私のような自由診療の治療院ですと
「肩こり」のご相談を受けることは結構多いものです。
ほとんどの方は、長時間のデスクワークなどで猫背の姿勢をとり続けたために
頚から肩を支えている筋肉(※1)の過労を起こしたことによる症状です。

姿勢を維持する働きの強い筋肉たちは、30分もすると疲労困憊するそうです。
疲労するとこれらの筋肉はカチコチに固まります。
カチコチになることで、ヘトヘトになっても「姿勢を支えるお仕事は続けよう」という健気な筋肉なのですね。
しかし、縮みこんだ筋肉は血の巡りも悪く
老廃物が溜まりこみ「コリ感」を産み出すことになるのです。
いわゆる正しい姿勢といえども、ずぅ~っと同じ姿勢を無理なく続けられるのが30分なわけです…
いわんや不良姿勢をや
ですよ。
こういったケースでは、肩に無理を掛ける姿勢を改善することと、
コリを生じた筋肉のケアを同時進行でおこなってゆきます。
だって、こらざるを得ない環境(猫背などの不良姿勢)におかれたままじゃ
ほぐしたところで、またすぐにコッてしまいますからね。
それから生活指導、これも大事です。
せっかく治療しても、一日中PCにかじりついて仕事をしていたら、
また直に元の状態に戻ってしまうわけです。
そうならないためにわたしは
「1時間に一回は席を発って数十秒でいいから歩く」
ように伝えています。
同じ姿勢のままで固まってしまう前に、インターバルを入れて休ませようということです。
他にもセルフケアを提案したり、やれることはたくさんあります。
でも、いっぺんにお伝えすることは無理ですから、
治療回数を重ねながら徐々に「やって得する」ことを覚えていただくようにしています。
※1
代表的なものが以下の2つの筋肉です。
各筋肉に故障を起こしたときに感じるコリの位置(点で描かれたエリア)と
その出所(×の部分)が描かれた物がこちら↓

左「僧帽筋(そうぼうきん)」右「肩甲挙筋(けんこうきょきん)」
トリガーポイントフリップチャートより
しかし中には、筋の過労でない例もあるんです。
首筋や肩へと伸びる神経の「神経痛」としての「肩こり」であったり
内科的な問題から来る「肩こり」もあるのです。
先日こんなことがありました。
治療院の前を掃除していると
「あ、先生!病院いってきましたよ~♪」
の声。
声の主は先日「肩こり」の相談にいらっしゃったAさんでした。
Aさんは頚と肩の境目辺り(頚胸移行部)のしつこいコリに悩まされていらっしゃいました。
治療中どうも消化器系の調子が悪そうな所見がいくつか目に止まり
私「あのぉ~、胃腸の具合はどうですか?」
と聞いてみたところ、実は食道炎で困っているとのこと。
Aさんの訴えるコリの部分は食道の反射区でもあるんです。
『やっぱり』
内心合点がいった私は
私「ひょっとしたら、食道炎からくる肩こりかもしれませんね。
その場合、揉んだりこねたりするよりも
胃腸のお薬を飲んだほうが早いこともあるんです。
もしよろしければ、一度受診されてみてはどうでしょう?」
と、漢方外来のある某病院をおすすめしたのです。
どうやら先の提案は、Aさんのお役に立てたようです。
とまあ、単に「肩こり」といっても色んな原因があるんですね。
だから私は「肩こり」という症状だけで治療を決めずに
一人ひとりの状況・状態を調べた上で、必要なところに手を掛け
治療を組み立ててゆくようにしています。
-おしまい-
最近「事務長のセミナー告知BLOG」みたいになっていたので
がんばって書いてみました
さて、かえって寝よ…
「肩こり」のご相談を受けることは結構多いものです。
ほとんどの方は、長時間のデスクワークなどで猫背の姿勢をとり続けたために
頚から肩を支えている筋肉(※1)の過労を起こしたことによる症状です。

姿勢を維持する働きの強い筋肉たちは、30分もすると疲労困憊するそうです。
疲労するとこれらの筋肉はカチコチに固まります。
カチコチになることで、ヘトヘトになっても「姿勢を支えるお仕事は続けよう」という健気な筋肉なのですね。
しかし、縮みこんだ筋肉は血の巡りも悪く
老廃物が溜まりこみ「コリ感」を産み出すことになるのです。
いわゆる正しい姿勢といえども、ずぅ~っと同じ姿勢を無理なく続けられるのが30分なわけです…
いわんや不良姿勢をや
ですよ。
こういったケースでは、肩に無理を掛ける姿勢を改善することと、
コリを生じた筋肉のケアを同時進行でおこなってゆきます。
だって、こらざるを得ない環境(猫背などの不良姿勢)におかれたままじゃ
ほぐしたところで、またすぐにコッてしまいますからね。
それから生活指導、これも大事です。
せっかく治療しても、一日中PCにかじりついて仕事をしていたら、
また直に元の状態に戻ってしまうわけです。
そうならないためにわたしは
「1時間に一回は席を発って数十秒でいいから歩く」
ように伝えています。
同じ姿勢のままで固まってしまう前に、インターバルを入れて休ませようということです。
他にもセルフケアを提案したり、やれることはたくさんあります。
でも、いっぺんにお伝えすることは無理ですから、
治療回数を重ねながら徐々に「やって得する」ことを覚えていただくようにしています。
※1
代表的なものが以下の2つの筋肉です。
各筋肉に故障を起こしたときに感じるコリの位置(点で描かれたエリア)と
その出所(×の部分)が描かれた物がこちら↓

左「僧帽筋(そうぼうきん)」右「肩甲挙筋(けんこうきょきん)」
トリガーポイントフリップチャートより
しかし中には、筋の過労でない例もあるんです。
首筋や肩へと伸びる神経の「神経痛」としての「肩こり」であったり
内科的な問題から来る「肩こり」もあるのです。
先日こんなことがありました。
治療院の前を掃除していると
「あ、先生!病院いってきましたよ~♪」
の声。
声の主は先日「肩こり」の相談にいらっしゃったAさんでした。
Aさんは頚と肩の境目辺り(頚胸移行部)のしつこいコリに悩まされていらっしゃいました。
治療中どうも消化器系の調子が悪そうな所見がいくつか目に止まり
私「あのぉ~、胃腸の具合はどうですか?」
と聞いてみたところ、実は食道炎で困っているとのこと。
Aさんの訴えるコリの部分は食道の反射区でもあるんです。
『やっぱり』
内心合点がいった私は
私「ひょっとしたら、食道炎からくる肩こりかもしれませんね。
その場合、揉んだりこねたりするよりも
胃腸のお薬を飲んだほうが早いこともあるんです。
もしよろしければ、一度受診されてみてはどうでしょう?」
と、漢方外来のある某病院をおすすめしたのです。
どうやら先の提案は、Aさんのお役に立てたようです。
とまあ、単に「肩こり」といっても色んな原因があるんですね。
だから私は「肩こり」という症状だけで治療を決めずに
一人ひとりの状況・状態を調べた上で、必要なところに手を掛け
治療を組み立ててゆくようにしています。
-おしまい-
最近「事務長のセミナー告知BLOG」みたいになっていたので
がんばって書いてみました

さて、かえって寝よ…
