四国の空と海へ

1997.5/3から 四国八十八ヶ所霊場 を巡拝させて頂いた事が
第二の人生のスタ-トに成った。

第三十九番 延光寺へと (1)

2006-03-13 18:30:45 | 動物
1997 5/26 (24日目) 晴れ
AM4.45 起床 体操 
久し振りに、お寺さんの”朝のお勤めに出席する。
「死を見つめる事により、心の安らぎを得る」の、法話があった。

神戸さんに、お先に行きますと挨拶をした。

AM6.45 スタート
道沿いに、南国特有の木々が生い茂る、登り坂を暫く歩く。
左右に分かれる分岐点に達した。 此処で道を間違えた!!!!!。
多少回り道に成っても、西海岸を海を見ながら歩こうと、決めていたのに
右の道に、足を踏み入れてしまった。
後で聞くと、車が良く利用する「足摺スカイライン」だった。
急に、きつい登坂が延延と続く・・・。
引き返す訳にも行かず、この道を行く事に決めた。

高い所から「足摺岬」に別れを告げる。快晴で無いためか、昨日の「太平洋」
とは、違う顔を見せていた。
困った事は、山の中の道路のためか、自動販売機が有っても「売り切れ」の
表示が出ていて利用できず。
AM8.00 休憩 足に太陽と空気を。  

AM8.15 スタート
心経を、大声で繰り返し繰り返し唱える。
そして、アリスの歌・堀内孝雄の歌を、大声で歌う・・・誰も居ないので、
遠慮は要らない。 不思議と歌詞を覚えていた!!!。
現役時代、仲間と良くカラオケに行き歌ったが、下手な歌に付き合って
くれた顔顔・・・を、思い出した。

AM9.20 きつい登り坂も終ったので、道路端で腰を下ろして休憩。
足に太陽と空気を・・。 枇杷を食べる・・喉が渇いていたので、美味かった。
足に痛さを感じて見ると、六匹の「蟻」が両足に噛み付いているではないか!?
巣の近くに来た、邪魔者を撃退しようと一生懸命に攻撃して来たのか・・・。
おい・・オイ・・わしを食べる気か!。こんな事は初めてだ。

スカイラインのせいか「バス」の通行が多い。
素敵な濃いグリーン色のバスが来る・・見上げると、バスガイドさんが笑って
手を振ってくれる・・私も手を振る・・運転手も笑って手を振って呉れた。
一瞬の事だったが、心がパッと明るく成った・・合掌。
長い道のりを一人で歩いていると、こんな一瞬の事にも「感動」する。

蟻の攻撃が凄い・・・人間が此処に来た事は、無かったんだろう。
退散する事にするか。
蝉が シーンシーンシーンと鳴いている?何日か前にも聞いた。
私が生まれ育った所では、ミーンミーンミーンだが・・・。
四国ではシンシン蝉か? 聞き間違えでは無いと思う。

AM9.20 スタート
緩やかな下りの道が続く・・・心経を繰り返す・・・。
土佐清水市の町に到着した。
AM10.20
Pデュリンクとリンゴ果汁百%のデュリンク二缶を、アッと言う間に飲み干した。
三時間余・・水無だったが、気温がそれ程に、高くなかったので助かった。

AM10.30 スタート
町を歩き出すと、自転車を引きながら一人の男性が、近ずいて来て挨拶を交わす。
昨年の神戸淡路の震災に遭い、仕事が出来なくなり、此処に来ました。五十八歳。
此処は、被災者に対して好条件を出してくれたので助かります。
心労のためか、私よりも随分、年上に見える。
胸の内に溜まっていた事を、止め処も無く話された。
年金も貰えず、自分の「脛」を齧って生きています。
お気の毒だが、何の力にも成って上げられない・・・。
別れの時が来る・・・。
お互いに、お元気で・・気を付けて・・で、別れた・・合掌・

土佐清水市の、カーフェリーの発着場で、昼食中の神戸さんに会う!!!。
一緒に昼食にした。 蜜柑を二個頂いた。リンゴを差し上げた。
神戸さんの足は、テーピングで一杯だ!!! これから大丈夫だろうか?
お先に、どうぞと言われて・・・。

PM1.30 スタート
 























第三十八番 金剛福寺 参拝と 足摺岬 散策

2006-03-08 12:29:51 | 四季
山門を入ると、本堂・大師堂・弁天堂・地蔵堂・多宝塔・仁王門・
十三重石塔・宿坊・・・と立ち並び、広大なお寺さんだ。
手・口を漱ぎ・・鐘楼に立ち、ここまで無事にお遍路させて頂いた
ことに、感謝を込めて、ゆったりと鐘を撞いた・・・合掌。

本堂・大師堂・・・と参拝を済ませて山門に来ると、お寺さんの
改装費用の協力を求めていたので布巾(お寺さんの名前と・多宝塔・
灯台・断崖絶壁・海に亀のプリントがしてある。今見ながらインプット)
を千円で購入した。 

今夜お世話になる宿坊に行き、挨拶をして荷物をお預けした。PM1.30
山門の近くで、神戸さんを待てども来ないので、お寺さんの前の食堂で昼食
にした。眺望を楽しみながら、カレーライスを頂く。

外に出た所で、バス遍路の皆さんに囲まれた!!!。
此処まで、歩いて来たんですか?!!!皆さんビックリ・・質問矢の如し・・・
変な人・変わった人を見る様な、視線を強く感じた。
衣服の外に出た肌は、異様に日焼けしているので・・・車で来られた方には
驚きだったと思う。  

PM2.00
神戸さんを待てど来ず。
一人で足摺岬え向かう。灯台に近ずくと、高さ八十メートルの”断崖絶壁は
迫力があった。
灯台は、思っていたより可愛くスマートだ。
展望台に上がると、視界三百度位が海だ・・・・!!!!!
紺碧の空の下に広がる太平洋・・・凄い・・・頭の中が白くなる様な”感動”
を受けた・・・・・合掌。

”心” 行くまで、この眺望を愉しんだ。  

展望台から下に降りて、ベンチで横たわり、足に太陽と空気を与えながら
目を瞑ると、太平洋からの風と潮騒・・素晴らしい時が揺ったりと流れている。

足元で音がするので見ると、アメリカンショートヘアと白と黒の斑の猫二匹!
声を掛けたが・・・ジーと、にらめっこ・・・可愛い。

宿坊に帰ったが、神戸さん未だ到着せず・・・どうしたんだろう?
PM3.20 到着 良かった。
又、道を間違えてしまったと彼・・。

PM4.25 風呂を出てゆっくりとテレビを観る。
メンデルスゾーンのイタリアが流れている。

家に電話を入れるも留守だった。

ぼん太さんに電話を入れると、今、何所に居るの?足摺岬ーーー。
エ~本当とビックリされた。 暫く談笑・・・気を付けて歩いて~。
奥さんに宜しく。

夕食後、神戸さんから地図を借りて、明日からの計画を立てた。

この所、健康の三原則もベスト。 気温が高いので、給水には飲み過ぎ
ない様に、気をつけよう。

  今日も一日無事に歩けたことに・・・合掌。

PM8.00 就寝   *室戸岬とは対照的な一日だった。

 *宿泊代 5.000円

 *歩いた距離 25.8KM 累計 554KM

 *今までの費用 約 202.810円 一日平均 8.817円

 


















第三十八番 金剛福寺えと

2006-03-07 15:02:10 | 
1997 5/25 (23日目)
宿の、鶏の鳴き声で”起床”AM4.50 体操 

AM6.45 スタート
神戸さんはもう出発していた。
彼は、足に魚の目と豆が有り、テーピングに一時間掛けて足作りを
している。
AM7.40神戸さんと一緒に成った。  入江で休憩。
久し振りに「潮騒」を聞きながら、談笑。
歩くペースが違うので、私が先にスタートした。

途中 タバコの花を取っている、ご夫婦が居たので挨拶をする。
伊布利の遍路道を、心経を唱えながら歩き続けた。
真っ青な太平洋 一人占めだ。
元気な子供達が、自転車に乗り、手を降りながら挨拶をしてくれた。
何所へ行くんだ?~ 土佐清水まで~ 気を付けて~。

この辺の海では「鯨」が見える事が有るらしいが、今日は「塩吹く鯨」は
見えなかった。

歩いていると、反対方向から本格的な僧侶の装束で(お椀を伏せた様なあじろ笠・
わらじ・金剛杖・・空海さんのブロンズ像の様な姿)歩いて来られた方と出会った。
暫く立ち話・・・逆打ち(八十八番さんからーーーー>一番さんえの巡拝)
をしています。福岡の今村さんと、名乗られた。
話していると、神戸さんが来られたので、今村さんとはお別れした。
神戸さん、道を間違えて遅くなりました。
二人でバス停で休憩をする。 足に太陽と空気を・・・。

AM10.00 私が先にスタート。風が出て来た。心経を唱えながらスピードアップ。
窪津 鯨の町 
ハザシ(?)・赤褌で、鯨に馬乗りに成って大型の包丁を打ち込む話が看板に
描いてある。命懸けで鯨を捕る、海に生きる男の凄さが感じられた。
俺には、出来そうも無い。

遍路道 上下の変化が激しくなる。暑い・・・が、風が強く助かる。
足摺岬も後一息か・・・。
美しい海が続く・・・桃の木谷橋より、エメラルドグリーンの海に感嘆の声を
上げた。
風のせいで、海に白波が目立ち始めた。

  足摺岬まで、後八百メートルの標示あり!!! 後一息だ。

椿の木々で出来た”椿ロード”を出ると”中浜 万次郎”のブロンズ像が
太平洋に向かって、凛と立っていた。

PM12.30金剛福寺 山門に到着した・・・土佐湾の弓形の部分を歩く事が出来た。
嬉しかった・・・ !!!!! 合掌・・・。 


















足摺岬へと (2)

2006-03-04 17:54:06 | 
1997 5/24 AM5.00 起床 体操 足を揉みさする。
斎藤さんに教えて貰った、深呼吸をする。

胸いっぱいに、空気を吸い続ける・・・一杯になった空気を、一滴も
残さずに、静かに吐き出す・・・を、何度も繰り返す。
  心筋梗塞 予防に効果がありますと言っていた。

天気予報では、午後から雨になると言っている。

AM7.15 スタート   AM8.10 休憩
入野の町で休んでいると、サッシュ屋さんの親爺さんが来て話す。
何処から来たか?・・・埼玉から・・・ほ~遠くから来たね。
四国の人達は、皆さん必ず「遠くから来たね~」と言う。
今でも、大橋も出来 新幹線も走り、東京までもアッと言う間
だが、それまでは遠い遠い所だったんだ。
逢坂トンネルを抜けると、そこはからは中村市になった。
ひたすら歩く・・・金剛杖の鈴の音も軽く、一時間に五キロ余のペースだ。

AM10.45 四万十川の堤防の上に達した !!! 大きな河だった。
川幅も、今まで見た河川の内一番の河だ。
流れている感じが無く、ゆったりとしている。
河口に近いせいか、清流四万十川のイメージとは、重さ成らなかった。
釣りをしている人、船に乗って漁業をしている人・・・時は静かに流れている。
上流を見ると、低い山々が折り重なって居る・・その山山の間を蛇行しながら
ここに到ったのか。 美しい眺めだ。
足に太陽と空気を・・・。
AM11.00 スタート
遥か下流の方に、大橋が見えるので、それを目指して歩く。
遍路道に関係なく其の大橋を目指して歩きに歩いた。

M12.10 大橋に到着。 (橋の名前が記録に無い)
素晴らしい橋だ!!!。デザインも斬新で、休んだり景色を楽しんだり・・の
ベンチがある。
腰掛けると、爽やかな風が流れて、大きな河の上で、大きな橋の上で、大きな
自然に包まれて居る感じだ~~。
至福の時が流れている・・・ゆっくりと休んだ。

PM12.40 スタート
道を聞きながら、四万十川沿いに、ひたすら下った。
伊豆田トンネル(1.620M)は、今までで最長だ。
  トンネルの中で
般若心経の観自在菩薩 行深般若波羅密多時~~~無智亦無得 以無所得故
までの、139文字を、繰り返し繰り返し七回唱えた。
 寂聴さんは、般若心経を、起承転結の四つに分けられている。
その、起・承の部分139文字をトンネルを抜けるまでに、横を通過して行く
ダンプカーの、爆音に負けない様に大声で唱えた。
公共事業のためか、ダンプカーは多数走っていた。特に、トンネルの中の
爆音は凄かった。
でも、天気の日も、雨の日も、ダンプカーの運転手の方達の、気配りには
感謝した。水を跳ねない様に、スピードを落としたり、避けながら通過した
り、気配りが伝わって来た。 
勿論、普通車・・・の方達も、そうであったが、ダンプカーの大きさと音で
思わず道隅に避けたので、その好意が嬉しかった。 合掌・・・。
  
遍路道を歩きながら、金剛杖に書いてある、般若心経を少しずつ覚えた。

このトンネルが無かったら、峠道を喘ぎ喘ぎ登ったことだろう。
山の木々が風で揺れ動いている・・・誰かが駆け上っている様だ。

 *皐月風 山を揺らして 駆け登る 

PM1.45 間崎酒店のご主人にお断りして店先で昼食にした。
ドリンクを買う。 談笑・・・。
足に太陽と空気を与えた。

PM2.10 スタート
下ノ加江まで一時間位か? 雨の気配無いが、鳶が旋回をしている。
四国では、海に近い所では必ず鳶が飛んでいる。
半袖になり、腕も大分日に焼けたが皮が剥けることも無い。
斎藤さんは大分皮がむけていた。今日は、どの辺を歩いているんだろう。
毎朝、顔を洗う時に自分の顔の黒さに”あんた誰?”と、言う・・・。

道路わきに「良心市」の棚があったので、ミニトマト一袋(四個)を買う。
値段は表示してないので百円を缶に入れた。

PM3.15 民宿 安宿 に到着した。
宿に着く前に、遠くに神戸さんの歩いている姿を見た。一緒の宿になるかな?
宿に着くと、やっぱり神戸さんがいた・・・や~や~であった。
昨夜泊まった所は「ラブホテル」だったと、こぼした。
斎藤さんも一緒だったそうな。
風呂の後に洗濯をした・・・が、暫くして”夕立”が有り取り込む。

夕食後、神戸さんと、これからの日程表を作成した。
彼の持っている”遍路用の地図”は大変に参考に成った。
私もこれを当てにして来たが品切れで、地図無しの遍路さんに成った。

この宿のご主人が言うには、ここに荷物を置いて、三十八番さんえ行き参拝
を済ませてから、ここに戻り、一泊してから三十九番さんえ向かいなさい。
 (往復の距離は、五十キロを越えるとは言わないので、歩ける自信の無い
  方は、要注意である。)
PM8.00 就寝

 *宿泊代 6.000円

 *歩いた距離 27.7KM 累計 548.2KM