僕の感性

詩、映画、古書、薀蓄などを感性の赴くまま紹介します。

吾亦紅

2008-03-14 22:59:54 | 音楽
 季節外れですが、素朴で可憐な吾亦紅です。金スマで、すぎもとまさとさんの「吾亦紅」という曲のエピソードをやっていたので、他の人のブログから写真をお借りしました。

 わたしの母も傘寿を過ぎ、腰をいたわって仕事をしている姿が少し痛々しく感じられてきました。
 自分が5つのころ、母と手をつなぎ、「七つの子」を一緒に歌いながら、仕事帰りの野道を帰った情景がやけに鮮明に思い出されます。ホタルブクロの花を、チューリップだと言い張った幼い自分、近くの山が富士山に思えた遥か遠い昔。

 この頃健康に生んでくれた両親に心から感謝しているんです。だからと言うわけじゃないけど親孝行しなきゃな~と思い、26日に綾小路きみまろのライブに両親と行く予定です。
 すぎもとさんがコンサートで「吾亦紅」を歌うと、会場に必ず、すすり泣きや号泣がおこるそうです。曲が痛切に身に沁みてきます。また、ちあき哲也さんの歌詞も泣かせるには充分すぎる名文で、ここちよい抒情詩をうたいあげています。


吾亦紅(われもこう)作詞:ちあき哲也/ 作曲:すぎもとまさと

マッチを擦れば おろしが吹いて
線香がやけに つき難(にく)い
さらさら揺れる 吾亦紅
ふとあなたの吐息のようで. . .
盆の休みに帰れなかった
俺の杜撰(ずさん)さ嘆いているか
あなたに あなたに 謝りたくて
仕事に名を借りた ご無沙汰
あなたに あなたに 謝りたくて
山裾の秋 ひとり逢いに来た
ただ あなたに謝りたくて

小さな町に嫁いで生きて
ここしか知らない 人だった. . .
それでも母を生き切った
俺、あなたが羨ましいよ. . .
今はいとこが 住んでる家に
昔みたいに 灯りがともる
あなたはあなたは 家族も遠く
気強く寂しさを堪えた
あなたのあなたの見せない疵(きず)が
身に沁みて行くやっと手が届く
ばか野郎となじってくれよ

親のことなど 気遣う暇に
後で恥じない 自分を生きろ
あなたのあなたの 形見の言葉
守れた試しさえ ないけど
あなたにあなたに 戚張ってみたい
来月で俺 離婚するんだよ
そう、はじめて自分を生きる

あなたにあなたに見ていて欲しい
髪に白髪が混じり始めても
俺、死ぬまで あなたの子供


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