ヴェイパーフライを乗りこなすために

2020年03月02日 | コンディショニングの話

厚底ランニングシューズのヴェイパーフライ、流行ってますね。

踵の接地では厚い靴底が地面からの衝撃を緩和し、

靴底前方に向けた傾斜(ドロップ)はスムーズに爪先へと重心の移動を促し、

爪先が地面を捉えて蹴る瞬間にはカーボンプレートがしっかり反発してくれる。

靴底の形状をぱっと見ただけでも履けば自然とストライドも広がり、

ターンオーバー(脚の回転)もスムーズになるであろうことが容易に想像できます。

そこに行きついたナイキの情熱には感動すら覚えますね。

履くだけでこれだけ走るという動作を助けてくれるわけですから、高い人気も納得です。

うちの治療院にいらっしゃる市民ランナーの皆さんにも人気の高いヴェイパーフライではありますが、

反面、この靴に乗り換えてから脹脛やアキレス腱、ひざの故障を訴えるようになった方もいらっしゃいます。

「ヴェイパーフライはプロ向けの靴なのかなぁ?」

と聞かれたりもするのですが、私はヴェイパーフライが悪かったわけではないと考えています。

ヴェイパーフライに乗り換えて故障を負ったという患者さん方に見受けられる共通の機能的特徴から類推するに、

おそらくはこの靴を乗りこなすためにはクリアするべき条件があるとの考えに至っています。

 

さて、

ヴェイパーフライを乗りこなすための条件とは何でしょうか?

それは「股関節の可動性」「骨盤前面の支持性」です。

ランニングフォームにも良性の変化をもたらすという素晴らしい効果を持つ(と思われる)ヴェイパーフライですが、

裏を返すとこの靴を履くと自然とストライドが広がってしまうわけです。

多くの一般成人がそうであるように、股関節の伸展方向への可動性(脚を後方へ送るときに必要な可動性)と

下肢の振り子運動の起点となる骨盤の安定に必要な下腹部の支えが足りないようなケースでは、

それらのキャパを超えてストライドを広げようとするとフォームに狂いを生じてしまいます。

股関節が後方へ伸びない分を腰椎で代償して反り腰で走ってしまうことで腰を痛めやすくなりますし、

そうした条件下での走動作では、走行時のクリアランスの低下から脛から下を回してしまったり(設楽選手もそうですね)

着地が強まり過ぎて脹脛からアキレス腱や膝を痛めやすくなってしまったりと多くの問題が引き起こされてしまいます。

逆をいえば股関節と体幹の問題がクリアできればこの靴の力を存分に引き出すことができるでしょう。

カギを握るのは以下の2点の強化です。

1、股関節の柔軟性強化

まずは股関節前面のストレッチで後方(伸展方向)への可動性を広げましょう。

1日30秒~90秒の軽いストレッチ(引き伸場される感覚はあるものの痛くはない範囲)を3週間続けてみてください。

関節の可動性を引きあげるには関節を支える組織の長さを育まなくてはなりません。

組織の長さの成長を促すには狙った組織に持続的なストレッチを習慣的に経験させる必要があります。

3週間の持続的ストレッチで筋の長さが細胞レベルで長くなったという実験結果がありますので、

まずは3週間を目安に以下の動画のストレッチを行うことから始めてみることをおススメします。

4分20秒あたりからストレッチの紹介となります。

【スクワットの股関節の詰まり~リフターズケア:股関節インピンジメントのセルフケア~】

 

2、体幹(骨盤前面)の支持性強化

体幹の強化というといわゆる腹筋運動を思い浮かべると思います。

でも、単純に腹筋をやっても徒労に終わりますのでご注意ください。

この場合、おなかの筋肉が働くシチュエーションが重要となります。

走動作に機能させるための体幹強化では、股関節の前後運動の際にも骨盤が固定されるような運動課題であることが重要です。

ここではとくに、股関節が後方へ引き伸ばされても骨盤を引き留めていられる体幹の強さを作ることが目的となりますので、

以下の動画の手法がおススメです。

【腰・膝・股関節の故障予防と回復のための運動処方 No.3 レッグスラスト】

 

プラスアルファ

股関節の内外側面から後面にかけての筋肉と体幹の連動性がきちんと保たれていることも

効率的なランニングフォームを保ち不用意な怪我から身を守るためには重要な要素となります。

そのためには以下の手法がおススメです。

【腰・膝・股関節の故障予防と回復のための運動処方 No.4 FT】

 

ヴェイパーフライにはランニングフォームの矯正効果があると思います。

でも、それに沿うことができない程の強い体癖があった場合は先の方々のように故障の憂き目にあうこともあるでしょう。

でも、健康のためには骨盤の動的支持性も股関節の伸展性も高くて困ることはありません。

先の2点はランナーでなくとも、ごく一般的に皆さん持っているもので、かつ健康のためには乗り越える価値のある障壁です。

ヴェイパーフライはその構造にたいして一時は使用禁止すら叫ばれたギアですが、

今後は各社開発競争が起こって今よりすごい靴が出てくるでしょう。

これからもあらゆる領域で技術の革新は起こると思います。

あまりに大きな変化があると驚きのあまり排斥されてしまうようなケースもあるでしょうが、

本質を見極めて、その上で要不要の判断がなされることを期待します。

僕の特許を取ったツールもそのうち日の目を見るといいなぁ(´-ω-`)


第77回ウエイトリフティング選手権大会

2017年06月14日 | コンディショニングの話

遅ればせながら、ご報告。 

5/27・28と、栃木県は小山市で開催された第77回全日本ウエイトリフティング選手権大会へサポートに行ってきました。

試合前日のケア、アップでのチューニング(全体の可動性を正常化し、四肢-体幹の協調性を高め、運動に適した状態に調整することとお考え下さい)、試合中のアクシデントのケアなど、盛りだくさんな2日間でした。

こういった現場での仕事は全神経が研ぎ澄まされる感じがしていいですね。

あまり詳細については触れることができませんが、担当させていただいた選手も無事好成績を治められました。

とよたま手技治療院では試合会場でのケアサポートや勝つためのチューニングのご相談にもお応えしております。

故障予防等のメニュー作成などの相談にも対応しています。

団体でのご相談もお受けしておりますので、お困りの際にはお気軽にご相談ください。

※費用は相談内容によりますので応相談とさせていただいております。


トレーニングと同じように取り組む~「効かす」セルフケア~

2017年02月01日 | コンディショニングの話

強くなるには適切な「トレーニング・栄養・休養」が必要…

というのは周知の事実ではございます。

効率よく能力の向上をGETするには「ケガをしない」ということがとても大事。

これもよくよくご存知の事でしょう。

そのために気を付けなくてはいけないことはなにか?

ズバリ!

「トレーニングを同じようにセルフケアに取り組む」ということ、です。

スポーツをしているととかく「休養」のピースがお座なりになりやすく、

そこが「ケガ」の背景となるケースの実に多いこと…

十分な回復がなされないままにトレーニングだけはシッカリコッテリ繰り返すものだから、

ちょっとした切っ掛けで怪我をしょい込んでしまうわけです。

ね、聞けばもっともな話でしょう?

思い当たる方も多いんじゃないですか?

 

一日も早く強くなりたいから、コンスタントに質の良いトレーニングを積みたいと、みんなそう望んでいる。

でも、それには次のトレーニングに備えた「スピーディーな回復」が不可欠なんです。

その助けとなるスキルに「セルフケア」があることを知ってほしい!!

え?

そんなこと知ってる?

…(-_-;)

 

そう、みんな知ってるんです。

でも、多くのトレーニーが知らないことが一つ、あるんです。

それは、セルフケアも「効かす」ことが大事だということ。

 

例えば最近流行のフォームローラー。

スポーツの現場でクーリングダウンで使っている姿を当たり前にみるようになりました。

とてもいいことです。

でも、ほとんどの方が「あっ!」という間に終えてしまいます。

作用時間が短すぎて効果が上がらないうちに終わっているケースがとても多いのが残念なところです。

あと、ケアに取り組む前後の比較(つまり評価)をしない(知らない)点も、実にもったいないことなんです。

トレーニングだってしっかり「効かす」ことが大事でしょう⁉

セルフケアだって一緒なんです。

トレーニングだったらやる前とやった後で狙った場所がどれだけ効いたか(疲労したか)実感できます。

それがなきゃやってないようなもんです。

これ、セルフケアも一緒。

実施前と後でどれだけ楽になっているのかチェックして、しっかりケアが効いたか見返すことがとっても大事!

それには評価を含めてケアの手法を習得する必要だってあるんですが、現状それが不足しているんです。

可動域も抵抗感も疲労感も実施前よりもよくなるように、しっかりケアを「効かせる」こと、

それはしっかりトレーニングをすることと同じように身体を強くするためには欠かせないことではないでしょうか!?

今年はこの点について、実効性のある形での発信を目論んでいます。

映像媒体にもまとめようと思ってます。

こうご期待です!


バルカーカップ任務終了

2016年11月03日 | コンディショニングの話
準々決勝へ向けた調整も終わり、ここから先はもう調整をする間はありません。
あとは、二人が実力を発揮出きることを祈るだけです。
落ち着いて!自信を持って!

バルカーカップ、佳境に差し掛かってきました!

2016年11月03日 | コンディショニングの話

なんの写真か?と思われる方もいらっしゃることでしょう!

調整中は私の手もふさがってしまうので、選手の写真は撮れないのです( ;∀;)
でも、何もないのは寂しいのでセルフィーってのを撮ってみた、と…

選手の方はすこぶる快調❗
次の試合までは二時間以上有るので、一旦疲れ抜きの手を打ちました。
あとは再度競技動作に対するファシリテーションを施して送り出すだけ。

試合も佳境に差し掛かっております。

う~ん、ワクワクするな!(*≧д≦)

バルカーカップ開戦!

2016年11月03日 | コンディショニングの話

写真は選手控え室

スーツ姿で選手の調整。
ちょっとしたトラブルもありましたが無事初戦に送り出すことができました。
さ、しばし待機だ(;^ω^)

バルカーカップ第17回統一全日本ダンス選手権でチューニングスタッフとしてお仕事してきます

2016年11月03日 | コンディショニングの話

今日は日本のソシアルダンス(社交ダンス)の全団体が集い、真の日本一を決する

バルカーカップ第17回統一全日本ダンス選手権!

私も選手のチューニング(本来の動きを引き出すお手伝い。ピアノの調律のようなものとお考え下さい。)スタッフとして参加することになりました。

私のクライアントは西尾・下田ペアです。

持ち前の澄んだダンスに芯の強さを携えて今大会に臨みます!


このバルカーカップ、面白いことにドレスコードがあるんです。

つまり、観戦者もジャケットとネクタイがないと入れません。

多分ビーサンとかもダメ。

もちろんジャージもNG。

スーツにネクタイじゃないと入り口を通ることすらできないのだとか。

当然、いつもの仕事着では入れません。

ちょっと前まで「試合会場に入らなければいつも通りでOK」…との話があったような気もしていたのですが、

昨日確認したところ試合会場以外もNG。

えっと…(;´∀`)

スーツでお仕事する感じ⁉(;^ω^)

ま、できないこともないですがね。

一応ジャージも準備しておこう…(-_-;)

では、行ってきます!


岩手国体 無事ミッション終了!

2016年10月02日 | コンディショニングの話


準備期間から数えるとけっこう長かった国体までの道のりも、今日で一先ずゴールイン。
結果も上々!
何位、とは言えませんが、よい結果でした。
何より怪我の再発もなく無傷で試合を終えられた点に関して言えば、課せられた役割を無事果たす事ができたと思います。
そんかこんなで、心地よい疲労感を感じつつ、帰りの新幹線で乾杯!
岩手の地酒は辛旨なかんじでとってもGood!

さあ!
次はソシアルダンスの統一全日本です!
お楽しみはまだまだつづきます(*`・ω-)

岩手国体にて

2016年10月02日 | コンディショニングの話
クライアントは誰とは言えませんが、
岩手国体でウエイトリフティングの選手のサポートにきています。
午前中に「痛み」「不安要素」への対処を済ませ、あとはアップ前のチューニング待ち。
チューニングというのは、神経-筋のコーディネーションを整え、かつ、ファシリテート(促通。ターボを掛けるイメージ)を施すことで、選手本来の動きと力を発揮できる状態にする行程です。
今のところ、作業は順調!
楽しんでます!

国体で出張ケアサポート

2016年10月01日 | コンディショニングの話
今日から岩手県で行われる国体でウエイトリフティングの選手のケアサポートをしてきます。
今回の現場はどんなドラマが待っているのか、いまから楽しみです。
では、いって参ります!

準備万端

2016年09月28日 | コンディショニングの話
今日も蒸し暑いですねぇ( ´;゚;∀;゚;)

もうじき日付が変わる時間なのですが、まだ出張治療の帰路の途中。

週末に大事な試合を控えた選手のケアをしてきました。

仕上がりは上々(^^)d

あとは試合の前日の最終チェックと当日のサポートです。

いやぁ、腕が鳴る!( ☆∀☆)

クロスフィットゲーム アジアチャンピオンシップ終了!

2016年06月06日 | コンディショニングの話


成田スカイライナーからの投稿です。
昨日のクロスフィットゲーム アジアチャンピオンシップ(香港)

結果は
キースくん5位
ポールさん6位(マスターズ)

いや、二人とも強い!

今回の優勝は何と日本人!
諸正慎吾選手でした!

選手の皆さん、お疲れさまでした!

○マッサージ・鍼灸・整体治療の専門院|とよたま手技治療院|東京・練馬区
http://toyotama.net 


クロスフィットゲーム アジアチャンピオンシップ二日目02

2016年06月05日 | コンディショニングの話

キース君の調整も終わり、いざ出陣!
写真はアップの模様です。

○マッサージ・鍼灸・整体治療の専門院|とよたま手技治療院|東京・練馬区
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クロスフィットゲーム アジアチャンピオンシップ二日目

2016年06月05日 | コンディショニングの話

ポールさんのファーストステージ。
頑張った!(^^)d
四頭筋のケア
肘の調整
アップ
アップ
会場

○マッサージ・鍼灸・整体治療の専門院|とよたま手技治療院|東京・練馬区
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選手の調整 in 香港:01

2016年06月05日 | コンディショニングの話

大会初日のダメージを翌日に残さないように、就寝前の調整です。
写真はポールさんとキースさん。
二人とも初日は上位にいるそうで、
二日目にスコアを上げられるか楽しみです。

 

○マッサージ・鍼灸・整体治療の専門院|とよたま手技治療院|東京・練馬区
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