松本幸四郎
市川猿之助
市川染五郎
市川猿弥 他
九段目、登場人物と時間を削ったので、かなり思い切った脚色。幸四郎が本蔵と由良助をやっているが、声色に工夫が欲しかった。猿之助の戸無瀬は堂に入ったもの。
十一段目、切り合い等、工夫がみられる。これは舞台でやると四十七人が出ることになり、難しいだろうなあ。
アフタートークで、幸四郎の涙。彼の歌舞伎を愛する気持ちは伝わってきた。このチャレンジも良かったと思う。
図夢歌舞伎がどういう形で定着するかの課題はあるだろう。舞台再開後の舞台中継との関係。映画とどう違うのか?図夢歌舞伎でなければできないこと、価値を見出していく必要がある。撮影のアングルだったり、独り数役だったり。だけど、映画とは違う面を見せる必要もある。
そう考えると、今回もライブでは1000人程度しか見ていない。歌舞伎座は普段は2000人で25日だ。新しいファンが増えたとは到底思えない。価格設定にかなり問題があったことが浮かびあがる。