新井田にあるお寺「対泉院」では古代ハスである大賀ハスが見ごろを迎えています。
咲き誇る蓮の花にここは極楽浄土か!?と戸惑うばかり。
下界?(水の中)には大きな黒い鯉が何匹も悠々と泳いでいます。
大賀ハスの名前の由来は昭和26年にハス研究の世界的権威、大賀一郎博士が発見したから。
『大賀ハス発見ものがたり』
昭和22年に千葉県検見川の泥の中から、古代の丸木舟とハスの花托(種が入ってるとこ)が見つかりました。
調査の結果、丸木舟は2~3千年前のものと推定されました。
大賀博士は思いました。「ハスの花托があるっていうことは、近くに実もあるに違いない!」
しかし、大賀博士は当時64歳。老学者にとって発掘は困難なものでした。
そこで手伝いを買って出たのが近くの印旛沼で干拓事業をしていた穂積建設の穂積社長(八戸出身)と傘下の近藤組(八戸出身者25名)そして千葉第七中の先生や生徒たち40名でした。
総勢60人以上で探しましたが、ハスの実はなかなか見つかりません。ついに予算と予定の日程を使い果たしてしまいます。
作業員たちも、あるかどうかわからないハスの実をさがすために、干拓事業を放っぽり出すわけにも行きません。
そんな中、穂積社長は言いました。
「このせせこましい世の中に夢を掘るのもいいじゃないか」
社長は追加費用の捻出と調査の続行を指示しました。
発掘調査は続行されました。
追加調査からひと月が経過しましたが、実はまだ見つかりませんでした。
大賀博士は申し出ます。
「これ以上迷惑をかけるわけにはいかない。明日見つからなかったらあきらめよう。」と・・・。
しかし、奇跡が起こりました。その日のうちに古代ハスの実が発見されたのです!!
さらに掘り進めた結果、3粒のハスの実が発掘されたのです。
大賀博士はこれを大事に持ち帰り、自宅に種をまきました。
その3日後、なんと!芽が出たのです!!
二千年前のいのちが永い眠りから目覚めた瞬間でした!!
この発見に八戸に関係する人々が携わっていたという縁あって、大賀ハスは是川の清水時に植えられました。しかし、湧き水が冷たくて枯れてしまいます。
そこで、翌年昭和45年、ここ対泉院に移植されたものが、今ある姿なのです。
毎年八月に開花し、古代ハス特有の一重咲き、淡紅色、24弁の細長い花弁を持った美しい花を見せています。
おしまい。(対泉院看板を参考にしました。)
ハスの花は早朝に開くらしいのですが、早起きが苦手なので、ちょっとしおれた姿しか撮れませんでした。ごめんね。
なんともいえないやさしくも淡い桃色と鮮やか黄色。光を透かして浮かび上がる花弁のすじがキレイです。
ちなみに…
混同されがちですが、こちらは睡蓮の花。
見分け方は睡蓮の葉っぱには切れ目が入ってます。よくカエルちゃんが乗ってるイメージのやつです。パックマンみたいな形のヤツ。
睡蓮の花や葉っぱは水面に浮くように咲くのに対し、ハスは水面から茎を伸ばして高いところに葉や花をつけます。
ラーメンなんかの汁ををすくう。チャーハンをすくう。中華料理ではおなじみのレンゲ
漢字で書くと蓮華。蓮の花。なぜレンゲという名前なのか?
wikipediaによると正式名称は「散り蓮華」というそうだ。
蓮の花(蓮華)から散った一枚の花びらに見立ててこの名がある。とのこと。
どれどれ
なるほど。よく似てますね。
蓮は睡蓮と別の魅力!メダカ・金魚・睡蓮鉢に合う!(ビ)大賀ハス(1ポット)
現在、大賀ハスを買うこともできるんですね!
《参考図書》
大賀一郎-ハスと共に六十年
まぼろしの花がさいた―二千年まえのハスを開花させた大賀一郎博士の六十年 (くもんのノンフィクション・愛のシリーズ)
蓮―ハスをたのしむ 10~100歳に贈る感動と発見の「えっ! 本」シリーズ
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ほめられて伸びる子∞doorsです。
「蓮は泥より出でて泥に染まらず」という言葉があるが、これはハスの葉が水をはじく性質があるから。
この現象はロータス効果と呼ばれ、超撥水技術に応用されています。