狛犬と石仏と

神社・仏閣に狛犬と石仏を訪ねて 時には花を愛でての山歩きも

デジカメ片手に気楽にのんびり 足の向くまま気の向くまま

坂東巡礼 其の五

2009-02-10 | Weblog

坂東巡礼5回目の今回は 栃木県南部の3ケ寺を廻る
立春を過ぎたとは言え 未だ2月 厳しい寒さが予想されたが つかの間の暖かい陽射しに恵まれ 
道中防寒服が邪魔なほど 境内には紅梅が美しく 春遠からじ を感じさせてくれる




十七番 出流山 満願寺
 


奥の院まで行けるといいのだが ツアー旅行の哀しさで 単独行は許されず我慢
写真の少なさデキの悪さはそのせいでは無く わがカメラ設定間違いが原因
本山は日光参詣あるいは出羽三山参詣の途次必ず立ち寄らねばならぬとされていたようで
往時の賑わいを偲ばせるものが随所に 奥の院まで行けば更に・・・との事らしいが 残念。
ご本尊の千手観音は弘法大師の作と伝えられている由。








二十番 獨鈷山 西明寺
山号の獨鈷とは 中国の武器の一つらしい ここを訪れた弘法大師の位の高さを妬んで
牢に閉じ込めたところ この武器で脱出したとの故事からついたようだ
寺の縁起は更に古く 天平年間に行基菩薩の開山と伝わる
長い石段の先にそびえる 和様とも唐様ともつかぬ三重の塔が圧倒的なほどの素晴らしさだ
あちこちに点在する 石仏がなんとも嬉しい
焼き物で知られた益子にあり益子寺と呼ばれることもあるようだ



本堂内観覧は有料との事なので敬遠し無料の閻魔堂を拝観
一般には怖い顔の閻魔が 珍しやここでは大口を開けての笑い閻魔 
三途の川番人の脱衣婆と閻魔様の化身といわれる地蔵尊もひかえている








十九番 天開山 大谷寺
大谷寺手前の平和観音 大谷石を加工して30メートル弱の巨大なもの その横顔はなんとも優しい



ご本尊が撮影でき無いのがいかにも無念だが 高さ5メートルほどの千手観音は
その歴史の古さ美しさは わが国石仏芸術の最高作と言われるほど
最古の磨崖仏ともいわれる幾つもの石仏に圧倒される







昨年10月から始まり 一ヶ月に数ケ寺を廻って ほぼ半分ほど
秋から厳冬期を経て 今は冬とは言っても花の便りもちらほらと聞かれるころに 
やがて花に覆われた山寺を見ることが出来る本格的な春が待たれる巡礼旅だった。


          平成21年2月10日 快晴・無風の日に 巡礼