2015年2月14日から15日にかけて、レンタルバイク山科にてNM4-01をレンタルし、570キロほど
ツーリングしたので、インプレしたい。
主な走行ルート 1日目 300キロ
名神高速 京都東IC ~ 明石海峡大橋 ~ 淡路IC ~ 兵庫県道31号 (淡路サンセットライン) ~ 兵庫県道76号 (南淡路水仙ライン)
~ 神戸鳴門淡路自動車道 洲本IC ~ 鳴門大橋 ~ 鳴門北IC ~ 鳴門スカイライン ~ 国道11号 ~ 徳島市(宿泊)
主な走行ルート 2日目 270キロ
徳島市 ~ 国道11号 ~ 東かがわ市(食事) ~ 国道11号 ~ 鳴門スカイライン ~ 鳴門北IC ~ 鳴門大橋 ~ 淡路島南IC ~
兵庫県道31号 ~ 淡路IC ~ 京都東IC
2014年の大阪モータサイクルショーでの初対面以来、一時期は購入も考え、ずっと試乗したいと思っていたMN4が、
年間レンタルサービスのマイガレクラブのラインナップに加わり、試乗することができたのでインプレしたい。
性能
型式
EBL-RC82
全長(mm)
2,380
全幅(mm)
810〈サイドミラー両端幅 933〉
全高(mm)
1,170
軸距(mm)
1,645
最低地上高(mm)
130
シート高(mm)
650
車両重量(kg)
245
乗車定員(人)
2
燃料消費率(km/L)*1
国土交通省届出値:
定地燃費値(60km/h)*2
38.0〈2名乗車時〉
WMTCモード値
(クラス)*3
27.8(クラス 3-2)〈1名乗車時〉
最小回転半径(m)
3.2
エンジン型式
RC70E
エンジン種類
水冷4ストロークOHC4バルブ直列2気筒
総排気量(cm3)
745
内径×行程(mm)
77.0 × 80.0
圧縮比
10.7
最高出力(kW[PS]/rpm)
40[54]/6,250
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm)
68[6.9]/4,750
燃料供給装置形式
電子式〈電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)〉
始動方式
セルフ式
点火装置形式
フルトランジスタ式バッテリー点火
潤滑方式
圧送飛沫併用式
燃料タンク容量(L)
11
クラッチ形式
湿式多板コイルスプリング式
変速機形式
電子式6段変速
(デュアル・クラッチ・トランスミッション)
変速比
1速
2.666
2速
1.904
3速
1.454
4速
1.200
5速
1.033
6速
0.864
減速比(1次/2次)
1.921/2.294
キャスター角(度)
33゜ 00′
トレール量(mm)
110
タイヤ
前
120/70ZR18M/C(59W)
後
200/50ZR17M/C(75W)
ブレーキ形式
前
油圧式ディスク
後
油圧式ディスク
懸架方式
前
テレスコピック式
後
スイングアーム式(プロリンク)
フレーム形式
ダイヤモンド
エンジンフィーリング・高速性能
エンジンフィーリングはNCシリーズと同様、高回転域を捨てて、低速トルクに振ったセッティングだが、
この特性はNC700Xのインプレでも説明したように、マニュアルで乗る場合は、1速がすぐにレブリミットに
あたり、2速、3速にシフトアップしなければならないが、自動変速のDCTが標準装備であるMN4においては、
変速が自動化されているのであまり気にならず、低速トルクが豊富なエンジンはクルーザーであるMN4の特性とマッチしている。
高速性能についても、140キロ巡航は十分に可能なエンジンパワーがあり、巨大な前方カウルとフロントスクリーンの
おかげでウィンドウプロテクションも高いので、高速道路の走行は得意とするステージといってもよい。
ハンドリング
軸間距離1,645mmと長く、車高も低いので安定感があり、海岸線などをまったり走るには向いているが、
反面、峠などのワインディングでは、ハンドリングに軽快感がないのは仕方ないが、とにかくバンク角が足らないので、
常にこすらないよう気にしながらのライディングとなるのであまり楽しめない。
またこのNM4の大きな特徴として、リアシートが跳ね上り、背もたれになるという機能があるが、
試乗開始時は、背もたれを倒したまま乗っていたが、リアシートとの段差の部分が背骨に当たり、
だんだん苦痛になってきたため、途中で背もたれを起こして乗る方法に変更したのだが、
そうすると腰の苦痛も消え、背中を背もたれに預けることによりポジションも安定させることができた。
車に乗るように、背もたれに背中を預けてライディングするというスタイルは特徴的で、MN4の大きな個性といえる。
乗り心地
クルーザーの宿命としてリアサスペンションの余力がほとんどないので、路面の衝撃が
ダイレクトに伝わり、舗装状態がよくない道を走ると、衝撃を全身に受けなながらの走行となるため、
それなりの覚悟が必要となる。
取り回し
全長が長いので、多少取り回しに苦労するが、またがったままバックする場合は、背もたれを利用して
力を加えることができるのでやりやすいとう長所がある。
燃費
DCTのモードをスポーツモードにする、高速道路で140キロで巡航するなど、エンジンを回し続ければ、リッター当たり25キロから
最悪20キロ程度まで悪化するが、Dモードのままで、エンジンをあまり回さないよう意識して運転すれば、リッター30キロという大型としては
驚異的な高燃費が期待できる。
ただ燃料タンクの容量が11リットルとかなり少ないので、200キロ走行すると給油の心配が必要になるのは大きな欠点である。
メーター、デザイン
メーターついてはDCTのモードに応じ色が変わるなどSFチックで、このバイクのコンセプトによくマッチしている。
デザインはとにかく個性的で好き嫌いが大きく分かれる部分だと思うが、私はカッコイイと感じるし、
このバイクを購入する理由のほとんどは、このガンダムチックなデザインにあると言っても良い。
収納
左側約1L・右側約3Lの容量のフロントユーティリティーボックス。左側はアクセサリーソケットを装備し、キーシリンダーと連動したキーロック式。
(ホームページから引用)
容量は小さく、左側はスマホ用、右側はカッパ・車検証用と割り切ったほうが良いだろう。
構造上リアシートに荷物をくくることもできないし、タンクバックも設置困難、リックサックを背負ったまま、リアシートを起こすと干渉するといった具合で、
とくにバニアケースがない01の場合、積載に頭を悩ますことになるだろう。
その他機能
サイドミラーはカウル一体型のデザインとしたため位置が低く、半分くらいは自分の拳が
写り続けるため視認性は悪い。
ハンドル左側にはライトハイ・ロー切り替え、ハザード、クラクション、マニュアルモード時のシフトアップ・ダウンなどの各種スイッチが、
右側にはエンジンスイッチ、DCTモード切り替えスイッチなどが装備される。
DCTの特性上、停車時はニュートラルになるため、サイドブレーキも装備されている。
総評
大阪モータサイクルショウで初対面した時には購入も考えたNM4だが、結局購入には至らなかった、
その理由として、まず値段が思ったより高かったということがある。
01でも100万円、02は116万円という価格は、機能的にはかぶるが、NCシリーズの中でも人気がない
インテグラのマイナーチェンジ前の在庫車が、65万前後で購入できることを考えるとかなり割高で、
しかもデザイン以外の、スポーツ性、積載性、タンク容量などは全てインテグラが上回る。
今となってはかなわぬ希望だが、NM4はクルーザーとしてでなく、デザインコンセプトはそのままで、車高をNC750S並に高め、
売りであるフロントラッケージスペースを装備したツアラーとして発売して欲しかった。
ホンダのマーケティングとしては、ユーザーのニーズとして足つきが重視されるため、クルーザーのパッケージングとなったとの
記事を見たことがあるが、それならCTXシリーズと統合して、デザインをミニF6Cにしたほうがよかったのではないだろうか。
このNM4のデザインに魅力を感じるライダーは、ツアラーを求めるニーズのほうが大きかったと思われるだけに、なんとも惜しいと
感じるところである。
ツーリングしたので、インプレしたい。
主な走行ルート 1日目 300キロ
名神高速 京都東IC ~ 明石海峡大橋 ~ 淡路IC ~ 兵庫県道31号 (淡路サンセットライン) ~ 兵庫県道76号 (南淡路水仙ライン)
~ 神戸鳴門淡路自動車道 洲本IC ~ 鳴門大橋 ~ 鳴門北IC ~ 鳴門スカイライン ~ 国道11号 ~ 徳島市(宿泊)
主な走行ルート 2日目 270キロ
徳島市 ~ 国道11号 ~ 東かがわ市(食事) ~ 国道11号 ~ 鳴門スカイライン ~ 鳴門北IC ~ 鳴門大橋 ~ 淡路島南IC ~
兵庫県道31号 ~ 淡路IC ~ 京都東IC
2014年の大阪モータサイクルショーでの初対面以来、一時期は購入も考え、ずっと試乗したいと思っていたMN4が、
年間レンタルサービスのマイガレクラブのラインナップに加わり、試乗することができたのでインプレしたい。
性能
型式
EBL-RC82
全長(mm)
2,380
全幅(mm)
810〈サイドミラー両端幅 933〉
全高(mm)
1,170
軸距(mm)
1,645
最低地上高(mm)
130
シート高(mm)
650
車両重量(kg)
245
乗車定員(人)
2
燃料消費率(km/L)*1
国土交通省届出値:
定地燃費値(60km/h)*2
38.0〈2名乗車時〉
WMTCモード値
(クラス)*3
27.8(クラス 3-2)〈1名乗車時〉
最小回転半径(m)
3.2
エンジン型式
RC70E
エンジン種類
水冷4ストロークOHC4バルブ直列2気筒
総排気量(cm3)
745
内径×行程(mm)
77.0 × 80.0
圧縮比
10.7
最高出力(kW[PS]/rpm)
40[54]/6,250
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm)
68[6.9]/4,750
燃料供給装置形式
電子式〈電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)〉
始動方式
セルフ式
点火装置形式
フルトランジスタ式バッテリー点火
潤滑方式
圧送飛沫併用式
燃料タンク容量(L)
11
クラッチ形式
湿式多板コイルスプリング式
変速機形式
電子式6段変速
(デュアル・クラッチ・トランスミッション)
変速比
1速
2.666
2速
1.904
3速
1.454
4速
1.200
5速
1.033
6速
0.864
減速比(1次/2次)
1.921/2.294
キャスター角(度)
33゜ 00′
トレール量(mm)
110
タイヤ
前
120/70ZR18M/C(59W)
後
200/50ZR17M/C(75W)
ブレーキ形式
前
油圧式ディスク
後
油圧式ディスク
懸架方式
前
テレスコピック式
後
スイングアーム式(プロリンク)
フレーム形式
ダイヤモンド
エンジンフィーリング・高速性能
エンジンフィーリングはNCシリーズと同様、高回転域を捨てて、低速トルクに振ったセッティングだが、
この特性はNC700Xのインプレでも説明したように、マニュアルで乗る場合は、1速がすぐにレブリミットに
あたり、2速、3速にシフトアップしなければならないが、自動変速のDCTが標準装備であるMN4においては、
変速が自動化されているのであまり気にならず、低速トルクが豊富なエンジンはクルーザーであるMN4の特性とマッチしている。
高速性能についても、140キロ巡航は十分に可能なエンジンパワーがあり、巨大な前方カウルとフロントスクリーンの
おかげでウィンドウプロテクションも高いので、高速道路の走行は得意とするステージといってもよい。
ハンドリング
軸間距離1,645mmと長く、車高も低いので安定感があり、海岸線などをまったり走るには向いているが、
反面、峠などのワインディングでは、ハンドリングに軽快感がないのは仕方ないが、とにかくバンク角が足らないので、
常にこすらないよう気にしながらのライディングとなるのであまり楽しめない。
またこのNM4の大きな特徴として、リアシートが跳ね上り、背もたれになるという機能があるが、
試乗開始時は、背もたれを倒したまま乗っていたが、リアシートとの段差の部分が背骨に当たり、
だんだん苦痛になってきたため、途中で背もたれを起こして乗る方法に変更したのだが、
そうすると腰の苦痛も消え、背中を背もたれに預けることによりポジションも安定させることができた。
車に乗るように、背もたれに背中を預けてライディングするというスタイルは特徴的で、MN4の大きな個性といえる。
乗り心地
クルーザーの宿命としてリアサスペンションの余力がほとんどないので、路面の衝撃が
ダイレクトに伝わり、舗装状態がよくない道を走ると、衝撃を全身に受けなながらの走行となるため、
それなりの覚悟が必要となる。
取り回し
全長が長いので、多少取り回しに苦労するが、またがったままバックする場合は、背もたれを利用して
力を加えることができるのでやりやすいとう長所がある。
燃費
DCTのモードをスポーツモードにする、高速道路で140キロで巡航するなど、エンジンを回し続ければ、リッター当たり25キロから
最悪20キロ程度まで悪化するが、Dモードのままで、エンジンをあまり回さないよう意識して運転すれば、リッター30キロという大型としては
驚異的な高燃費が期待できる。
ただ燃料タンクの容量が11リットルとかなり少ないので、200キロ走行すると給油の心配が必要になるのは大きな欠点である。
メーター、デザイン
メーターついてはDCTのモードに応じ色が変わるなどSFチックで、このバイクのコンセプトによくマッチしている。
デザインはとにかく個性的で好き嫌いが大きく分かれる部分だと思うが、私はカッコイイと感じるし、
このバイクを購入する理由のほとんどは、このガンダムチックなデザインにあると言っても良い。
収納
左側約1L・右側約3Lの容量のフロントユーティリティーボックス。左側はアクセサリーソケットを装備し、キーシリンダーと連動したキーロック式。
(ホームページから引用)
容量は小さく、左側はスマホ用、右側はカッパ・車検証用と割り切ったほうが良いだろう。
構造上リアシートに荷物をくくることもできないし、タンクバックも設置困難、リックサックを背負ったまま、リアシートを起こすと干渉するといった具合で、
とくにバニアケースがない01の場合、積載に頭を悩ますことになるだろう。
その他機能
サイドミラーはカウル一体型のデザインとしたため位置が低く、半分くらいは自分の拳が
写り続けるため視認性は悪い。
ハンドル左側にはライトハイ・ロー切り替え、ハザード、クラクション、マニュアルモード時のシフトアップ・ダウンなどの各種スイッチが、
右側にはエンジンスイッチ、DCTモード切り替えスイッチなどが装備される。
DCTの特性上、停車時はニュートラルになるため、サイドブレーキも装備されている。
総評
大阪モータサイクルショウで初対面した時には購入も考えたNM4だが、結局購入には至らなかった、
その理由として、まず値段が思ったより高かったということがある。
01でも100万円、02は116万円という価格は、機能的にはかぶるが、NCシリーズの中でも人気がない
インテグラのマイナーチェンジ前の在庫車が、65万前後で購入できることを考えるとかなり割高で、
しかもデザイン以外の、スポーツ性、積載性、タンク容量などは全てインテグラが上回る。
今となってはかなわぬ希望だが、NM4はクルーザーとしてでなく、デザインコンセプトはそのままで、車高をNC750S並に高め、
売りであるフロントラッケージスペースを装備したツアラーとして発売して欲しかった。
ホンダのマーケティングとしては、ユーザーのニーズとして足つきが重視されるため、クルーザーのパッケージングとなったとの
記事を見たことがあるが、それならCTXシリーズと統合して、デザインをミニF6Cにしたほうがよかったのではないだろうか。
このNM4のデザインに魅力を感じるライダーは、ツアラーを求めるニーズのほうが大きかったと思われるだけに、なんとも惜しいと
感じるところである。
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