小品日録

ふと目にした光景(写真)や短篇などの「小品」を気の向くままに。

葛西善蔵 「子をつれて」

2005-11-09 23:20:17 | 小説
家賃が払えなくて、借家を追い出されることになる売れない小説家。
悲惨な状況が描かれているのに、なぜかおかしみが漂います。
香典返しの海苔の缶が凹んでいたエピソードが印象的。
泊まる所の当てもなく、二人の子供を連れてさまよう姿が哀れです。
(岩波文庫で29ページですが、こちらは品切れのようで、講談社文芸文庫「悲しき父・椎の若葉」で読めます。)
哀しき父・椎の若葉

講談社

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