ソシアルダンスの試合会場に咲いた華は
一際優雅に、そして穏やかに舞い
ぼくの眼を釘付けにした。
22年の競技生活の想いの丈を、
ぼくには想像することしか出来ないが
二人のラストダンスに
涙が止まらない。
44番。
感動をありがとう。
今月のとよたまセミナーは
「9/28(日)頚椎の操作:関節モビリゼーション/スラスト&頭頚部の操作:ASTR」
です。
頚椎の操作は個人的には一番好きな部位です。
スラストは座位も臥位もよく打ちます。
何でスキか?
といえば、単純に「得意」である事が一つ。
もう一つは、臨床上とても重要な部分だからと言う事が一つです。
例えば、
・上部の頚椎周辺はメカノレセプターに富んでおり、
姿勢制御にかかわる重要なポイントであると言う事。
・同じく上位2椎体は脳-脊髄を包む硬膜の連結があり、
頭骸骨と仙骨をつなぐ運動に関連が深いこと。
・中部から下位の頚椎が屈曲し、上位の頚椎が過伸展した
「頭部前傾姿勢(フォーワードヘッドポスチャー)」は、顎関節症の発症に関連しており、
頚椎の操作が「開口制限」や「顎部の疼痛」によく反応すること。
・緊張性頭痛や頚椎症性頭痛といった頭痛に効果が高いこと。
・花粉症で鼻粘膜の慢性的な浮腫(鼻の通りが悪い人)を持つ方の症状の緩和にも効力を発揮する事。
数え上げたらきりがありません。
頚椎の面白いところは、スラスト以外の軟部組織の操作でも関節の制限を解除しやすいという点です。
広頚筋のASTRで下部頚椎から上部胸椎の異常運動も解除できたりと、
狭い範囲ですが楽しみどころ満載です。
残席わずかです
ラテンダンスをされているお嬢さん(Aさん)より、「骨盤のゆがみ」に対するご相談を頂きました。
なんでも、先生からのご紹介だそうです。
直立して立った状態では特に問題はないようなのですが、
カラダ全体を左右に大きくねじると右の捻りづらさがあるようです。
骨盤って一固の骨みたいに見えますが、寛骨という二つの骨に挟まれるような形で
仙骨と言う骨が組み合わさった、3っつの骨の集まりなんです。
「恥骨」と言ったら皆さんにも「この辺か」とお判りいただけると思うのですが
恥骨を軸として骨盤全体は斜めに捻れるように動きます。
左に向く時は右の寛骨が前にお辞儀しつつ左の寛骨は後ろに傾きます。
右にねじれるときはその逆と言う事になります。
Aさんは見た目のゆがみ(骨同士の位置が悪い状態)といった問題はなかったのですが、
「右にねじれる」と言う「機能」が失われていたと言う事がわかりました。
治療後体全体の右ねじりも大きく出来るようになり、
自身でのセルフケアとなるエクササイズをお伝えして治療は終了しました。
あとは練習前にキチンとお伝えしたエクササイズを再現できれば
「動きやすい」状態でよい練習を積む事ができるでしょう。
しかし、「ゆがみ」って言葉はなんだか危ういですね。。。
言葉が独り歩きしている感じがします。
「ゆがみ」と言う言葉がよく患者さんから聞かれるのですが、
その中身を間違って理解されている方がとても多いのが気にかかります。
骨が勝手にづれ込んでいっているようなニュアンスがあるようですが、
過剰に緊張した筋肉に引っ張られたり、
拮抗する働きを持った筋肉が弱かったり、
支えるべき靭帯や関節包がゆるんでしまったりした所為で
骨同士が本来いるべき場所にとどまれなくなった結果が「ゆがみ」ですから、
対処としてはストレッチとちょっとしたトレーニングとしての
エクササイズをすることになります。
逆を言えば「ゴリッ!!!」
っと戻せばハイOK…
ではないのです。。。
自分ではどうにもできないレベルの「正しい位置に戻るのをジャマする硬さ」
を治療によって取り除いたら、その状態を維持するためのストレッチと
正しい位置にとどめるには弱くなってしまっている筋力を取り戻すべく
トレーニングにいそしまねば…
…ねぇ。
このことが明確に意識できると、その後の回復の速度も違ってきます。
「骨が歪んでるのに何でこんなことするの?」
っていぶかしみながらやるエクササイズと
「これをすればOKさ!」
といった意気込みでやるのとでは、
実際にエクササイズに割く時間も、エクササイズの質も違ってくるんです。
そこの点が上手く伝わらない事が多いんですよねぇ…
力不足(説得力もしくは迫力)
ですねぇ…