動画で紹介:「手あて」という治療=筋・筋膜リリース

2015年04月28日 | マニュアルメディシンの話

「てあて」なんて言うと、怪しげな宗教がらみと勘違いされてしまいそうですね(;^ω^)

そういったスピリチュアルな話ではなく、

私たちの身体には、緊張した組織に軽いタッチで触れることで

その緊張が解けてゆく、そんな現象があるんです。

皆さんも子供のころ痛む場所にお母さんが手を添えてくれているだけで痛みが和らいだ、

そんな経験があるでしょう!?

これはおそらく、皮膚筋反射という反応が関与した現象ではないかと推測されます。

お会いしたことはございませんが、

彼のイエスキリストは病んだ人々の苦痛を手を触れることで癒すことができたとか。

そんなことを鍼灸の専門学校在学当時に、風貌がキリストそっくりな先生から伺いました。

それもこの反応を知っていれば、あながち無かったことでもないと思われるのではないでしょうか。(; ・`д・´)

この反応、きちんと使えば治療の道具にもなるんです。

現に徒手医学:マニュアルメディシンの技法にもそうした技法がございます。

「筋・筋膜リリース」という技法のなかで間接法という技法がそれに当たります。

緊張の強い場所をやさしく触れ、緊張が解けるのをただただ待つというユニークは方法です。

もちろん専門家としては手を当てる部位にしっかりとした治療上の根拠を持ち、

待っている間の変化もリアルタイムで感じ取ることのできる触診レベルが求められるものですが、

ご自宅で、ご家族の間で行うのならそこまでの修練は積まなくても大丈夫。

動画の方法は、寝たきりになられてしまった方や開腹手術を受けられた方へのご家族によるホームケアとしてまとめたものです。

もう何年も前に作った動画です。

内容といたしましては、

寝たきりの方には、あばらの動き(胸郭の「ふいご運動」)がよくなることで呼吸が安定し排痰もしやすくなるように、

開腹手術後の方には、手術の後がひきつれたまま回復が遅れたり、二次的な故障が生じてしまわないように、

患者さんのご家族にお伝えしたものを簡単にまとめています。

無理な力を掛ける方法ではありませんので、体力の落ちた方や小さなお子様にも安心して使える方法です。

 ご家族に何かしてあげられることがないか?とお困りの方にはお役立ていただけると思います。

※残念ながら治療ができるという意味ではありません。

 この技法が治療として機能するためにはしっかりとした治療上の根拠が必要となります。

 


膝の外側が痛い=外側広筋のトリガーポイント由来の疼痛=(改)

2015年04月24日 | 治療の話

この記事は、4月22日に書かれましたが、

誤植および説明に不十分な点があったので、4月23・24日に改変しています。

22日にご覧になった方、どうかご容赦ください。

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図版引用:トラベル&サイモンズ トリガーポイントフリップチャート 

上の図は、外側広筋という筋肉にできた

トリガーポイントという故障で出現する痛みの地図です。

トリガーポイントによる痛みは問題部位から離れた場所にまで広がり(場合によっては離れた場所に飛び)

鈍く痺れるように痛むのが特徴です。

外側広筋は腿の骨(ダイタイコツ)から膝のお皿を通じて脛に付く筋肉ですので

膝を伸ばす働きを持ちますが、若干脛を外に回す(外旋)働きも持っている筋肉です。

そこを踏まえて…

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しゃがんで庭の草を刈っていて膝が痛くなったとご来院のAさん(50代女性)。

しゃがむ動作と立ち際で、膝の外側の若干裏あたりが痛むといいます。

なんだか関節の奥から来る痛みのようだと不安顔。

そこで、関節の中に問題があるのかないのか調べることに。

具体的には、膝関節内の傷から染み出た「水」が貯まっていないのか?

関節として向き合う骨同士=脛骨と大腿骨の骨面に傷があって痛いのか?

を調べるんです。

結果は陰性、関節内は一先ず大丈夫な様子です。

 

ついでに靭帯はしっかりしているのか?とチェック。

これはちょっと緩め…

でも、ま、靭帯を引っ張っても痛がらない。

なので、靭帯が痛みの原因ではないようです。

 

そうなると痛みの原因は筋肉(筋膜)の問題か?(神経痛というのもありますが…)となるわけです。

さて、どう調べましょう?

通常筋肉は傷めば縮みます。

なので関節を大きく動かし筋肉がストレッチされたことで痛みが出るのか?

また、筋肉に力が込めた時に痛みが出るのか?

を調べます。

もろもろ調べたところ、

Aさんの膝は上の図外側広筋のTrp2、腸脛靭帯の下に故障(部分的な線維化)を持っていることがわかりました。

このことから、Aさんの膝の痛みの犯人は「トリガーポイント」である可能性が俄然高まってきます。

※部分的な線維化はあるのですが、周囲の筋(筋膜)が延長することで膝関節全体の可動域はほぼノーマルでした。

こうしたケースだと、筋肉(筋膜)の問題はない…と騙されてしまうことがあるので注意が必要です。

この場合、強い筋力発揮の際に患部のトリガーポイントが発火して痛みを出します。

また、疼痛のためかⅠb抑制が生じるのか、その双方か判りませんが、膝折れが生じることもあります。

Aさんの膝の痛む場所は、上の図のTrp2の部分に加え、下の図、腓腹筋のTrp4の辺りまでのようです。

探ると腓腹筋のTrp4にもしこり(線維化を伴う敏感なポイント)がある。

恐らくはこれもトリガーポイントでしょう。

 図版引用:トラベル&サイモンズ トリガーポイントフリップチャート 

 腓腹筋は主に足首を倒す(つま先立ちになる)作用を持つ筋肉です。

故障している部分は腓腹筋の外側頭といいまして、

短くなるとすねの骨(脛骨)の外旋を邪魔します。

膝は深く曲げると脛が内に回りながら折りたたまれる構造を持っているので、

すねの骨が内に回らないと膝を曲げきるには無理がかかることになります。

どんな感じになるのかと申しますと、膝に何かが挟まったような違和感を作ります。

そして、上述したように外側広筋は腿の骨(ダイタイコツ)から膝のお皿を通じて脛に付く筋肉ですので

膝を伸ばす働きを持ちつつ、若干脛を外に回す(外旋)働きも持っている。

なるほど、Aさんの「関節の故障のような気がする」根拠が見えてきました。

っていいながら、実はこの挟まったような抵抗感は大腿二頭筋の短縮で出やすい症状なんですよね(^^;)

「挟まったような違和感」のでる仕組みとAさんの膝の状況から推察して、

『外側広筋と腓腹筋の外側頭の共収縮でも同じ症状は出るんだなぁ

と気付いた…ということなんです。

※外側広筋は脛骨外旋と膝伸展の作用、腓腹筋外側頭は脛骨外旋の制限と膝屈曲の作用。

双方が緊張すれば、脛の動きは伸ばすにも曲げるにも、どちらにも制限が生じてしまうでしょう。

また、それぞれの筋肉(筋膜)に痛みの原因があるわけですので、

伸ばすにも曲げるにも、どちらにも痛みが伴うのでしょう。

僕ら治療家は、こうして臨床から教えていただき育てていただいてるんですね、うん。(-_-)

 

さて、

ここまでの調べで痛みの原因は外側広筋と腓腹筋のトリガーポイントのようだ

というところまで漕ぎつけました。

あとは治療を施し確認作業です。

幸いAさんのお膝の痛みは軽い違和感を残すのみにまで回復されました。

あとは簡単なトリガーポイントへの対処法と

膝の働きを正す運動をお伝えしてこの日の治療は終了です。

きちんと体操ができていたら、じきに膝は治るでしょう。

Aさん、頑張ってくださいね(^ ^)

※「膝の働きを正す運動」の動画はこちらにございます。⇒「動画で紹介:膝の痛みのセルフケア」

 

 

 


「閉じない顎」の話

2015年04月21日 | 治療の話

皆さんも名前は聞いたことがあると思うのですが、

「顎関節症:がくかんせつしょう」という故障があります。

主な症状は以下の3つ、

・顎が開きにくい=開口制限

・顎が痛い=関節痛

・ジャリジャリ音がする=雑音

です。

 

ということで、私のところでも、

顎関節症の相談をお寄せいただいた多くのケースで

「顎が開かない‼」

といった相談を受けているわけです。

 

しかし先日、顎関節症の相談で多くの方が「顎が開かない!!」おっしゃる中、

「顎が閉じない!!」という御仁がいらっしゃいました。

実はこれも顎関節症の症状の一つなんです。

この患者さんのケースでは外側翼突筋という筋肉の過緊張が犯人でした。

この外側翼突筋という筋肉は、顎を前に突き出すような動き(志村けんの「アイ~ン!」をご参照のこと)を担当する筋肉で、

あんまり固く縮みこむと顎が閉じ切らなくなるんです。

通常は顎の雑音(顎を動かすとジャリジャリと音がする)の立役者なのですが、

まれなケースとしてこうした相談になることがあるんですね。

幸いこの患者さん、外側翼突筋を緩めることで無事に奥歯をかみしめることができるようになりました。

加えて自宅でできるセルフケアをお伝えしてこの日の治療は終了です。

 

=追伸=

顎関節の障害は特に心理的なストレスの影響を受けやすいといわれます。

長患いになると特に症状に目が釘づけになりがちですが、

治療に加え意識的に「気晴らし」をすることも意外に良い「薬」になるものです。

生活上外すことのできないストレスも、「燃やし尽くす」ことはできるといわれていますので

スポーツでもなんでも、自分が楽しめることに時間を使ってみてはいかがでしょうか。


動画:ドケルバン病・CM関節症のセルフケア

2015年04月12日 | セルフケア

ドケルバン病!なんて聞くと恐ろしい病気のようですが、

大雑把に言えば親指を反らせる筋肉の腱鞘炎です。

CM関節症というのは親指の中手骨と手根骨の間の関節炎。

主婦の患者さんや授乳中のママさんからの相談が続きましたので、

セルフケアエクササイズの資料として挙げさせていただきます。

ドケルバン病・CM関節症の詳細はこちらの記事(前編後編←動画あり)にありますので、

もしよろしければご覧になってみてください。

☆ 注 意 ☆

患部の炎症が強いときに行うと悪化の危険性があります。

エクササイズ中に痛みが伴う場合、患部の炎症が考えられます。

そうした場合は、エクササイズを直ちに中止して

アイシングをされることをお勧めします。


※ビニール袋に氷を入れ、氷嚢をつくります。

腫れている患部に15~20分あてます。

次に氷嚢を外して5分ほど休ませます。

これを2~3回ほど繰り返しましょう。

強い炎症も、その多くは患部の安静とアイシングで3~6日で鎮静化します。


動画で紹介:肩関節の調整法~五十肩と闘うあなたへ~

2015年04月08日 | セルフケア

下の動画は腕を上げると肩が引っ掛かるように痛む「肩峰下インピンジメント症候群」や、

○十肩の治療に使うエクササイズです。

昨日今日と、肩関節の相談の患者さんがいらっしゃったので、以前アップした動画から引っ張ってきました。

これらの手法は痛みが伴わなければ行っていただいて構いません。(「痛いけど頑張る!(+o+)」ってのはNGです。)

でも、上手にできるかどうかは行う方の技量次第となりますので、

ご利用にあたっては「自己責任」でお願いします(^^;)

 

肩関節の機能を正常化する手法なので、

日頃のケアや運動前のウォームアップにもぜひご利用ください。

では、どうぞ!

 

これはセルフマッサージのお話なのでちょっと今回のテーマからは外れますが、

念のため紹介させていただきます(^^;)

 

○棘上筋のセルフマッサージ

 

○三角筋のテニスボールマッサージ=「腕を外に開くと肩が痛む」外転型インピンジメントのセルフケア

○棘下筋のテニスボールマッサージ「腕を前に挙げると肩が痛む」屈曲型インピンジメントのセルフケア

 


動画で紹介:外反母趾のセルフケア

2015年04月05日 | セルフケア

 

今日は外反母趾についてお話しします。

足の土踏まずには3つのばねがあります。

図版引用:「カパンディ 関節の生理学 下肢編」より

親指側から踵に向けた「内側縦アーチ」

小指の付け根から延びる中足骨のお尻から踵の間に「外側縦アーチ」

五本の指の付け根でできた「横アーチ」

これらのアーチは足の指を動かす筋肉たちと靭帯で支えられています。

 

そこを踏まえて…

 

 

現代の生活は靴を履いての生活ですよね。

とがった小石もガラスの破片も何のその!

靴は現代の僕らには欠かすことのできないツールの一つです。

とっても便利な反面、足の指は使われにくくなっています。

その証拠に足の指の短い人が多いこと多いこと。

特に小指なんて爪がない方や骨自体が一個足りないなんてことすらあるそうです。

要は退化しているということでしょう。

それだけ足の指は使われていないんですね。

ちなみに、10代から20代前半を道場の畳の上で裸足で過ごした私の足の指は長かったです。はい。

一時は拳大の石を足の指で握りこみ、川面で「水切り」ができたほど、足の指は効いたほうでした。

それが今ではフツーの指に…

前みたいに長くもないし…

あ、脚も短くなってる気がするなぁ(-_-;)

へ?それは元から?

 

ん?話が逸れてる!?

はい、すみません(-_-;)

 

話を戻して、

これらのアーチが保たれ、適度に働いてるうちにはそうそう悪いことにはなりません。

しかし、運動習慣の喪失、生活上での運動強度の低下…要は便利な道具で楽していると、

アーチを支える筋肉も痩せ衰えるんですね。

するとどうなる?

アーチはぺったんこにつぶれちゃいますね。

そう、偏平足になるっとことです。

偏平足で横アーチも広がると、足先の幅は横へと扇のように広がってしまいます。

でも、靴は今まで通りに足先を締め上げますね。

するとどうなる?

親指と小指は中指の方向へぐいぐい押し込まれることになりますね。

そうした状況が続くと、親指と小指の指の付け根の靭帯が伸びてゆきます。

すると時期にグラついた関節が出来上がります。

その状況が続くと今度は関節が変形してゆきます。

外反母趾も行ききってしまうと骨を切って整復する手術が必要になります。

そうなる前に試してもらいたいのが動画のエクササイズです。

これ、僕のオリジナル。

手入れの前に踵と親指の付け根をぴったり揃えて、親指の間に指何本分の隙間があるのか確認してから始めてください。

もちろん手入れの後にも同じチェックをしてください。

多くのケースで改善を見ることになるでしょう。

 

このエクササイズは、外反母趾や内反小指のほかにも、

偏平足や、なんとハイアーチにまで聞いてくれる優れものです。

偏平足とハイアーチなんて真逆の状態なのになぜ同じエクササイズで効果を引き出せるのか不思議に思われるかもしれません。

このエクササイズは、骨の位置を正すストレッチ的なものではなく、

足、という器官の「機能=働き」を取り戻す、

という仕組みで成り立つものなんです。

なので、足の機能の崩れ全般に効果を発揮してくれるということなのです。

もちろん、万能ではありません。

炎症がある最中は使うことができませんし、変形が進んだ状況では大きな変化が得られないこともあるでしょう。

ま、変形のケースで炎症が落ち着いていたら「トライアル」で行うも良しですが。

ともあれ、エクササイズを行う場合は「自己責任」でお願いします。

迷ったら専門家へ相談ましょう。

 

おっと、もう一つ言い忘れたことがありました。

外反してしまった親指を元の位置に戻す筋肉たちや足のアーチを保つ筋肉たちは

5番目の腰椎あたりから神経が伸びてきます。

なので、腰の付け根が不安定だと上手に目的の筋肉を使うことが難しくなるんです。

『自分はどうか?(;´・ω・)』

と思われたら、うつ伏せになって脚を自力持ち上げてみてください。

挙がりにくかったり、腰の付け根に引っ掛かりを感じる場合は「黒」である可能性も高いです。

そんなケースでは、お尻の筋肉を鍛えることも重要です。

そんな問題にはこちらがおすすめです⇒https://youtu.be/EZW7av2ZyzY

タイトルには「走るための」とありますが、

紹介したエクササイズは「身体を機能させる」ためのエクササイズですのでここで紹介したケースにも有効です。

難しかったら、こちらもお勧めです。

脊柱と骨盤の支えに使われる筋肉(姿勢筋)と手足を動かす筋肉(相動性筋)の働きを正常化するのに役立ちます。

脊柱の安定性を高めることができるので、腰痛や頚椎症なんかの治療でセルフケアエクササイズとしてお勧めすることもあります。

https://youtu.be/QTh2wNlJCEc

※この動画は未編集の動画で何の説明もありません(汗)

はじめにどれだけ反れるのかをチェックしましょう。

脚に挟むものは脚が腰幅になるような厚みの物、枕でもタオルでのなんでもOKです。

内腿の付け根に近い部分に挟んで後ろ歩きを20~30秒行ってみてください。

エクササイズの前後で股関節の後方への動きが大きくなっていることにお気づき頂けると思います。

このエクササイズを終えたら前出の親指のチェックをしてみてください。

腰椎からの影響が大きかったケースでは、外反の程度に変化がみられますよ(^_-)-☆

以上、お役立て下さいm(__)m

=おしまい=

 


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