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the other side of SmokyGitanesCafe
それとは無関係に・・・。
 



GITANESの煙のように迷走している。
それとは無関係に・・・。

ピンセットのジョーなんてなんとも気味の悪い男まで登場し、
別に積極的になっている訳でもない「人探し」をやめろ
と脅迫された。私だって本当はそんなこと
そもそもやりたくないのだ、面倒くさい。
しかし何というか、「やめておけ」と言われるとやりたくなる
というのが生来の自分の性格だ。
大家業と短文書きのアルバイトだけの生活で、正直いうと
毎日に退屈していたのは事実である。
脅された・というのも癪にさわる。
果たして「ピンセットのジョー」はピンセットをどう
使うんだろうか。
両目に刺す、両鼻に刺す、ほかの部位に突っ込む、
歯をグリグリする、背筋にソヨソヨする・・・
いくつかを想像してみたが、やはり想像の域を出ない。
背筋にソヨソヨぐらいなら我慢してもいいが、
他の痛い痛い想像は中止して、早歩きで喫茶店へ向かった。
もちろん「怪奇堂喫茶アフタヌーン」である。
ものすごくわかりやすい、いやわざとそうしているのだろうが
尾行が一人ついている。ピンセットと一緒にアパートへ
来た男だ。ピンセットの手下なんだろう。
ものすごく若い。まだ10代かも知れない。

怪奇堂喫茶アフタヌーンには、ドアにあの「カランコロン」
と来客を告げるようなベルの類はついていない。
かわりに、ドアを開けるとき「ギギギギーーーー」と
異音が鳴る。クレ5-56があれば一発で直るのだろうが
マスターはそれをしない。
どうしてドアに油をささないかマスターに尋ねたことが
あったが、「そんなことするとお客が来たことに気がつかない
だろう?」と、なるほどと唸るような、なんか違うような
答えが返ってきた。
たしかにあの音は営業に貢献していると言えなくもない。
てっきり「怪奇堂」というんだからそれらしい音で演出
しているのかと思う人もいるだろうが、中へ入ると
かなり明るい内装と照明、BGMはものすごく軽く
POPな洋楽なのだ。
もう慣れたのでどうでもいい。

カウンター席に座って、2年間ずっと同じの「本日のコーヒー」
を頼んだ。
オカマバーのママもカウンター席に移動してくる。そして
ピンセットの手下も店内に入ってきた。露骨な監視役だ。

1席ずつ飛んでいるが、オカマバーのママとピンセットの
手下に挟まれることになってしまった。

手下「よう、茶柱の大家さんよ。おとなしくアパートで
寝てろよ。
私「コーヒーぐらい飲ませてくださいよ。」
手下「フン。」
ママ「あら茶柱サン、人探しどうなったの?」
私はアイコンタクトで『その話はやめて』と語りかけたが
ママ「何?目がかゆい?目薬要る?Vロートでいい?」
痛くもかゆくもなかったが、否定する術がないので
おとなしくVロートを借りて使った。
自分はおそろしく不器用なので、差した液の80%は
目から逸れた。

手下「なんだオマエ、オカマかよ。大家さんはな、
もう人探しはしねえんだよ」
ママ「あら男前!どう、同伴するか?どう?どう?」
マスター「オカマバーにも同伴システムあるの?」
ママ「あるわけないでしょ」
手下「オマエ、馬鹿にしてんのかよ?!」
ママ「何言ってるの?アンタが好みだから誘っただけでしょうに」
手下「気持ち悪いよ、あっち行け!」
ママ「お前が行けよ」
手下「なんだと?!」

私「あのう、兄貴分かな?ピンセットの・・・」
手下「何?おう、俺の兄貴分だよ。」
私「そうなんだやっぱり。で、あなたはなんて名前?
  かっこいい通り名、あるんだろ?二つ名って
  言うのかな?」
スツールから腰を上げかけていた彼はまた座り直した。
手下「そんなカッコイイんでもないけどよ。俺は
   『30分のライアン』てもんだ。」
ママ「何それ?実家がピザ屋?」
マスター「長湯?」
ママ「早漏とか・・・」
マスター「え?30分は早漏に分類するの?」
私「効き目が30分ぐらいとか」
30分「テメエら、なめてんのか?!」
30分のライアンは完全に立ち上がった。
30分「うちのボスがよ、名づけの天才なんだよ!
   それにケチつけるのかっての?!」
ママ「あらそんなことはないわよ。ちょっとびっくり
   しただけよ。」
30分「嘘つけ!」
ママ「ホントよ。だって通り名に時間の単位なんて
   世界中探したってほかにないわよ。珍しいわよ」
30分「おぅ」
マスター「そうだね、印象に残る名前だよ。きっと
     そのうちいい仕事するんだろうなあ」
30分「・・・まあ、俺は気に入ってるんだからよぅ」
ママ「ほかにはボスはどんな名前を付けてるの?」
30分「ああ、『甲羅割りの須藤』兄貴だろ?それと
    『100年殺しの雄三』さんだろ?それに
    『なぜかチンタオ』さん、『馬泥棒の・・・』」
ママ「チンタオって、シャンハイじゃなくて?」
マスター「100年殺しって、100年経ったら
     たいてい死ぬよな。」
私「馬泥棒って、何やったんだよ・・・」
30分「うるせー!」
ママ「いやいやいや、その中でもやっぱり『30分のライアン』
   は飛びぬけてカッコイイよ!」
マスター「ほんとほんと!」
私「うん、良い名前になるのもならないのもオニイサン
  の腕次第だよ」
30分「おぅ、そうかあ・・・」
ママ「そうよ!あ、アタシコーヒー奢っちゃう!」
30分「いや、要らねえよ!同伴もしないよ?!」
ママ「そう言わずに!」
30分「要らねえよ!」
30分のライアンは店を出て行った。まだ30分も
経っていなかった。
ともあれ、これで話やすくなった。

私「で、人探しのことなんだけど。」
ママとマスターはやや身を乗り出した。

」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」

名前ばっかり挙げてるとラクです。



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