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the other side of SmokyGitanesCafe
それとは無関係に・・・。
 



GITANESの煙で幻が次々と。
それとは無関係に・・・。

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身を乗り出してきたマスターとオカマバーのママは
騒ぎ自体に興味があるだけかと思ったが、実は
写真の人物について少々の情報も持っていた。
ママ「写真のオンナはミッチで間違いない。
サングラスで顔隠してるけど、これはミッチだわ。」
私「ミッチ?」
ママ「そう。私の店の前の喫茶店で働いてた子。
   話したことはないからそれ以上は知らない。」
マスター「そうそう、『カナリア』の女の子だね。
     ボクはカナリアに週3で行ってるから
     一応顔なじみだよ。あまり話したことは
     ないけどね。」
私「え?喫茶店のマスターも喫茶店に行くの?」
マスター「京急の駅員でもJR使うこともあるだろ?」
ママ「それは喩えとして間違ってない?」
マスター「喫茶店の休憩に喫茶店に行くだけだよ。
     いいじゃないですか。」
ママ「まあ、いいんだけどね。」
また放っておいたら話が脱線したままになる。
どうせ暇だからそれでもいいのだが、写真の人物の
件はもうちょっと進ませたい。
私「でその喫茶店を辞めたの?」
マスター「店主の話では、急に来なくなったって。
  なかなかよくできた子だったから痛手だって。」

彼女の行方までの情報は結局誰も持っていなかった。
ママ「で大家さん、彼女探すの?」
マスター「茶柱さんもそんなにかかわりのない人
     でしょ?じゃあ無理して探さなくても
     いいんじゃないの?変なのに脅されてまで・・」
私「そうなんだけどね。やめろって言われたらつい」
ママ「やっちゃうんだよねえ。」
私「暇だからねえ。それと脅されてそれで終わり
  ってのも気に喰わない。」
ママ「案外危ない性格してるのね。ぼんやり顔のくせに。」
私「顔は関係ないでしょ」


カランコロン
60分のライアンが入ってきた。
ママ「おっ、60分のライアンちゃん!さすが
   さっき出て行ってからキッカリ60分だわ!」
マスター「名前に律儀だねえ!って、ケガしてない?」
60分「・・・うるせえ・・・」
私「どうしたの?」
60分「どうもしねえよ・・・」
ママ「何よ、言ってみなさいよ。マキロン塗る?」
60分「こんなもん、ほっときゃ治るよ!」
60分のライアンはかなり喋りにくそうだった。
目のまわりが赤黒く腫れていて、どう見ても殴られた
様子だった。
ママ「アンタ、モノが見づらいでしょ?ホレ・・・
   充血してるし医者に行った方がいいよ」
60分「うるせぇ」
ママ「サンテドゥあるよ?使う?」
60分「Vロートじゃねえのかよ」
ママ「アタシは目薬フェチなのよ。各種あるわよ。」
60分「要らねえよ・・・」
ママ「充血だけでも抑えないと。ホレそこに
   横になれ」
60分「やだよ!」
ママ「騙されたと思って。ホレ。無理やり抑え込むぞ!」
60分「自分でやるよ!」
マスター(小声で)「目薬差すのかよ・・・」
ママ「アタシがやってやるから!」


60分「変なことしねえだろうな?!」
ママ「しないわよ。自分の店の中ならわからないけど。」
60分「なんだよソレ・・・」
どういう訳か、60分は素直にソファに寝転んだ。
ママ「ホレ差すよ・・・。はい、これでよし」
60分「・・・」
ママ「いつまで目つぶってんのよ。開けないと目薬の
   意味ないでしょ?」
60分「・・・苦手なんだよ・・・」
マスター「目薬が?」
60分「沁みるだろうがよ・・・」
ママ「アンタよくもまあそんな怖がりで反社のパシリ
   なんかつとまるのね」
60分「うるせえ・・・」

私「まだ目開けないの?」
ママが60分の喉を親指で突いた弾みで、やっと瞼を
開けたらしい。
60分「ギャーーーーーーーー!」
マスター「大袈裟だねえ・・・」
機械仕掛けのように跳ね起きた60分は、ママの手から
目薬をもぎ取った。
60分「テメエ!これVロートじゃネエじゃねえかよ!」
ママ「え?」
60分「オマエ!これ『キターーーーーー!』のヤツ
   じゃねえかよ!騙したな!」
ママ「ケガしてるから沁みるだけでしょ?」
マスター(小声で)「Vロートでもケガしてりゃ沁みるよな」


ママ「なんでケガしたの?」
大騒ぎしすぎたのとケガのダメージで60分の体力は
かなり消耗していたようだ。
60分「ヤキ入れられた・・・。ピンセットの兄貴に」
マスター「おやおや」
60分「見張りがソッコーで帰ってきてどうすんだ って。」
マスター「そりゃそうだわな。」
私「で、ここにもう一回戻ってきたと。」
マスター「ほれ、これで冷やしなよ」
冷えたおしぼりを受け取った60分は、それを自分の
顔にかけまたソファに横たわった。
ママ「アンタの業界も大変だねえ・・・」
60分はもう返事する気もないようだ。


ママ「アタシそろそろ店に戻るわ。開店準備。」
私「あ、そう。また教えてね。」
ママ(小声で)「うちの店で相談してもいいよ?」
私「ありがとう。」
ママ「じゃあね!ライアン!店に遊びにいらっしゃいよ!」
60分「・・・行かねえょ・・・」

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ミッチだったらしい。
誰なんだそれ?




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