これは、昨年読んだ本ですが、面白かったので、紹介させていただきます。
予備校の講師を長年務めた著者が、大人向けに、古文に登場する「自由人」たちを、紹介しています。
ここに云う「自由人」は、広い意味を持っているように思われます。
取り上げられた古文は14作で、誰でも書名を知っているものから、それほど読まれていないであろうものまで、様々です。
まず、それぞれの作品についての概説と、取り上げた節の内容についての解説があって、最後に脚注付きの原文が掲げられていて、読みやすくなっています。
一番心に沁みたのは、『更級日記』の、姉妹と猫との触れ合いの場面です。
一方で、『芭蕉翁頭陀物語』の一節で、支考のたくらみがバレても飄々としている様子も面白かったです。
また、出家者たちの生き方も興味深く読みました。
古文の中に自由人たちを探してみるのはいかがでしょうか?
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