本日はAの華燭の典に列席しました。
Aには卒論を見せていただいたり
太宰治や泉鏡花について論じあったりもしました。
卒論の作家の全集やその作家に関する評論を
貸したりしました。
彼女はありきたりの作品ではなく、嵯峨の屋おむろの「くされ玉子」とか、梶井基次郎の「Kの昇天」とか国木田独歩の「運命論者」とか陰に隠れた名作を愛していました。私も「春のやおぼろ」は知っていましたが、その弟子「嵯峨の屋おむろ」は知らなかったので
彼女の教養の深さには舌を巻いたものです。
文学にとどまらず、居合いやチアリーディング、過去には弓道にも励んでいました。
時には巫女さんのアルバイトにも従事し、古式ゆかしい女性という形容にとどまらず、八面六臂の活躍をしていました。
卒業の時には卒論で論じた作家の初版本を二冊あげたら
大変喜んでくれました。
彼女には若さというエネルギーを貰いました。
席順のパンフレットには恩人と記してあります。
テーブルの隣の人達はAの同期でとんぺい卒の
気さくな女性達でした。
話も弾み楽しい時間を過ごすことができました。
Aのお父様、お母様が麦酒を注いでくださり
お世話になったとお礼を言ってくださいました。
私も良い人とご縁があってよかったですねと
お祝いの言葉を述べました。
最後に旦那様が挨拶をして、二人がそれぞれのご両親に花束を贈呈するシーンでは
ご両親とも喜びの涙を流されていました。
淑女のAとめっちゃ明るい旦那様と
幸せなオーラで包まれていて、キャンドルサービスで
テーブルを回ってきたときには
何十年か前の自分を思い出したりして、二人の
幸福を分けて頂いた心境です。
令和の幕開けに相応しい良い結婚式でした。
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