すなば たかひろ

「元気で人に優しい鳥取」を取り戻すため、県議になった元新聞記者の挑戦記。みんなで鳥取の未来像を考えましょう!

11月議会一般質問② (私の質問②完)

2011年12月30日 | 日記
 質問の2点目は来年のマンガサミットです。5億円以上の予算規模での実施ですから、絶対成功してもらわなければなりません。かなり厳しくなったのも、その思いが強かったからです。応援団は熱ければ熱いほど、声援するチームに厳しくなるとご理解ください。この質問は北京や東京で集めてきたパンフレットやチラシなどの実物を示しながら、知事に質問しました。



○砂場隆浩
  次は、マンガサミットです。マンガサミット、これがパンフレットですけれども、鉄工団地の跡地で行われました。内田議員が写っているのが、これが主会場のうちのメーンの一つです。中で何があったかというと、9ページ目、コミケ、同人誌のマーケットですね、物品も売っていました。9番目がコスプレの大会です。10ページが、この芋虫みたいなのがあると思いますけれども、この中でアニメを映していました。右のほうはテレビゲームです。中国全土を結んでテレビゲームの大会を大きなスクリーンでやっています。そして11ページ目、左側は企業のブースで、ここでCDを売ったり、本を売ったりしていました。右側のほうがパソコンのブースです。ここでパソコンでつくったアニメのゲームをやっているのだそうです。マンガサミットの北京大会ですが、2年の準備をしてこういう大会でありましたけれども、鳥取にとって学ぶものはあったのでしょうか。また、大会を見られてどういうふうな評価をされたのでしょうか、感想を聞かせてください。
 次は、鳥取県のブースです。12ページ、鬼太郎が登場して大人気でした。右側でいいますと、中国人のコスプレーヤー5人が登場しまして知事を前に、美人というよりも、何かユニークの格好の皆さんが来られていますけれども、ただ、このブースを見てだんだんちょっと不安になったのです。まず、マイクが全然入らなかったのですよ。このコスプレーヤーがやっていると、当然機械につなぐのかなと思ったら、アイパッドにマイクをつけて音を拾う、大丈夫かと、こう思ったわけです。
 次、13ページ。メーンはガイナックスの赤井さんの絵だったのですけれども、左側を見てください。額縁が、きれいに並べればいいけれども、がちゃがちゃで、右側で赤井さんなど中国はだれも知らないですよ。やはりガイナックスで「エヴァンゲリオン」の作者と説明しなければいけないけれども、赤いところであるけれども、こんな説明がちょこっとあるだけ。9ページの絵があっても何のことかわからないだろうと思ったわけですよ。県の皆さんは、朝から行って大変だったと聞いたので、よかったかな、大変でしたねという話をしたのですけれども、帰って聞くと、これが 292万円の予算を使っている展示だった、このがちゃがちゃの展示で65万円だったというわけですよ。
 それで、15ページを見てください。左側のポスター、これが谷口ジローさんですね、それから青山剛昌さん、水木しげるさんであった。これは大変だったなと思いますけれども、その横のポスター、これは県のある写真を使って張り合わせただけ、その次のポスター3枚、これは県のポスターに字を書いただけ。
 次の16ページを見てください。バックヤード前のアイキャッチ、バナースタンドへ立っていたもの、これはほとんど同じですよね。それから、しかもアイキャッチ、これは銀杏議員が万歳をしている写真の横ですけれども、そこの横を見てください、看板がずれているのですよ。それからもう一つのバナースタンドを見ていただければいいですけれども、17ページの右側、これがこのときにあったチラシですよ。このチラシを半分で切って、上と下を張り合わせたらバナースタンド、これで制作費が100万円なのですかね。ちょっと高くないですかね。
 このチラシですけれども、とてもいい紙が使っていることは認めますけれども、その次の19ページを見てほしいのですけれども、2つ、これが水木しげる記念館と青山剛昌ふるさと館のチラシです。確かに紙はぺらぺらで、こちらは立派な紙ですけれども、3000枚刷って、こちらが1枚40円です。水木しげる記念館は6円だそうです。何でこんなに差が出るのでしょうか。
 それで、もう一つ見てほしいのは、14ページに戻りますけれども、例えば、ここで人件費なのですけれども、これは35万円、通訳が2人、着ぐるみで4日間12万円ですから1人1日大体3万円ですけれども、日本で見たらこういうものかと思うのですけれども、中国の人件費は日本に比べてとても安いのですよ。それでどうしてこの金額になるのかなと非常に疑問に思います。それで聞くと、これについては入札をやっているわけでもないのですよ。随契でやっている、しかも外国でやっているからこんな価格になってしまったのではないかなと思ったのです。帰って県内の業者に、広告代理店2社に写真をたくさん見せて幾らでやりますかと聞いたら、50万円もあればできますと。海外だったら65万円持っていく費用がかかっているから合わせても100万円ちょっとでしょうというのが、2社とも同じ見解でした。やはりこれは随契というような契約をこういうことでやってはいけないのではないかと思いますけれども、その点をどうお考えでしょうか。
 ただ、これが安過ぎるというわけではないのですね。私も新聞社におりましたからわかるのですけれども、シンボルマークを1つつくって3000万円、4000万円というのは広告の世界ではあるのですよ。キャッチコピー1つが1000万円、2000万円ということもあるので、大切なのは、発注する側がきっちりノウハウを持って1個1個点検していく、これも企画段階でちゃんと県には出ているというわけですから、何で1個1個点検して、これは高いよ、もっとちゃんとやってくださいという話ができなかったのかということなのです。
 でも、それで僕は職員を責める気はさらさらないのです。僕も2つ展覧会を担当させられていっぱい失敗したからわかるわけですよ。だから大事なことは、そういうノウハウを持った職員の皆さんを組織することだと思うのです。そのために1つは、事業部を新設したらどうかというのが提案です。こういうイベントというのは、やはりノウハウがあるわけですよ。チラシ1枚つくるのでも価格を安くする方法がいっぱいあるわけですよ。だからそういう専門組織をつくって、農業のイベントだったら農業のイベントと協力をする、文化のイベントだったら協力するという形をつくったらどうかと思います。
 もう一つは、ここでやったときの中国のパンフレットをもう一回見てほしいのですけれども、確かに来年の11月7日から10日まで鳥取でマンガサミットをやりますよとわかりますが、では、どんなマンガサミットをやるかは書いていないわけです。そして大事なことは、中国から来てもらおうと思うのだったら、チャーター便を出しますよ、ついては幾らですよ、こういう安い来方がありますと具体的な提案をしないと、せっかく 3000枚配っても中国の人は来てくれないと思うわけですよ。これはしかも税金を使った県費です。どうしてそういうような形のPR活動ができなかったのかと。それは、やはりマンガサミットの準備がおくれているのではないかなというふうに心配をしております。北京大会での鳥取ブースについて、感想なり、今、私の指摘した点についての御所見があればお聞かせください。
 それで富川でマンガサミットがあったのは昨年の9月18日で、このときの最終日には鳥取県でやりましょうということが決まったわけです。そうすると、これまでの1年間でどういう準備が進められてきたのでしょうか。国際マンガ博覧会はあす企画提出の申し込みがなされます。そして1月11日にプレゼンテーションがなされます。これで本当に8月からの大会に間に合うのだろうかなと私はとても今不安に思っています。夢みなと博覧会は6年間の準備、50人規模の体制を組まれたと聞いておりますが、今の場合は9人体制です。でしたら海づくり大会のイベントの経験者を動員して体制をもっと強化する必要があるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
 否定的なことばかりを言っているつもりはないのです。僕は成功してほしいから質問をしているので、幾つかの提案をいたします。1つは、キーワードは連携、パートナー県政だと思います。1つ目は、国との連携ですけれども、MICE、ミーティング、インセンティブトラベル、コンベンション、イベント、エキシビションの支援活動ということで県は環境庁に提案をなされていますが、この予算は今年度の事業仕分けで予算が見送りになったものでありまして、文化庁の担当者も鳥取県からも応援をしてくださいと言っているぐらいでした。でしたら2つの事業を提案をしたいと思います。
 1つは、文化庁に行って聞いてきたら、メディア地域活性化事業というのが今回の概算要求で新しく要求されています。漫画の制作、メディアの制作、国際交流などで5000万円を上限に30地域、2分の1助成をするというものです。
 もう一つは、文化庁のメディア芸術祭というものがございます。23ページを見ていただきたいのですけれども、これはアート、エンターテインメント、アニメーション、漫画の4つの分野について作品を募集するものです。毎年2月に国立新美術館で開催され、1週間ですけれども、7万人の人が集ります。しかもこれは地方展とネットワークして終わった後に2つの展覧会があるわけですね。概算要求で今回3億9300万円がありますが、この地方展を鳥取に持ってきたらどうかという提案でございます。委託事業でありますから上限2000万円、今回、共通展は1300万円の予算ですけれども、すごいのは歴代の入賞作品を使えるわけですよ。アニメだとか漫画というのは物すごく使うのがお金がかかるのですね。ところが、今回は「涼宮ハルヒ」シリーズ、わからない人もおられるかもしれませんけれども、これは1650万部も売れたライトノベルのヒット作品をアニメにしたものですけれども、これが使える。それから「もののけ姫」と「千と千尋の神隠し」も大賞をとっています。それから漫画では「太陽の黙示録」が使えます。こういうものが使えるのですから、これは検討に値すると思います。
 それで、ネットワークスというのは、それの小さくした版が幾つかできるわけです。これは今までは県外でやっていますけれども、担当者に言ったら、県内でやっても構わないということでしたので、境港、北栄や鳥取で展開するのも一案だと思うわけであります。それで、これが京都展のパンフレットです。それが24枚目にありますけれども、結構全市的に展開してやっていますから、こういう事業を手がけるのもおもしろいのではないだろうかというふうに思っております。
 次は、地域間の連携です。ことし京都市と宮崎市でメディア文化祭がありましたから、ここのコンテンツがありますから、これを提携してお借りするのも手だと思います。それと実は来年、広島国際アニメーションフェスティバルがあります。これは隔年なのですけれども、来年は8月23日から27日まであるのですけれども、前回作品がどれだけ集ったかというと、58カ地域から 1937のアニメの作品が集ったのです。世界4大アニメフェスティバルと言われています。これに集った人が3万4000人来ましたので、これは1回展示したら終わるものではありませんから、これも地域間連携をしたらいかがでしょうか。
 次は、企業との連携です。知事が小学館、集英社を訪問されて今回列車がオーケーになったと、とてもそれは高く評価をしているのですけれども、頑張って漫画の募集も共同でやったらどうでしょうか。漫画をかく人というのは、やはりプロになりたいわけです。そうすると、やはり大手の漫画雑誌に載りたいのですから、鳥取県も募集するのを大手と手を組んだらどうでしょうか。また、ANAやJR、智頭急行、日交、日ノ丸にも共催を申し込んだらどうでしょうか。例えばコミケに来るのにお金がかかって二の足踏んでしまうのであれば、連携して交通費を安くするという方法もあると思うのです。それから機内や列車内、バスの中でPRするのもいいと思います。北京で見させてもらったまんが王国のプロモーションビデオはとてもよくできていたと思います。あれをバスの中や飛行機の中に流してもらったらどうでしょうか。「梨の花は春の雪」、あの映画ももう全編が鳥取のPRみたいな映画ですから、智頭急行などは線路がずっと映っているぐらいですから、どうでしょうか、あそこで流してもらったらおもろいのではないでしょうか。そして新聞社やテレビ局、映画雑誌などとも連携をして早い段階から特集を組んでほしいと思うのです。
 もちろん県民との連携も進めていってほしいと思います。今井書店グループは今立ち読みのシステムをつくっているのです。パソコンで30ページぐらい店頭で見て、どれを買おうと決めるのをつくっていますから、あんなものが例えば会場で 100台でも並んでいたら大変なものだと思います。それから今井書店グループの永井会長は大山緑陰シンポジウムをやって、本の業界では神様みたいな人ですから、こういう人を使わないのはとても損だと思います。また、水木しげる記念館、それから青山剛昌ふるさと館にもたくさんのコンテンツがありますから、こことも連携したらどうでしょう。ラ・コミックといって漫画集団も地元にはあります。
 それと、おもしろいのは、千代むすび酒造だとか製菓会社が鬼太郎のお酒だとかお菓子をつくっているのですね。こういうところも、やはり食漫といって食べ物の漫画が盛んなぐらいですから、やったらどうでしょう。NPOもたくさんあります。琴浦のグルメストリートですとか大山王国もハンバーガーをやっていますから、B級グルメをこの後、広谷議員が質問されると思いますけれども、ここら辺ともジョイントして漫画、おいしい物などとやってもおもしろいと思います。
 それから大学とも連携も大事だと思います。明治大学は東京都と一生懸命、共同講座で東京で漫画をやっているのですよ。だったら、これも鳥取でやってほしい。京都精華大学は京都マンガミュージアムを持っています。ここもコンテンツをたくさん持っています。それから鳥大、環境大、米子高専という学校もあります。ここにはたくさんのサークルがあるのですね、落研や漫画研、児童文化研究会など。そういう人たちと一緒に学生をこのイベントに引きずり込んで一緒にやってほしいのです。鳥取に来てよかったなと思い出をつくるよう学校にやったらどうかと思います。
 最後は、教育長に提言なのですけれども、僕らの世代は漫画を読んでいたら、おまえ、漫画ばかり読んでと怒られた世代なのですけれども、今は文化芸術振興基本法の中にしっかり漫画はメディア芸術として位置づけられています。1つは、部活動とマンガサミットの連携は考えられないか、そして、できれば会場にお子さんたちを連れてきて課外授業としての利用はできないかということを提言をしたいと思います。
 以上、壇上からの質問と提言を行いました。どうぞよろしくお願いいたします。
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