スパゲッティな日々

いわゆる「マカロニウエスタン」に翻弄される日々のことである。

「パソ・ブラボーの流れ者」1968

2017年07月22日 | Weblog
イタリア語音声の日本語字幕付きのDVD、素晴らしいですね!

サルバトーレ・ロッソという監督の作品ですが、なんと「鉄道員」の助監督を務めた方だとか。

私が、この作品を好きな理由は次の二点。

まず、音楽。

オープニングで駅馬車が疾走するシーンに流れるトランペットをフューチャーしたパンチの効いた主題曲は、ラバニーノ

の作品の中でも上位に入るのではないでしょうか。

さらにエンディングのビットリオ・ベッツィが歌う「El Paso Bravo」のかっこいいこと!!



そして、次にロケーションの編集の上手さ。

主に、イタリアのエリオス・スタジオとその近隣、ローマ空港の近隣などで撮影されていますが、時折スペインのマドリッド郊外で

撮影されており、その編集がとても巧みで、違和感を全く感じないのです。

しかも、イタリア・ロケである、例えばオープニングのメインタイトルに使われたローマ空港近隣の土砂採集所の風景が

とても雄大に描かれています。ともすれば安っぽくなってしまうイタリアのロケーションが唯一成功した作品だと思います。

恐らく、助監督時代に修めた技なのでしょうね。

いつも出てくる大きな酒場。



「続・荒野の用心棒」の時と比較したくなります。



最後の銃撃戦の舞台となったのは、数々のマカロニウエスタンの登場する建物で、エリオス・スタジオのすぐそばにある、「Villa Mussolini」と呼ばれる所です。

名前の通り、ムッソリーニの別荘。

もちろん、現在も残っています。







アンナを演じたジュリア・ルビーニも素敵でした。