日本共産党都議会議員(町田市選出)池川友一「市民とつくる都政への架け橋」

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「無償化」と言いながら、給食食材料費は保護者の負担? しかも自治体間格差? 給食は、保育・教育の一環です

2019-08-16 | 東京都政・都議会のこと

 筆圧濃く、書きたいことがあります。

 幼児教育・保育の「無償化」に伴う対応です。

■消費税増税とセットの「無償化」は低所得者には負担増だけが残る

 前提として、「無償化」財源が消費税増税分というのは、本当にひどい話です。

 消費税というのは、所得の低い人ほど負担が重い不公平な税制です。


(出典→https://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2018-10-19/2018101901_03_1.html

 この通りです。

 消費税というのは、逆進性が働いているのです。

 今回の幼児教育・保育の「無償化」というのは、基本的に保育料のことを指します。

 内閣府のホームページには、次のような記述があります。


(出典→https://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/musyouka/index.html

 3〜5歳児は利用料が無料、0〜2歳児は住民税非課税世帯が無料になるということです。(東京都の場合は、さらに多子世帯への支援あり

 保育料というのは、各自治体が条例で決めています。

 参考までに、町田市の2019年度の保育料を示してみます。(クリックすると拡大します)

 町田市では、所得に応じて28段階に分けて、保育料の設定をしています。

 つまり、所得の低い人はもともと保育料が安く設定されているのです。

 低所得の人への恩恵が極めて少ないどころか、むしろ消費税増税によって負担増になる可能性があり、弱いものいじめとなりかねません。

 実際に、保育所では減免費用の約半分が年収640万円以上の世帯に向けられる仕組みとなっています。この問題点については、参院選の時にも小池晃書記局長が次のように厳しく指摘しています。(出典:http://www.jcp.or.jp/akahata/aik19/2019-07-17/2019071701_04_1.html

■給食食材料費は保護者負担は大問題

 消費税増税が財源という大問題に加えて、さらなる問題が浮かび上がっています。

 それは、給食費食材費を保護者に負担させようということです。

 先日、共産党都議団はこの問題について、小池知事に申し入れを行いました。(参考:共産党都議団で「保育施設の給食の食材料費への支援を求める申し入れ」を行いました

 この申し入れでも指摘している通り、「国が給食の食材料費を無償化の対象から外し、副食費を新たに実費徴収とすること」は、重大な問題です。

 無償化を議論した子ども・子育て会議のメンバーも「食育をこれまで同様に継続するため、子どもたちへの十分な配慮をするためにも、食材料費を実費徴収としないでください」「給食というのは単なる食事の提供ではなくて、保育の一環として実施している」など、反対意見を表明しています。

 給食は保育・教育の一環です。だからこそ保育園は、国基準では3歳以上児の副食費、3歳未満児の副・主食費を保育単価の中に含めてきました。

 さらに東京都は、国が実費負担としている3歳以上児の主食費を都独自で無償化(1969年から)してきました。

 幼児教育・保育の「無償化」によって保育料の負担はなくなったとしても、新たな保護者負担が生じることになるのです。

■新たな自治体間格差(多摩格差)が発生する懸念

 共産党都議団が独自に調査を行ったところ、これまで通り実費徴収をしないという自治体がある一方、副食費の実費徴収、主食費+副食費の実費徴収を行う自治体が少なからずあります。

 ちなみに、町田市は主食費+副食費を保護者負担にする方向性を示しています。しかも、保育園ごとに給食費の実費徴収額が変わる可能性があるのです。

 各自治体での運動とともに、国が副食費の実費徴収をなくすよう求めていきます。

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