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(元)旦那の病気(双極性Ⅱ型障害)について

ご注意!

当ブログをお読み頂きありがとうございます。 このブログは(元)旦那の病気(双極性障害)を中心に 家族の日常を記載しております。 ただし、ブログ主である私の“毒”も多分に含まれ 心の病気の方などに不愉快な記載がある場合もあります。 どうか、充分ご注意いただけますようお願い致します。

卒業

2015年01月20日 | 日記
とうとう、その日が来た。

彼が一人、家を出ていく。

前日役所に届け出を出した。

もう、私たちは他人になった。

早朝、6時半前に家を出るという。

最寄りの駅まで送ってという。

さすがに朝ごはんを用意する余裕がなく
おにぎりを3つ作った。

たぶん、私の作ったごはんのうち彼が一番
食べたであろうおにぎり。

彼は鮭が一番好きで、うめぼしは嫌いだった。

ひとつ、ひとつラップに包み紙袋に入れる。

手渡すと、「ありがとう。」って。

その日は、寒くてちょっと雪交じり。

娘も行くというので、パジャマの上にコートを
羽織る。

玄関で写真を撮った。

彼と、彼と娘の。

忘れ物はないか聞くと、またバタバタ。

まったく、最後の最後まで…。

3人で車に乗って、駅に向かう。

まだ薄暗い中、ライトをつけて走る。

たった5分で駅まで到着。

「ありがとう。じゃ…。」って言って彼が車を降りる。

この時点で私は、今日初めて泣いた。

ハザードをつけて、車を降りる。

彼に駆け寄り、両手を広げる。

彼は最初怪訝な顔で、いたが構わずハグする。

「頑張れ。」と一言。

頭をぽんぽんしながら、もう一度

「頑張れ、ずーっと応援してる。」と言うと、

「うん、頑張るから。」って。

彼は駅の階段を登る。

私は急いで路駐した来る前に戻り、駅の自動ドアを
彼がくぐるのを見て、車を出した。

車を運転しながら、黙って泣いた。

精神疾患を抱える彼に、「頑張れ」は禁句。

でも、それしか言えなかった。

「ありがとう」はたくさん言った。

でも最後に伝えたかったのは、「頑張れ」だった。