goo blog サービス終了のお知らせ 

国道122号沿いの音楽喫茶 『ドルフィン』

さぁ、音楽を聴け!
コーヒーは自分で沸かして用意して…
そんな仮想の音楽喫茶

「ラブ注入」と「Jazz TOKYO」は何だか響きが似ている…

2011年02月06日 | マスターの紀行文
金曜日に「ラブ注入」と踊る芸人、楽しんごの特集をやっていた。
特に興味があったわけではないのだが、
ふと「『ラブ注入』と『Jazz TOKYO』は響きが似てるなぁ」などと
思ってしまった。

考えてみると「ラ」がア行、「ジャ」もア行。
「ブ」がウ行、「ズ」もウ行ということで「ラブ」と「Jazz」が音が近い。
「注入」と「TOKYO」は、
「にゅう」と「きょう」という響きが微妙にマッチしてしまうこともあり、
「響きが似ているなぁ~」という思いに至ったことを勝手に分析してしまった。

まぁ、そんなことはどうでもいいのだ。
先日『Jazz TOKYO』で
CD買い取り20%アップのチケットをもらったから、
「お茶の水はそんなに行かないからなぁ~」と使い切ることを考えて足を運んだ。

引っ越してみて、「結局いらないな」というCDやレコードを処分をしている最中だ。
埼玉の片外れから東京のお茶の水、新宿にCDやレコードを運ぶのは大変だが、
専門店で売るとちょっと高めの値段が付く。
そこに20%アップとくれば、これは重い思いをしても持っていくべきだろう。

ただ注意が必要だ。
査定というのは大体時間がかかる。
「30分ぐらいで査定が終わります」と言われて、あなたなら何をする?
外に出るには少々時間が足りない。
となれば店内を回りながら待つしかない。

店内でマラソンをするわけにはいかないからアルバムを見て回る。
最初は歯止めが利いていた欲望も「お金が入るからなぁ」と思ったが最後…
査定終わり払い戻されたら、
おずおずと新しいレコードやCDをカウンターに乗せてしまう…
結局『Jazz TOKYO』にはお金を注入してしまうことになった。

しかも買い取り20%アップのチケットを再び手渡された…
これってもしかして無限ループ?

巨大ジャズの屋敷がお茶の水に現れた。(もう随分前の話だけど…)

2011年01月16日 | マスターの紀行文
「東京のお茶の水にジャズの巨大発信地ができた!」
とかかんとかいうふれ込みが昨年の内からあちこちで聞こえてきていた。
ディスクユニオンが「Jazz Tokyo」なるビルを使って、
それまでのジャズ館の機能を全て入れ込んだ建物ができたのだ。

今までは結構お茶の水が行動範囲内だったので
そのふれ込みは魅力的なものだったのだが、
何故か11月から全くお茶の水に出ている時間が無くなってしまった。
「噂ではかねがね…」といった調で行きたかったのだが、
それがようやく昨日ひさしぶりにお茶の水に降り立つことができた。

駅から歩いていくとお茶の水名物の楽器店の並びになる。
一方で対面側には明治大学のキャンパスが見えている。
「Jazz Tokyo」は、明大のキャンパスに入る手前にデンと建っていた。

最初は入口から伸びる白亜の階段に、
今までのような怪しさを感じず、
「えっ、何のファッションビル?」といった様子であったが、
階段を上ってみれば、おしゃれで清潔感(!)溢れるフロアーが目に入ってきた。
一フロアー丸々がジャズの都である。
CDからレコード、はてはジャズ本までジャズのことなら何でも揃うみたいな様子で
少々度肝を抜かれたが、とりあえずダンボールを探す。
新入荷の入ったレコードの箱を「エサ箱」と呼ぶ。
僕はどちらかと言えばきっちり分類整理されている方ではなく、
その乱雑に入れられた中から宝探しの感覚でレコードを探すのが好きだ。
(何せ分類されたものだと端から端まで見て歩くのが大変だ)

ところが見れども見れどもダンボールは無い。
今までお茶の水のジャズ館では当たり前のように積んであったのに…
こうなってくると事前に「これとこれを買う」という心づもりが無いと
全く呆然としてしまう。
ラックにちゃんと整理整頓されたものを見るのは心地よいのだが、
探すという喜びが無くなってしまうのは残念だ。

とりあえず気になるところを拾い探しする。
ジャズに載っていたアルバムを頭に思い浮かべながら、あちらこちらと探していくと…
な、何とセシル・テイラーの『ガーデン』が!
今まで散々探してきて、ネットでもなかなかヒットしなかったあの幻のソロ・アルバム。
これは迷いもなく購入である。
普通のジャケットと違い、2枚組だがかっちりとボックスに入っている。
検盤をさせてもらうときも店員の人が開けるのに一苦労していた。

まぁ、そんなこんなで「Jazz Tokyo」初体験だったが、
結局また行ってしまうのだろうな。

大阪ジャズ紀行(最終回) 通天閣とビリケンさんとチャーリー・ヘイデン

2010年10月17日 | マスターの紀行文
ここまで大阪紀行を書いてきたが、全く観光地が出てきていない。
それもそのはずで初日にロリンズコンサートの前に
ちらっと大阪城を見ただけで、あとは観光地に足を運んでいないのだ。
でも、2日目にかならず行きたい場所があった。
それが通天閣である。

大阪といえば通天閣、というわけではないが、どうしても僕は通天閣に行きたかった。
「ビリケンさん」という神様が祭られているからだ。
アメリカの芸術家フローレンス・プリッツという女性が夢に見た神様で
なんと言えない愛嬌のある顔をしている。
そしてその足を触ると幸運に恵まれるという。
僕はどうしてもその足に触れてみたかったのだ。

ところが2日目はチェックアウトギリギリまでの寝坊から始まる。
朝食も取らずに慌ててホテルを出て、地下鉄で天王寺方向へと向かう。
とにかく時間ロスが大きすぎて、
でも「ビリケンさん」だけは絶対見たくて混乱をしながらも新世界へと到着。
これがまた不思議なほど雑多な街だった。
懐かしの昭和の雰囲気を引きずりながらも、どこか中国的な大雑把さと猥雑さ。
タイムスリップと言うよりも、不思議な文化の融合した街と言えるだろう。
そんな街だからこそ「ビリケンさん」のような不思議な神様が
祭られているのかもしれない。

東京タワーに一度しか登ったことがない僕にとって、
初めての大阪でタワーに登るのはこれまた奇妙な心持ちだ。
しかもそのタワーで1時間も待たなくてはいけないとは……
ようやく「ビリケンさん」に出会ってみると、その足はぼこっと大きくへこんでいた。
誰も彼も足を触りすぎて自然に削られていってしまっているようだ。
この人をくったかのような顔が神様としては面白い。
漫画でマスコットとして出てきていてもおかしくないだろう。

ようやく目的を達成して、「さぁ、今度は道頓堀にでも行こう」と足を使って歩く。
日本橋というまるで秋葉原のような街で、レコード屋を発見してしまった。
今回はそんなつもりは全くなかったのだが、ふらふらっと中へ…
やっぱり入ってみるものだ。
探していたブルーノートの1500円シリーズ
『ジニアス・オブ・モダン・ミュージックVol.2』(セロニアス・モンク)を発見!
2階にはレコードも。
持ち帰るのが大変だからと思いながらも見ていると
チャーリー・ヘイデンの『ゴールデン・ナンバー』のオリジナルが…
気持ち悪いほど黄色いヘイデンの顔に引かれて大阪みやげに。

気づけば残り1時間!
道頓堀も見ることなくとにかく新大阪で急ぐ。
着いたのは15分前で、そこからみやげ物の購入になり、何とか新幹線に間に合った。

次はもうちょっとジャズの街として大阪や兵庫の方まで楽しみたいと思いながらも
帰りはぐっすりと眠って東京へ…

大阪食べ物紀行 「まだよ…」と彼女は僕の欲望を見透かしたように言った

2010年10月16日 | マスターの紀行文
「まだです」
慣れた手つきで様子を見た彼女はちらりと僕に視線を向けて言った。
思わず僕は背筋を伸ばして、ぐっと椅子を引いた。
これほどきっぱりと、かつ自然に言われると不思議と抵抗感が無くなる。
「また、声をかけて下さいね」と言い残すと、
彼女はせかせかと行ってしまう。

「待つことも大事だ…」と思いつつも
僕は眼前に広がる光景に我慢が出来なくなってくる。
席には決して大きくない鉄板とソース等々の調味料。
箸袋から出されるのを今か今かと待ち続ける割り箸。
そして熱せられた鉄板の上で水分を蒸発させながら
真ん丸とまるで満月のように焼けていくお好み焼き…
そう、関西といえばお好み焼きだ!

お好み焼きなどお祭りの屋台ぐらいでしか食べない。
あちこちに専門店もあるのだが、
友だちとの飲み会では誰が焼くべきかで躊躇するため
基本的にお好み焼き屋は選ばれない。

「今回の大阪旅行では絶対にお好み焼きを食べよう」と思っていて、
『ムルソー』からホテルへの帰り道で
商店街にあったお好み焼き屋『ゆかり』にふらふらっと吸い込まれるように入った。
そこかしこから関西弁が聞こえる。(当然のことだが…)
そんな関西のお好み焼き屋のルールも知らずに
半端な気持ちで入ってしまって、どうすればいいのかも分からない状況だったのだが
とてつもなく親切に全て店の人がやってくれた。
臆することなくひょいっとひっくり返し、
「また、ひっくり返しますから」と丁寧に形を整えてくれる。
終いには「マヨネーズとソースはどうしますか?」とサービスも上々だ。

これまたやってみたかった炭水化物に炭水化物というごはんも頼み、
一口運べば、ふんわりとした食感と香ばしいソースの匂いが…
思わずご飯も進んでしまう。

大阪名物のひとつお好み焼き、ごちそうさまでした。

大阪ジャズ紀行 「ロリンズが大阪へ来いと呼んでいる!」

2010年10月11日 | マスターの紀行文
今回の大阪訪問で重要なイベントはソニー・ロリンズのライブであった。
ちょうど3年ぐらい前に
「ロリンズ、日本最後のライブ」と銘打たれてのライブがあった。
当然のことだが、新聞で記事を見つけたときは
「こりゃあ、行くべきだ」と思いながらも
何とはなしになあなあになってしまい、結局は行くことがなかった。

「まぁ、ロリンズとは縁が無かったのか…」と思い、
それほどがっかりもしなかったのは、
元々僕がそれほどロリンズ好きではないからだろう。
現に様々なライブ評を見てみると、
この時のライブはあまり良いものではなかったようだ。

それが今年。
再び「最後のライブ」がやってきた。
まぁ、運が良くなければこういうことはあり得ない。
考えてみればソニー・ロリンズは、ジャズの黄金期を生き抜いた巨人である。
前に「Lacuji」のマスターとも話をしたが、
「一回ぐらいは聴いておかなきゃね」という生ける伝説である。

残念ながら東京では平日で日程の方が合わない。
ならばこの連休を使って、大阪に行くのも一興かと思い、
今回の大阪訪問へとつながる。

事前に『JAZZ JAPAN』にロリンズのインタビューが載り、
かなりの意欲が見られたのも期待を持たせてくれた。
大阪と言えば、音楽評論家の中山康樹氏の出身地であり、
マイルスの『アガルタ』と『パンゲア』の生まれた地でもある。

過去、大阪には一度しか足を踏み入れたことがない。
しかもそれは中心地ではなく、
高校の修学旅行で自由行動の日にわざわざ京都から出向き、
なぜか大阪湾で遊覧船に乗ったという、全く大阪らしくない思い出しかない。

今回のロリンズのライブは大阪NHKホールであったから、
自然と中心地への観光も含むことができるとなかなかのわくわく感があった。
そしていざ大阪へ…