迦羅求羅虫

小さな寺の日々の出来事

花に元気づけられています

2011-05-14 11:03:03 | つれづれ
今日は朝からいい天気です。
気分爽快、とは残念ながらいかないのですが(理由はおわかりですよね)、
それでも雨や曇りのときよりは、前向きにいかなくっちゃという気持ちにはなります。
雨の夜、風の夜、さらに余震があったりしたら、不安が増幅して眠れなくなってしまうのが常です。
だから目覚めて外が青空で明るくって、小鳥たちが騒がしく起こしてくれたら、
それだけで少しだけ元気にやっていけそうな気になります。



でも現実は・・・。

原発の収束なんてまだまだ先の話で、それどころかスタートに戻らされたような感じ。
あんなに恐怖だったメルトダウンなんて言葉、
今ごろになって、さらっと口にしてる関係者にただただ唖然。

でもほんのちょ~っぴりプラス思考で考えると、
今まで入れなかった場所に人(何より心配!)や、機械が入るようになり、
見えなかった問題点があきらかになってなってきたわけだから、
これは少しずつ、前に進んでいるということではあるのかな、と。
問題が明確にならないと肝心の対策も講じられないわけだものね。

来週から現地での作業に向かう知人がいます。
原子炉建屋に直接入る仕事ではないけれど、
すぐそばに行く訳ですからまわりの心配はつきません。
「でもだれかがやらなくちゃいけないんだから」
と、その人は言います。
下請け、孫請けの事業所は、収入のめども立たない中、
東電や親会社の要請を受けて、防護服を着ての作業をします。

とここまで書いてきたら、今朝、原発の協力会社の作業員の方が体調を崩し、
病院へ搬送後に亡くなられたという話が。
正午のNHKの全国向けのニュース内で取り上げるのかと思っていたら、
あらら、終わっちゃいましたよ。
県内向けに切り替わってから、伝えていましたが、
これって緊急ニュースにあたりませんか?
かりに放射線を大量に浴びたってことじゃなくても、
収束作業にあたる一人ひとりの心的ストレスは、はかり知れませんね。

午後、自坊の同朋会の定例会がありました。
久しぶりに顔を合わせた方もいらっしゃって、
住職の話の後は、いつもなら同朋新聞からテーマを拾って輪読し、
座談になるのですが、今日ばかりは、
尽きることのない震災以降の話題となりました。
こんなことが無ければ、昨日は教区の日(仙台教区「死刑制度とは」)。
そしてもうすぐ御遠忌の団参でした。
私も京都を行ったり来たりの、なんだかとっても楽しそうな日々になりそうだったんだけどね。





大地震の前日、牡丹の苗を売りに来た女性がいました。
お話を聞きながら断り切れずに色違いの5本の苗を買いました。
12日に甥の結婚式のため出かける予定だったので、
帰ってきてからゆっくり植栽しようと、根元を湿らせてくるんだまま、
庭の隅に置いておきました。

そしてあの大地震。
私は3週間余り留守にすることに。
住職も知らないまま、捨て置かれていた牡丹の苗木。
帰ってきても、すぐに土をいじる気にもなれず、しばらく放置していたのですが、
さすがに可哀そうになり、適当な場所に植えました。

それがまあ、咲いたのです。
ほんとに申し訳なかったなあ。
来年はもうちょっと日当たりのいいところに移してあげるからね。