四国の空と海へ

1997.5/3から 四国八十八ヶ所霊場 を巡拝させて頂いた事が
第二の人生のスタ-トに成った。

足摺岬へと (2)

2006-03-04 17:54:06 | 
1997 5/24 AM5.00 起床 体操 足を揉みさする。
斎藤さんに教えて貰った、深呼吸をする。

胸いっぱいに、空気を吸い続ける・・・一杯になった空気を、一滴も
残さずに、静かに吐き出す・・・を、何度も繰り返す。
  心筋梗塞 予防に効果がありますと言っていた。

天気予報では、午後から雨になると言っている。

AM7.15 スタート   AM8.10 休憩
入野の町で休んでいると、サッシュ屋さんの親爺さんが来て話す。
何処から来たか?・・・埼玉から・・・ほ~遠くから来たね。
四国の人達は、皆さん必ず「遠くから来たね~」と言う。
今でも、大橋も出来 新幹線も走り、東京までもアッと言う間
だが、それまでは遠い遠い所だったんだ。
逢坂トンネルを抜けると、そこはからは中村市になった。
ひたすら歩く・・・金剛杖の鈴の音も軽く、一時間に五キロ余のペースだ。

AM10.45 四万十川の堤防の上に達した !!! 大きな河だった。
川幅も、今まで見た河川の内一番の河だ。
流れている感じが無く、ゆったりとしている。
河口に近いせいか、清流四万十川のイメージとは、重さ成らなかった。
釣りをしている人、船に乗って漁業をしている人・・・時は静かに流れている。
上流を見ると、低い山々が折り重なって居る・・その山山の間を蛇行しながら
ここに到ったのか。 美しい眺めだ。
足に太陽と空気を・・・。
AM11.00 スタート
遥か下流の方に、大橋が見えるので、それを目指して歩く。
遍路道に関係なく其の大橋を目指して歩きに歩いた。

M12.10 大橋に到着。 (橋の名前が記録に無い)
素晴らしい橋だ!!!。デザインも斬新で、休んだり景色を楽しんだり・・の
ベンチがある。
腰掛けると、爽やかな風が流れて、大きな河の上で、大きな橋の上で、大きな
自然に包まれて居る感じだ~~。
至福の時が流れている・・・ゆっくりと休んだ。

PM12.40 スタート
道を聞きながら、四万十川沿いに、ひたすら下った。
伊豆田トンネル(1.620M)は、今までで最長だ。
  トンネルの中で
般若心経の観自在菩薩 行深般若波羅密多時~~~無智亦無得 以無所得故
までの、139文字を、繰り返し繰り返し七回唱えた。
 寂聴さんは、般若心経を、起承転結の四つに分けられている。
その、起・承の部分139文字をトンネルを抜けるまでに、横を通過して行く
ダンプカーの、爆音に負けない様に大声で唱えた。
公共事業のためか、ダンプカーは多数走っていた。特に、トンネルの中の
爆音は凄かった。
でも、天気の日も、雨の日も、ダンプカーの運転手の方達の、気配りには
感謝した。水を跳ねない様に、スピードを落としたり、避けながら通過した
り、気配りが伝わって来た。 
勿論、普通車・・・の方達も、そうであったが、ダンプカーの大きさと音で
思わず道隅に避けたので、その好意が嬉しかった。 合掌・・・。
  
遍路道を歩きながら、金剛杖に書いてある、般若心経を少しずつ覚えた。

このトンネルが無かったら、峠道を喘ぎ喘ぎ登ったことだろう。
山の木々が風で揺れ動いている・・・誰かが駆け上っている様だ。

 *皐月風 山を揺らして 駆け登る 

PM1.45 間崎酒店のご主人にお断りして店先で昼食にした。
ドリンクを買う。 談笑・・・。
足に太陽と空気を与えた。

PM2.10 スタート
下ノ加江まで一時間位か? 雨の気配無いが、鳶が旋回をしている。
四国では、海に近い所では必ず鳶が飛んでいる。
半袖になり、腕も大分日に焼けたが皮が剥けることも無い。
斎藤さんは大分皮がむけていた。今日は、どの辺を歩いているんだろう。
毎朝、顔を洗う時に自分の顔の黒さに”あんた誰?”と、言う・・・。

道路わきに「良心市」の棚があったので、ミニトマト一袋(四個)を買う。
値段は表示してないので百円を缶に入れた。

PM3.15 民宿 安宿 に到着した。
宿に着く前に、遠くに神戸さんの歩いている姿を見た。一緒の宿になるかな?
宿に着くと、やっぱり神戸さんがいた・・・や~や~であった。
昨夜泊まった所は「ラブホテル」だったと、こぼした。
斎藤さんも一緒だったそうな。
風呂の後に洗濯をした・・・が、暫くして”夕立”が有り取り込む。

夕食後、神戸さんと、これからの日程表を作成した。
彼の持っている”遍路用の地図”は大変に参考に成った。
私もこれを当てにして来たが品切れで、地図無しの遍路さんに成った。

この宿のご主人が言うには、ここに荷物を置いて、三十八番さんえ行き参拝
を済ませてから、ここに戻り、一泊してから三十九番さんえ向かいなさい。
 (往復の距離は、五十キロを越えるとは言わないので、歩ける自信の無い
  方は、要注意である。)
PM8.00 就寝

 *宿泊代 6.000円

 *歩いた距離 27.7KM 累計 548.2KM