愛猫・西子と飼い主・たっちーの日常

亡き西子とキジロウ、ひとりっ子を満喫していたわおんのもとに登場した白猫ちくわ、その飼い主・たっちーの日常…です。

クロちゃん1

2006年03月23日 | 西子
 西子を連れてきてから1年ほど経ったころでした。
 以前、西子がいた西新宿の駐車場周辺で、新たにとっても人懐っこい猫が目撃されるようになりました。やや長めの毛は顎の下からお腹にかけては白ですが、背中は黒。もこもこした短い尻尾がとってもキュートです。人が通ると、目の前でごろんと身体を横にします。人に触られることが大好き。抱っこだってされちゃいます。地域では「クロちゃん」と呼ばれ、すっかり人気者。
 両耳にピアスをしていることから、当初は飼い猫との説もありました。しかし、頻繁に路上で目撃されることなどから、どうやら「正式に飼われている猫ではない」という説が有力視されるようになりましたが、本当のところは不明。どうなんだろう…などと噂しているうちに、ピアスをした耳が膿んできました。こうなると大変です。地域猫の世話をしている猫おばさん(何度もいうようですが、これは俗称です)のひとりが、早速、病院へ。ついでといっては何ですが、自腹を切って避妊手術までしてしまいました。
 実は、僕はクロちゃんには、あまり出会う機会がなく、病院に連れて行ったことも後日知ることになります。というのも、とってもかわいいクロちゃんの正式な飼い主を見つけよう! ということになり、僕のところに連絡が入ったときに、このような経緯を知ったのでした。
 僕の周辺にいる猫好きはCねえさんをはじめ、2匹以上と生活をともにしている人がとっても多い。中には一軒屋に住み、猫と犬とを同時に飼っているツワモノも。ときには、家の中で猫と犬が追いかけっこを繰り広げるとのこと。「大変だよぉ」と言ってましたが、何だかどこか楽しそう。うらやましい限りです。僕も西子との生活を始めて1年が経過し、何となく欲が出始めていたところなので「西子との相性がよければいいかなぁ」なんて考え、とりあえず引き取ることにしまいました。それに、膿んだ耳の治療と避妊手術が終わってすぐに地域に戻すのも不安です。
 というわけで、退院日にクロちゃんを迎えに行くことになりました。
 猫おばさんらと一緒に診察室に入ると、意外と元気なクロちゃんの姿。入院直前にクロちゃんに会う機会がなかったので状態がわかりませんが、とても術後とは思えないほどころころとした体系で「ミャー、ミャー」とかわいい声で鳴きながら、診察台の上をうろちょろしています。すっかり弱っているのでは? と心配していた僕は何だかちょっと拍子抜け。避妊手術のあとは抜糸の必要のない方法で、とってもきれいに縫合されていました。ピアスの痕だってぜんぜん目立ちません。内心、「むーん。ここの獣医さん実はとっても名医なのでは?」などと感心してしまいました。お医者さんの説明によると、避妊手術をしたときはクロちゃんのお腹には小さな命が…。なんだか胸が痛みます。
 「この猫も、西子同様に波乱万丈な人生を歩んできたんだろうなぁ。これからは西子と僕と一緒に幸せに暮らせればいいなぁ」などと思いながら、猫おばさんに借りた猫カゴにクロちゃんを入れ、西子の待つ我が家へ。ショートヘアで、スレンダーな西子とセミロングでコロコロしたクロちゃんが仲良くしてくれたらどんなに楽しいだろう! などと期待と妄想を抱きつつ到着。
 しかし、そんな期待と妄想を打ち砕く修羅場が、これから繰り広げられることになるのでした。(つづく)
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