狛犬と石仏と

神社・仏閣に狛犬と石仏を訪ねて 時には花を愛でての山歩きも

デジカメ片手に気楽にのんびり 足の向くまま気の向くまま

川越散歩 ① 五百羅漢

2008-05-22 | Weblog
小江戸・川越を歩く
前日までの荒天が嘘のような 夏を思わせる日差しの中 朝、早い時間の訪問
別に急ぐ必要は無いのだが 観光客が押しかける前に 好きな羅漢さんを撮りたくて      



手始めは定石どおり 喜多院の五百羅漢を

一日かけて 陽の当たり具合で刻々変化する 石仏を写しこめれば良いのだろうが
そんな時間も写真技術も無い したがって 午前中から昼にかけて 強い日差しの中で
これと言った狙いも無く ただ その表情の面白さだけを基準に・・・・ と、思ったが
カメラ越しに見る 羅漢さんはどれも 味のある 顔ばかり
 悟りが近いのか破顔一笑のがあると思えば 
 修行の苦しさに耐えかねたか苦渋に満ちたお顔や 
 思案にふけるお顔も。
五百数十体 の羅漢さんを 一つ一つじっくりと 眺めていると 時間の経過はあっと言う間だ




















川越には 江戸期の狛犬がたくさんあると聞く 幾つかは探し当てたが 次回充分な計画を練って 訪れようと思う


大倉集古館で

2008-05-09 | Weblog
大型連休最後の一日 大倉集古館に足を運ぶ

ここは ホテルオークラ創始者大倉喜七郎の父で、明治の実業家大倉喜八郎の創立
ホテルに隣接した 美術館の建物自体が既に芸術的で これを見るだけでも楽しい

今回は その建物の周囲に並ぶ塔や石像の希少な東洋の美術品を拝見させてもらう
いずれをとっても 美術的にも歴史的にも名品ぞろい 
一つ一つの感想はこの際 省略したが これほどの逸品が屋外に且つ無料公開
されていることは驚きで その度量の広さには ただただ感激と感謝だ


収集は わが国のみならず 朝鮮半島から 古代中国にいたる広範囲なもので 
繰り返し数回 見て廻ったが ため息が出るほどの素晴らしさだ





 釈迦如来座像中国・明時代 と 江戸時代の地蔵菩薩  城郭を模したと思われる石垣風の外壁に映えて・・・。 


仁王立像 南北朝時代 筑波山神社より移されたものと言う 力感あふれた凄い出来だ



江戸時代の灯篭                    中国・清時代の宝塔  八角五重の塔と楼角三重塔


     中国・明時代の 薬師如来 座像
  

 
                           普賢菩薩 騎象 像  中国・明時代


  石羊 朝鮮・李朝 墓の守護として置かれたとか    大正時代作の銅製亀




   石人  朝鮮・李朝  陵墓の守護としておかれた  同じく 童女立像


 
 梵鐘(部分 龍頭のみ撮影) 中国・明時代



帰宅後 パンフレットを見たらどうやら見(撮り)落とした重要美術品もあるようだ 
いずれにしても この先 何回も訪れたい場所だ
今回、館内の展示品についたは 時間都合で見ることが出来なかったが 
合わせての再訪を考えている それだけの価値のあるところだ。
 

秩父三十四観音巡礼 ⑥札所三十一 番、三十三番.三十四番

2008-05-02 | Weblog
 
思いのほか 早く進んだ 秩父観音霊場めぐりは 本日で無事、満願を迎えることが出来た

日帰り巡礼は 当日の天候を見定めての出発のため 好天の日を選って出かけられたことが大きいが
何より健康だった事が大きく日頃の不信心も忘れ ありがたい事よと神・仏に手を合わせ感謝、感謝。

巡礼を思い立ったときには 思っていなかったのだが なんとこの地の色彩豊かなことよ
仏の里は まさに花街道だ 梅の香に始まり満開の桜に出会い 菜の花を愛でて しめくくる 
花に始まり花に終わる 思えば幸せな道中だった。 

    


札所三十一番 観音院
秩父札所の西のはて 群馬県よりに位置する 石仏の寺としての記憶がある

いきなり 巨大な石造の仁王尊に迎えられる 高さ4メートルもあろうか 一本彫り仁王石像ではわが国最大とか
おそらく裏山・観音山から採掘の石材だろうが運搬はいかにして・・・しばし立ち止まり考えてしまう
それにしてもでかい 迫力満点だ
 

観音堂はこの仁王門をくぐり 300段ほどの石段の上
大岩壁が覆いかぶさるようにして迫り その下に窮屈そうにして建っている
ご本尊は行基作と伝えられる 聖観世音  


そこかしこに点在する 石仏を眺めながら東・奥の院へ向かう 
全山で十万八千体の石仏があると言われる それ程ではないにしても 至るところ石仏だらけ  
  東・奥の院(西・奥の院付近より)↓       西・奥の院は この上あたり落石が多く近寄るのを敬遠↓
 

再び 観音堂へ戻り 石仏をじっくりと鑑賞 
              高さ6メートルもある宝篋印塔     巨大岩壁の前ではかすんでしまいそうな不動明王 


気に入った石仏は一杯あり どれも捨てがたいのだが いくつかを 
 
 


飽きずに眺めていると 時間があっという間に経過してしまう 次を目指そう 
観音院から少し降ったところに 水子地蔵寺が 山肌の斜面を埋め尽くして 小さな水子地蔵が 
その数 1万4千余体といわれる 赤いちいさな風車をくるくると・・・・。

横着をして ここから 三十三番までは一部 折から通りかかったバスを利用する
札所三十三番への入り口は 八重の桜のトンネルをくぐって 
 


札所三十三番 菊水寺
寺の縁起には 楠正成が登場すると言う 菊水紋の描かれた 幔幕をはいる
珍しくも お堂の中は 土間になっていて その向うに ご本尊の 聖観世音が 安置されている


境内には 石仏が二体                        三十四番への道中で見かけた 馬頭観音石像


予定では 今日はここまでだったが さわやかな風に もう一汗かいてみようかと秩父札所最後の水潜寺を目指す
最後を飾るには 往時の人の足跡を辿って 峠越えをすべきだろうと札立峠の道を行く
三十三番から3時間と聴いていたが これを2時間強で 歩きとおす
「水潜寺はすぐそこです」お地蔵さんの案内で見下ろせば お寺の屋根が



札所三十四番 水潜寺

何はともあれ満願の 納経を済ませ参拝 しばし ご住職と談笑
ご本尊の撮影は叶わなかったが 天井の極彩色の花鳥図を鑑賞 まもなく誕生の我が孫のため慈母観音に合掌



ゆっくりと かみしめるように境内の石仏を眺める ここまで辿ってきた 34ケ寺を思い浮かべながら ゆっくりと

七観音石像 順不同ながら 聖・千手・馬頭・十一面・不空けん策・如意輪・准てい





やっと 秩父巡礼を終わっただけで 日本百観音巡礼にはほど遠いが いつの日にか 残りのいくつかを
巡り歩きたいものである そのときは もっともっと 信仰の心をもって

 




観音巡礼というより石仏めぐりに 終始したようだ

どなたかの句作だが  34ケ寺 めぐり合った仏さんの数は優に100を超えているだろう が・・・・。
仏の声を聞き取るまでの準備がいまだ無い 虚心に帰って語り合える日がいつか来るだろうか・・・・。


                   平成20年5月1日(火) 初夏を感じさせる薄曇りの日に巡礼