて、ハテナ?のこともありますけど。
でもまあ、起きるんでしょうね。いつかはね。確実に。

余震が落ち着くまでといって、墓地の修復を待っている門徒さんもいらっしゃいます。
とりあえず、と、早々に手を入れたところもありますが、
石屋さんも忙しいでしょうから、すぐにとはいかない場合も。
お盆まで・・・も、もしかすると無理かもしれませんね。
いずれにしても直したところが再び、なんていうような地震が起きませんように。
4月の余震では、他所のお寺でのそんな残念な話も聞きましたから。
ともあれ、揺れの大小を問わず地面が動けば、真っ先に思うのは
わが家のことより、「原発は大丈夫か!」ということです。

昨日の新聞でしたか、第一原発の1から4号機までを廃炉、
新たに建設予定だった7、8号機の増設を断念するとの記事がありました。
とりあえず冷温停止状態の5、6号機と第2原発について言及はなかったものの、
佐藤知事は「現況での運転再開はありえない」と、コメントしました。
これもまた含みのある言い方ですけどね。
7、8号機の予定地は、全町民が避難を余儀なくされている双葉町です。
「建設計画を町財政の切り札として位置付けていた双葉町」として、
この中止決定について町長さんのコメントが載っていました。
「突然の発表(中止決定)に驚いている。震災で遠くに避難し苦しい生活を強いられている
私たちにとって将来の街づくりを考えると二重の苦しみ。町民の無念を考えると言葉にならない」

なんと無神経な。
自分たちのことしか考えていないのか。
唖然と同時に怒りすら覚えました。
自らの土地に原発を受け入れた当事者は、震災のせいで土地を追われ、
苦難の生活をしていると考えているのかもしれませんが、
他の無関係の殆どの人たちは、原発によって被害を被ったと思っていますよ。
自分たちの町の存続の問題だけではないでしょう。
原発による避難者を受け入れてくれている他地域、他県の人たちも全てが、
原発災害の被災者なんです。
誰もが、放射能の恐怖と不安に苛まれているというのに。

当該町村の首長なら、その責任において国や東電と一緒になって町民に詫び、
また他地域の方々に頭を下げる立場であると思います。
これは知事にも同じ思いを持っています。
「裏切られた」と、たびたび言っておられたけれど、それは県民の気持ち。
あなたは逆に県民に向かい、「裏切ってしまい申し訳なかった」と、
頭を下げるべき立場でしょう。
混乱の中、苦労しているだろう状況を思えば、誰も声高にそんなことを言わないまで。
責めて、謝ってもらったところで何も変わらないのはわかっています。
もちろん個人を批難するつもりなどないのです。
国や地方行政、東電のような大企業の構造とかシステムとか、
そんなことには怒りの矛先が向くんですが、
ただ、なんだかなあ・・・新聞を読んでいたら私のイジワルアンテナがピキーンと
反応してしまったんですよ。
そういうこと、言ってほしくなかったなあ、って。




孫の思いが届きますように

2011-05-16 15:35:43 | 3.11
昨日の朝日新聞朝刊に、
「母さん用意してくれた舞台…」負けないで、東京で吹く
という記事が載っていました。
以前、同新聞の一面に写真とともに紹介されていた高校生。
津波で流された自宅跡に立ち、トランペットを胸にうつむく姿が印象的でした。

彼女は陸前高田市の大谷派寺院のお嬢さん。
住職夫妻のおじいちゃん、おばあちゃん、そしてお母さんを津波で失いました。
記事は、亡くなった家族に向け、ZARDの「負けないで」をトランペットで吹いて、
「みんな、私は元気だよ」と呼びかけたと伝えていました。
昨日の記事は、その後日談です。

「母さん用意してくれた舞台…」負けないで、東京で吹く

亡くなられた住職さんは、かって教区会議長を務められていましたし、
坊守さんもまた、教区坊守会長さんとして大変お世話になり親しくさせて頂きました。
連区や教区の坊守研修会後の懇親会などでは、たびたび、
会長さんの音頭で「北上夜曲」を合唱しました。
おひとりで、「千の風になって」を歌って下さったこともありました。
とてもやさしく凛とした方でした。

新聞記事を読み、どんなにお孫さんを可愛がっておられたことだろうと思われて、
私も涙をとめることができませんでした。





花に元気づけられています

2011-05-14 11:03:03 | つれづれ
今日は朝からいい天気です。
気分爽快、とは残念ながらいかないのですが(理由はおわかりですよね)、
それでも雨や曇りのときよりは、前向きにいかなくっちゃという気持ちにはなります。
雨の夜、風の夜、さらに余震があったりしたら、不安が増幅して眠れなくなってしまうのが常です。
だから目覚めて外が青空で明るくって、小鳥たちが騒がしく起こしてくれたら、
それだけで少しだけ元気にやっていけそうな気になります。



でも現実は・・・。

原発の収束なんてまだまだ先の話で、それどころかスタートに戻らされたような感じ。
あんなに恐怖だったメルトダウンなんて言葉、
今ごろになって、さらっと口にしてる関係者にただただ唖然。

でもほんのちょ~っぴりプラス思考で考えると、
今まで入れなかった場所に人(何より心配!)や、機械が入るようになり、
見えなかった問題点があきらかになってなってきたわけだから、
これは少しずつ、前に進んでいるということではあるのかな、と。
問題が明確にならないと肝心の対策も講じられないわけだものね。

来週から現地での作業に向かう知人がいます。
原子炉建屋に直接入る仕事ではないけれど、
すぐそばに行く訳ですからまわりの心配はつきません。
「でもだれかがやらなくちゃいけないんだから」
と、その人は言います。
下請け、孫請けの事業所は、収入のめども立たない中、
東電や親会社の要請を受けて、防護服を着ての作業をします。

とここまで書いてきたら、今朝、原発の協力会社の作業員の方が体調を崩し、
病院へ搬送後に亡くなられたという話が。
正午のNHKの全国向けのニュース内で取り上げるのかと思っていたら、
あらら、終わっちゃいましたよ。
県内向けに切り替わってから、伝えていましたが、
これって緊急ニュースにあたりませんか?
かりに放射線を大量に浴びたってことじゃなくても、
収束作業にあたる一人ひとりの心的ストレスは、はかり知れませんね。

午後、自坊の同朋会の定例会がありました。
久しぶりに顔を合わせた方もいらっしゃって、
住職の話の後は、いつもなら同朋新聞からテーマを拾って輪読し、
座談になるのですが、今日ばかりは、
尽きることのない震災以降の話題となりました。
こんなことが無ければ、昨日は教区の日(仙台教区「死刑制度とは」)。
そしてもうすぐ御遠忌の団参でした。
私も京都を行ったり来たりの、なんだかとっても楽しそうな日々になりそうだったんだけどね。





大地震の前日、牡丹の苗を売りに来た女性がいました。
お話を聞きながら断り切れずに色違いの5本の苗を買いました。
12日に甥の結婚式のため出かける予定だったので、
帰ってきてからゆっくり植栽しようと、根元を湿らせてくるんだまま、
庭の隅に置いておきました。

そしてあの大地震。
私は3週間余り留守にすることに。
住職も知らないまま、捨て置かれていた牡丹の苗木。
帰ってきても、すぐに土をいじる気にもなれず、しばらく放置していたのですが、
さすがに可哀そうになり、適当な場所に植えました。

それがまあ、咲いたのです。
ほんとに申し訳なかったなあ。
来年はもうちょっと日当たりのいいところに移してあげるからね。


あの日から二ヵ月

2011-05-12 09:34:20 | 3.11
あの忌まわしい大震災から2か月が経ちました。
復興の兆しが見え始めつつはあるものの、被災地によってその道筋はばらばらで、
ましてや、人の心の奥深くに宿ってしまった悲しみは、癒えるはずもありません。
あらためて失ったものの大きさを思います。


昨夜は、NHKクローズアップ現代で「浪江町」を取り上げていましたが、
私にとっても思い出深い土地なので、悲しい気持ちで見ていました。
その原発事故による警戒区域で、一昨日、第1回目の一時帰宅が行われました。
ニュースなどでその様子を見ていて、今後続けられるであろう一時帰宅の困難さを感じました。
浪江町をレポートした次のような番組がありますので、
遅い時間ですがぜひご覧いただければと思います。
福島県では先日放映されたました。

浪江町警戒区域 ~福島第一原発20キロ圏内の記録~

 立ち入り禁止になってしまった我が町は、今、どうなっているのか。
「警戒区域」に指定された浪江町の原発20キロ内地域に、
 先月末、NHKのカメラが入った。本格的な行方不明者捜索が行われた日に、
 町長の立ち入り許可を得て、町の職員らに同行し、津波の被害の大きかった
 海沿い地域の現在の様子を克明に記録した。主な撮影地は、
 浪江町請戸を中心に、中浜、両竹、棚塩など。


 NHK総合放送日・時間
  *全国 2011年 5月14日(土)
   放送時間 :午前1:15~午前2:10
  *近畿(大阪、京都、兵庫、和歌山、奈良、滋賀)5月14日(土)
   放送時間 :午前2:23~3:18



先日、私はとあるサークルの仲間たちと、震災以来初めて顔を合わせました。
お互いの無事を喜びつつ、それぞれの大変だった日々を語り合い、泣き笑いのひととき。
津波で家を失った人もいます。
友人、知人の亡くなられた話もありました。
たまたま私たちはこうして顔を合わせ、笑いあうことができましたが、
あのとき、ほんの少しだけでも、何かの状況が違っていたら・・。
津波に流されていたかもしれない(まさにR6を通って富岡町に出かけていましたから)。
そしたら探してもらえないなんてこともあったかもしれない。
あるいは、防護服に身を包んで一時帰宅、という立場であったかもしれない(気象条件次第で)。

だから、笑っても心底からではないんです。
いつも、胸のどこかに重いものを抱えているという感じ。




さて話変わって、これは何でしょう?




はい、線量計でした。



ある人からちょっとお借りしました。
仕事関係で原発などの現場に持っていったりする本格的なものです。
なので、私たちが気にする低いレベルの(0.01マイクロシーベルトというような)
放射線には不向きです。
もっともっと高い数値、ミリ単位とか、普通だと振り切っちゃうようなとこまで
測れます(こわっ!)。
だからそこらへんを測っても、0.1以下だと、写真のように0.0になってしまいます。
実際は、部屋の中で0.0~0.1でした。
まあ、大丈夫ですね。

表に出ると、0.2~0.3、数日前に除草した芝のあたりは、0.3~0.4と、
前に別のコンパクトな線量計ではかった時より、だいぶ低くなったような気が。
おもしろいので、あちこち家の周りを持って歩いて測ってみました。
理科の実験みたいです。
もっと、こまかく出ればいいんですけど、
ネットなどで売っている数万円で買えるものは誤作動も多く、
あまり信頼できないみたいです。

それにしても、国が学校の子どもたちに示した上限20ミリシーベルト/年は異常すぎます。
通常の上限は1ミリだそうじゃないですか。
それが10ミリになり、20ミリになり・・・。
あげく、学校などの表土の除去は「地元判断で」って。
無責任すぎる、許せない。
子どもたち、そして福島県民で人体実験をするつもりですか!





数値低減への試み(ただの草取り)

2011-05-09 17:11:02 | つれづれ
住職は京都へ。
いい天気だし、気になっていた玄関前の雑草を何とかしよう。
今は亡き飼いウサギが大好きだったクローバーが伸び放題で、
言いたくないけどセシウムやら何やらが葉っぱの上にしっかりと蓄積されているはず

そこで、完全防備の上、除草作業にとりかかりました。
頭には農作業用の帽子、ゴム手袋、このために買ってきたゴム長靴。
ナイロンジャンパー。
そして、これ
        



防塵用ゴーグルに、3M製9332防護マスク。
防護服着てたら完璧ですが、これでも十分怪しくないですか?


1時間近くやってこんな感じに。
(おっと、3.11で倒れた燈篭がそのまんま)
これで数値も0.01ぐらいは下がってくれるでしょう。
と言いたいところですが、いたる所、ですし、雑草がはびこってるし、
多すぎだし・・・。
いったいどこを除染しろって言うねん!!(怒)



わずかな時間でしたが、メガネが曇りにくいというマスクにも関わらず、
装着をミスったのか、ゴーグルは曇るし、暑くて汗も中に溜まりました。
警戒区域の一時帰宅の際は、こんなどころじゃない完全装備。
暑いでしょう、息ぐるしいでしょう。
ゴーグルも曇るし、手袋をしては細かい探し物も困難でしょう。
ご年配の方が心配です。
体調を崩されることなく、何とか、うまくいきますように。




白フジの周りにはくまん蜂がブンブンしていました。