今年の奄美の梅雨は,雨が少ない。
今日は,久々に雨が降り続いているが,先週末は,土,日とも一応は晴れ(一応というのは,うっすらと雲がかかっているので)。
上の写真は,大浜海岸のレストランからの眺め。
開かれた窓から注ぎ込む太陽と爽やかな風が心地よい。
風も強く,波がサンゴのリーフに当たって白く彩られる。
きっとこういう波はサーファー好みなのだろうなぁと思いつつ海を眺める。
薄曇りの下次々と生まれくる白波を見つめているのも好きだ。
(上の写真の右上が,大浜海岸)
大浜名物のサトウキビジュースを初めて飲んだ。
サトウキビのスティック(約30cmに切ったもの)を3本ほど目の前で絞ってくれる。
そうすると,あっという間に,コップ1杯分のサトウキビジュースのできあがり!
サトウキビジュースは,黒糖でも味わうほの甘さと同時に,ミネラル分が含まれているためか,微かなしょっぱさも感じる。
甘くてしょっぱいんです,サトウキビジュース。
良く熟れてないスイカを甘く食べるために塩をふりかけたり,饅頭のあんこに塩を少しだけ入れたりするけれど,サトウキビ,天然のままに,味覚の錯覚を生起させるようにできてるとは侮れない。
それだけでなく,上質の新茶から感じられるような初々しい若葉の香りがほんのりと舌先で転がる。
これは絶品です。未経験の方は,是非,どうぞ!
ところで,サトウキビジュースを飲みながら,数日前に読んだ新聞記事のことを思い出した。
それは,奄美群島在住者にとっては,ちょっとほろ苦い記事。
沖縄を「エタノール特区」に 政府振興策という朝日新聞の記事だ。
基地問題と農業振興と京都議定書対応とをガラガラポンで解決しようという妙策。
通常,「特区」といえば,特区候補地が自ら政府に働きかけるのが相場かと思っていたが,この構想に関しては,政府から「沖縄県に対して,特区を申請するように働きかける。」と記事には書かれていて,政府主導の模様。
「揮発油等品質確保法が認めない混合濃度3%を超える燃料の販売を認めたり,燃料への課税を減免したりする特区の指定を沖縄県が受けられるよう支援する。」というのがその中身のようだが,この「エタノール特区構想」には,当然のことながら奄美群島は含まれてはいない。
道州制でも,沖縄は独立の州として「当確」とも言われているが,奄美群島の方は沖縄とではなく,鹿児島本土とセットになることが既定路線になりつつあるような気もする。
文化的には,"琉球弧"の一角を占めることは間違いないだけに,道州制の議論やこの手の特区構想に関しては,奄美も沖縄側に歩み寄るか否かの議論ぐらいは起きて当然だと思うのだが,地元紙等を見る限りでは,ほとんど議論が盛り上がっていないし,4月に行われた(新生)奄美市長選でも主たる争点にはなっていなかった。
奄美群島の将来は大丈夫なんだろうか?
ところで,このバイオエタノールは,最近気になっているキーワードのひとつ(こちらのHPも詳しい)。
「サトウキビ産地のブラジルでは、ガソリンに20~25%のバイオエタノールを混ぜることを義務付け、100%エタノールで走行可能な専用車の普及も進んでいる。」という(前出の朝日新聞の記事)。
また,米国でガソリンと9:1で混合した「E10燃料」にバイオエタノールを使ったり,EU諸国におけるバイオディーゼルの利用促進など,バイオ燃料の実用化が各国で進められているそうだし,エタノール版OPECの設立をブラジルが呼び掛けた ようでもある。
が,我が国の対応は,かなり遅れている模様で,押っ取り刀で,「混合濃度10%程度の燃料に対応できる自動車の開発を産業界に働きかける」という状況のようだ。
とはいえ,沖縄県・宮古島では,特産品のサトウキビの精製過程で出る廃糖みつから車の燃料を作る取り組みが進んでいるとの記事もある。
この記事には,「宮古島は今,バイオマス研究の先進地になりつつある。」として,「県立宮古農林高は04年、サトウキビの搾りかす「バガス」などを使って有機肥料を作り、“水のノーベル賞”ジュニア版「ストックホルム青少年水大賞」を受賞した。」とも紹介している。
うーん,ますます大丈夫なんだろうか,奄美群島!
今日のエントリーは,奄美群島を愛するだけに,ちょっと"しょっぱい"内容になってしまいました。ご容赦ください。
このエントリーを書くに当たって,ざっとググってみて,確実に,土木工事を通じた地域産業育成からのパラダイムシフトが起きつつある,と感じざるを得ませんでした。
【2006.5.20 奄美大島・奄美市 Canon EOS Kiss デジタルN with Canon EF70-200mm F2.8L IS USM & Canon EOS Kiss デジタル with Canon EF-S10-22mm F3.5-4.5 USM】
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今日は,久々に雨が降り続いているが,先週末は,土,日とも一応は晴れ(一応というのは,うっすらと雲がかかっているので)。
上の写真は,大浜海岸のレストランからの眺め。
開かれた窓から注ぎ込む太陽と爽やかな風が心地よい。
風も強く,波がサンゴのリーフに当たって白く彩られる。
きっとこういう波はサーファー好みなのだろうなぁと思いつつ海を眺める。
薄曇りの下次々と生まれくる白波を見つめているのも好きだ。
(上の写真の右上が,大浜海岸)
大浜名物のサトウキビジュースを初めて飲んだ。
サトウキビのスティック(約30cmに切ったもの)を3本ほど目の前で絞ってくれる。
そうすると,あっという間に,コップ1杯分のサトウキビジュースのできあがり!
サトウキビジュースは,黒糖でも味わうほの甘さと同時に,ミネラル分が含まれているためか,微かなしょっぱさも感じる。
甘くてしょっぱいんです,サトウキビジュース。
良く熟れてないスイカを甘く食べるために塩をふりかけたり,饅頭のあんこに塩を少しだけ入れたりするけれど,サトウキビ,天然のままに,味覚の錯覚を生起させるようにできてるとは侮れない。
それだけでなく,上質の新茶から感じられるような初々しい若葉の香りがほんのりと舌先で転がる。
これは絶品です。未経験の方は,是非,どうぞ!
ところで,サトウキビジュースを飲みながら,数日前に読んだ新聞記事のことを思い出した。
それは,奄美群島在住者にとっては,ちょっとほろ苦い記事。
沖縄を「エタノール特区」に 政府振興策という朝日新聞の記事だ。
基地問題と農業振興と京都議定書対応とをガラガラポンで解決しようという妙策。
通常,「特区」といえば,特区候補地が自ら政府に働きかけるのが相場かと思っていたが,この構想に関しては,政府から「沖縄県に対して,特区を申請するように働きかける。」と記事には書かれていて,政府主導の模様。
「揮発油等品質確保法が認めない混合濃度3%を超える燃料の販売を認めたり,燃料への課税を減免したりする特区の指定を沖縄県が受けられるよう支援する。」というのがその中身のようだが,この「エタノール特区構想」には,当然のことながら奄美群島は含まれてはいない。
道州制でも,沖縄は独立の州として「当確」とも言われているが,奄美群島の方は沖縄とではなく,鹿児島本土とセットになることが既定路線になりつつあるような気もする。
文化的には,"琉球弧"の一角を占めることは間違いないだけに,道州制の議論やこの手の特区構想に関しては,奄美も沖縄側に歩み寄るか否かの議論ぐらいは起きて当然だと思うのだが,地元紙等を見る限りでは,ほとんど議論が盛り上がっていないし,4月に行われた(新生)奄美市長選でも主たる争点にはなっていなかった。
奄美群島の将来は大丈夫なんだろうか?
ところで,このバイオエタノールは,最近気になっているキーワードのひとつ(こちらのHPも詳しい)。
「サトウキビ産地のブラジルでは、ガソリンに20~25%のバイオエタノールを混ぜることを義務付け、100%エタノールで走行可能な専用車の普及も進んでいる。」という(前出の朝日新聞の記事)。
また,米国でガソリンと9:1で混合した「E10燃料」にバイオエタノールを使ったり,EU諸国におけるバイオディーゼルの利用促進など,バイオ燃料の実用化が各国で進められているそうだし,エタノール版OPECの設立をブラジルが呼び掛けた ようでもある。
が,我が国の対応は,かなり遅れている模様で,押っ取り刀で,「混合濃度10%程度の燃料に対応できる自動車の開発を産業界に働きかける」という状況のようだ。
とはいえ,沖縄県・宮古島では,特産品のサトウキビの精製過程で出る廃糖みつから車の燃料を作る取り組みが進んでいるとの記事もある。
この記事には,「宮古島は今,バイオマス研究の先進地になりつつある。」として,「県立宮古農林高は04年、サトウキビの搾りかす「バガス」などを使って有機肥料を作り、“水のノーベル賞”ジュニア版「ストックホルム青少年水大賞」を受賞した。」とも紹介している。
うーん,ますます大丈夫なんだろうか,奄美群島!
今日のエントリーは,奄美群島を愛するだけに,ちょっと"しょっぱい"内容になってしまいました。ご容赦ください。
このエントリーを書くに当たって,ざっとググってみて,確実に,土木工事を通じた地域産業育成からのパラダイムシフトが起きつつある,と感じざるを得ませんでした。
【2006.5.20 奄美大島・奄美市 Canon EOS Kiss デジタルN with Canon EF70-200mm F2.8L IS USM & Canon EOS Kiss デジタル with Canon EF-S10-22mm F3.5-4.5 USM】
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