狛犬と石仏と

神社・仏閣に狛犬と石仏を訪ねて 時には花を愛でての山歩きも

デジカメ片手に気楽にのんびり 足の向くまま気の向くまま

秩父三十四観音巡礼 ⑥札所三十一 番、三十三番.三十四番

2008-05-02 | Weblog
 
思いのほか 早く進んだ 秩父観音霊場めぐりは 本日で無事、満願を迎えることが出来た

日帰り巡礼は 当日の天候を見定めての出発のため 好天の日を選って出かけられたことが大きいが
何より健康だった事が大きく日頃の不信心も忘れ ありがたい事よと神・仏に手を合わせ感謝、感謝。

巡礼を思い立ったときには 思っていなかったのだが なんとこの地の色彩豊かなことよ
仏の里は まさに花街道だ 梅の香に始まり満開の桜に出会い 菜の花を愛でて しめくくる 
花に始まり花に終わる 思えば幸せな道中だった。 

    


札所三十一番 観音院
秩父札所の西のはて 群馬県よりに位置する 石仏の寺としての記憶がある

いきなり 巨大な石造の仁王尊に迎えられる 高さ4メートルもあろうか 一本彫り仁王石像ではわが国最大とか
おそらく裏山・観音山から採掘の石材だろうが運搬はいかにして・・・しばし立ち止まり考えてしまう
それにしてもでかい 迫力満点だ
 

観音堂はこの仁王門をくぐり 300段ほどの石段の上
大岩壁が覆いかぶさるようにして迫り その下に窮屈そうにして建っている
ご本尊は行基作と伝えられる 聖観世音  


そこかしこに点在する 石仏を眺めながら東・奥の院へ向かう 
全山で十万八千体の石仏があると言われる それ程ではないにしても 至るところ石仏だらけ  
  東・奥の院(西・奥の院付近より)↓       西・奥の院は この上あたり落石が多く近寄るのを敬遠↓
 

再び 観音堂へ戻り 石仏をじっくりと鑑賞 
              高さ6メートルもある宝篋印塔     巨大岩壁の前ではかすんでしまいそうな不動明王 


気に入った石仏は一杯あり どれも捨てがたいのだが いくつかを 
 
 


飽きずに眺めていると 時間があっという間に経過してしまう 次を目指そう 
観音院から少し降ったところに 水子地蔵寺が 山肌の斜面を埋め尽くして 小さな水子地蔵が 
その数 1万4千余体といわれる 赤いちいさな風車をくるくると・・・・。

横着をして ここから 三十三番までは一部 折から通りかかったバスを利用する
札所三十三番への入り口は 八重の桜のトンネルをくぐって 
 


札所三十三番 菊水寺
寺の縁起には 楠正成が登場すると言う 菊水紋の描かれた 幔幕をはいる
珍しくも お堂の中は 土間になっていて その向うに ご本尊の 聖観世音が 安置されている


境内には 石仏が二体                        三十四番への道中で見かけた 馬頭観音石像


予定では 今日はここまでだったが さわやかな風に もう一汗かいてみようかと秩父札所最後の水潜寺を目指す
最後を飾るには 往時の人の足跡を辿って 峠越えをすべきだろうと札立峠の道を行く
三十三番から3時間と聴いていたが これを2時間強で 歩きとおす
「水潜寺はすぐそこです」お地蔵さんの案内で見下ろせば お寺の屋根が



札所三十四番 水潜寺

何はともあれ満願の 納経を済ませ参拝 しばし ご住職と談笑
ご本尊の撮影は叶わなかったが 天井の極彩色の花鳥図を鑑賞 まもなく誕生の我が孫のため慈母観音に合掌



ゆっくりと かみしめるように境内の石仏を眺める ここまで辿ってきた 34ケ寺を思い浮かべながら ゆっくりと

七観音石像 順不同ながら 聖・千手・馬頭・十一面・不空けん策・如意輪・准てい





やっと 秩父巡礼を終わっただけで 日本百観音巡礼にはほど遠いが いつの日にか 残りのいくつかを
巡り歩きたいものである そのときは もっともっと 信仰の心をもって

 




観音巡礼というより石仏めぐりに 終始したようだ

どなたかの句作だが  34ケ寺 めぐり合った仏さんの数は優に100を超えているだろう が・・・・。
仏の声を聞き取るまでの準備がいまだ無い 虚心に帰って語り合える日がいつか来るだろうか・・・・。


                   平成20年5月1日(火) 初夏を感じさせる薄曇りの日に巡礼