前回の「大宴会」ばかりでなく、やはり、春の夕暮れには何か起こるらしいです。
「遠い国には戦があり…… (第一連)
海には難破船の上の酒宴……
質屋の店には蒼ざめた女が立ち、 (第二連)
:(略)
何か事ありげな-- (第三連)
春の夕暮の町を圧する
重く淀んだ空気の不安。
仕事の手につかぬ一日が暮れて、
何に疲れたとも知れぬ疲がある。
遠い国には沢山の人が死に…… (第四連)
:(略)
あ、大工の家では洋燈が落ち、 (第五連)
大工の妻が跳び上る。」
第一連と第四連では、世界の状況を示し、それぞれに続く第二連と第五連では、身近な庶民の生活を描いて、両者の結びつきが示されていますね。
中心の第三連については、春の気だるさの感じから、なるほどと思わせます。
何と言っても、ラストが見事です。
岩波文庫『啄木詩集』などで。
「遠い国には戦があり…… (第一連)
海には難破船の上の酒宴……
質屋の店には蒼ざめた女が立ち、 (第二連)
:(略)
何か事ありげな-- (第三連)
春の夕暮の町を圧する
重く淀んだ空気の不安。
仕事の手につかぬ一日が暮れて、
何に疲れたとも知れぬ疲がある。
遠い国には沢山の人が死に…… (第四連)
:(略)
あ、大工の家では洋燈が落ち、 (第五連)
大工の妻が跳び上る。」
第一連と第四連では、世界の状況を示し、それぞれに続く第二連と第五連では、身近な庶民の生活を描いて、両者の結びつきが示されていますね。
中心の第三連については、春の気だるさの感じから、なるほどと思わせます。
何と言っても、ラストが見事です。
岩波文庫『啄木詩集』などで。
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