豊かな国、停滞する国、貧しい国 マーク・コヤマ、ジャレド・ルービン著 草思社2023
400ページの大部の書。
第Ⅰ部では、「世界はどのようにして豊かになったのか?」とうことで、地理、制度、文化、人口、植民地について論じている。因果関係がありそうだが、倫理的に正しいとは限らないとの議論がされる。第Ⅱ部では「真っ先に豊かになった国、それに続いた国、そして貧しいままの国 その違いはなぜ生じたのか?」ということで、北西ヨーロッパ、産業革命、工業化、後発国、世界は豊かであるということで実例が論じられる。
マルクス的な進歩史観なのかなと思うとそうでもなく、左派歴史学者としての見解を取り上げても、やや否定的だったり。また、今後について楽観的で、テクノロジーと成長で問題は解決できるとする。著者の考えが今一つわからない。