goo blog サービス終了のお知らせ 

Running On Empty

Pretenderの備忘録

街道をゆく 35オランダ紀行

2025-05-08 17:30:44 | 読書
司馬遼太郎著 朝日新聞社 1989

オランダに初めて行くので、機内でkindleで読んだ。一気に400ページ弱読めた。
司馬遼太郎の坂ノ上の雲は全巻読んだし、歴史小説も何冊か読んでいるが、正直、文体がまどろっこしくてあまり好きでない。
文体については今回も同様。エッセイなので、夫人や現地で案内してくれる日本人が登場する。オランダは好きだったようで再訪だったようだ。80年代後半、日本がバブル景気に沸いた頃の話である。
アムステルダム周辺、フランドル地方、ゴッホの旅と、それなりに楽しめる。ここは行ってみたいかなみたいなのもあった。これ、内外の各地のものがあり、旅行ガイドとしての利用もありかな。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マッキンゼー

2025-05-07 13:56:08 | 読書
世界を操る権力の正体 ウォルト・ボグダニッチ&マイケル・フォーサイス著
早川書房2024

NYタイムズの記者がマッキンゼーの闇を取材した力作。非民主的政府の専制をサポートするようなコンサルティング、たばこや依存性の薬の販売へのコンサルティング、これでもかという感じだ。
もちろん、普通に企業のアドバイスをして成功した例もあれば、失敗した例もあるだろうが、成功例の方が多いだろう。しかしながら、いつの日か、社会的な尊敬よりも収益重視となってしまったのだろう。2020年前後までこうしたことが行われてきたことに驚きを禁じ得ない。もしかしたら今もかもしれない。コンサルティングは人気業種となっているが、若い人に読んで、他人事ではなく、自分の社会、仕事の問題として考えて欲しい一冊だ。
それにしても、アメリカのジャーナリストは凄いね。日本ではなかなかこういうのは出てこない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

木挽町のあだ討ち

2025-04-28 09:52:11 | 読書
永井紗耶子著 新潮社2023

歌舞伎座で染五郎主演での上演を観たあと読んだ。面白かった。舞台では終章の菊之助の語りを軸にして、各人の語りを散りばめて、時間の制約でかなり端折ったエピソードも多い。登場人物それぞれが良く描かれており、歌舞伎の雰囲気も伝わってきて楽しい。どんでん返しもある。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コモングッド

2025-04-23 17:56:00 | 読書
共益、公共善、良識 ロバート・B・ライシュ著 東洋経済新報社2024

原著は2018年、トランプ第一次政権下での、リベラルなライシュの小著である。共和党だけでなく民主党も変わってしまった状況を、さまざまな政治、経済のスキャンダルを分析して論じるが、学者の論考の割に、根拠データや思想のフレームワークが貧弱と言わざるを得ない。また1997年のニクソンのインタビュという記述があるが、94年に鬼籍に入っているという間違えもある。
選挙で勝った人が、投票してくれた人が望む政策を行うことは、受託者責任を果たしているのではないか。受託者責任をだれに果たすべきか。
将来への処方箋が徴兵制というのも、わからないでもないが、時代なのか、老いから来る判断力の低下か、ウ~ンという感じだ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

この身体がつくってきた文明の本質

2025-04-19 20:23:00 | 読書
ルイス・ダートネル著 河出書房新社2024

宇宙生物学を専門とする著者が、人類の壮大な歴史を社会行動、感染症、人口、脳と依存症、遺伝子、認知バイアス等の視点から歴史を論じる、刺激的な書。面白かった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする