第二東京弁護士会が,山形県弁護士会,福岡県弁護士会についで,本日,加藤議員への暴力行為に抗議する声明をだした。タイトルは,「自由な言論や報道を封じ込める暴力に断固抗議する会長声明」。以下,引用します。
■■引用開始■■
去る8月15日、山形県鶴岡市にある加藤紘一衆議院議員の実家と事務所が放火により全焼するという事件が発生し、9月19日、右翼団体の構成員であった被疑者が現住建造物放火罪と住居侵入罪で山形地裁に起訴された。現時点では未だ解明されていない点が残されているが、報道によれば、被疑者は、加藤議員が小泉首相の靖国神社参拝について反対意見を表明していたことに強い不満を抱いており、これが放火に至る動機の一つであると考えられる。
靖国神社への首相参拝を巡っては、たとえば、昨年1月に参拝に反対する発言をした財界関係者の自宅に火炎瓶が置かれ、実弾も郵送される事件が発生し、また、本年7月にも、昭和天皇が靖国神社のA級戦犯合祀に不快感を示す発言をしていたとされるメモをスクープした新聞社に対して火炎瓶が投げられるなどの事件が発生している。また、そのほかにも、本年1月に、暴力団幹部の記事を書いたフリーライターの長男が暴力団関係者に刺される事件が起きたことも記憶に新しいところである。
これらの事件に共通するのは、いずれも、自己の意見に反対する言論を、暴力によって封じ込めようとする点である。
言論の自由は、憲法が保障するもっとも重要な基本的人権のひとつであり、民主主義社会を支える不可欠の基盤をなすものである。
私たちは、民主主義社会を根底から否定するこのような暴力行為に断固として抗議する。
言論を封殺するための暴力行為は、目に見えない形で言論の自由を萎縮させる効果をもたらす。社会や政治に対する批判的な発言や報道をすることが、自己に何らかの不利益をもたらすのではないかという漠然たる不安が言論の自由を萎縮させていないか、常に監視し、自問自答する必要がある。私たちは、市民の知る権利を実現すべきマス・メディアが、かかる暴力行為にひるむことなく、自由に意見を表明できる社会を確立・発展させるために一層の努力を尽くすよう、期待する。
同時に、私たち弁護士会も、憲法上の権利を守り、発展させることをその使命とする法律家団体として、いかなる意見も自由に表明できる民主主義社会の大切さを広く訴えるとともに、自由な言論や報道を萎縮させるあらゆる暴力行為を許さない社会を創るため、市民とともに全力を尽くす決意であることを表明する。
2006年(平成18年)9月22日
第二東京弁護士会
会長 飯 田 隆
■■引用終了■■
なお,先日,福岡県弁護士会のページが変だという指摘をしましたが,私の勘違いだったようです。ちゃんとここ(←クリック)にありました。スクロールすれば…。
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去る8月15日、山形県鶴岡市にある加藤紘一衆議院議員の実家と事務所が放火により全焼するという事件が発生し、9月19日、右翼団体の構成員であった被疑者が現住建造物放火罪と住居侵入罪で山形地裁に起訴された。現時点では未だ解明されていない点が残されているが、報道によれば、被疑者は、加藤議員が小泉首相の靖国神社参拝について反対意見を表明していたことに強い不満を抱いており、これが放火に至る動機の一つであると考えられる。
靖国神社への首相参拝を巡っては、たとえば、昨年1月に参拝に反対する発言をした財界関係者の自宅に火炎瓶が置かれ、実弾も郵送される事件が発生し、また、本年7月にも、昭和天皇が靖国神社のA級戦犯合祀に不快感を示す発言をしていたとされるメモをスクープした新聞社に対して火炎瓶が投げられるなどの事件が発生している。また、そのほかにも、本年1月に、暴力団幹部の記事を書いたフリーライターの長男が暴力団関係者に刺される事件が起きたことも記憶に新しいところである。
これらの事件に共通するのは、いずれも、自己の意見に反対する言論を、暴力によって封じ込めようとする点である。
言論の自由は、憲法が保障するもっとも重要な基本的人権のひとつであり、民主主義社会を支える不可欠の基盤をなすものである。
私たちは、民主主義社会を根底から否定するこのような暴力行為に断固として抗議する。
言論を封殺するための暴力行為は、目に見えない形で言論の自由を萎縮させる効果をもたらす。社会や政治に対する批判的な発言や報道をすることが、自己に何らかの不利益をもたらすのではないかという漠然たる不安が言論の自由を萎縮させていないか、常に監視し、自問自答する必要がある。私たちは、市民の知る権利を実現すべきマス・メディアが、かかる暴力行為にひるむことなく、自由に意見を表明できる社会を確立・発展させるために一層の努力を尽くすよう、期待する。
同時に、私たち弁護士会も、憲法上の権利を守り、発展させることをその使命とする法律家団体として、いかなる意見も自由に表明できる民主主義社会の大切さを広く訴えるとともに、自由な言論や報道を萎縮させるあらゆる暴力行為を許さない社会を創るため、市民とともに全力を尽くす決意であることを表明する。
2006年(平成18年)9月22日
第二東京弁護士会
会長 飯 田 隆
■■引用終了■■
なお,先日,福岡県弁護士会のページが変だという指摘をしましたが,私の勘違いだったようです。ちゃんとここ(←クリック)にありました。スクロールすれば…。
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暴\力行為を行った者とその背後にある暴\力組織に対して、警察による徹底的な捜査を望むと共に、暴\力行為およびそれを行うことを暗に匂わせる事により言論の自由を妨げる事が起きない世の中を実現し、政治についても社会についても活発な議論を行うことが出来るように法整備すべきである。
ってのは無しですかね?
求めるのは『言論の自由を暴\力行為により妨げられてはいけない!』なのですから、現政府に肯定的な人の共感も得られるようにした方がいいと思うんですが…
少なくとも、『否定的だろうと肯定的だろうと暴\力行為により妨げられてはいけない』と主張していただきたかったです。
『肯定派=暴力集団』という発言に取られちゃ、中立派まで逃げちゃうかもしれないですし。
あ、一応安部氏への脅迫事件の記事(共同通信)のURLも載せておきます。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/10420/
検索したら当時の産経抄の転載が見つかりました。
http://www.rosenet.ne.jp/~nb2hoshu/fuhenfutounado.html
マスコミには現政権否定派による暴力行為に対してもひるむ事無く頑張ってほしいですね。
言いたかったのは,最近の暴力行為が向かっている対象が限定されてきているのではないか?ということです。
ヤメ蚊さんもご存知なかったわけでしょう?
なんにせよ、本来は政府否定派・肯定派共に暴\力行為による妨害を排除したいのに、『肯定派は暴\力行為を推進している!』みたいな文章になってしまっては、肯定否定どちらでもない人たちまで「はぁ?何を言ってるの?」って思ってしまうんじゃないでしょうかね?
ただね,「カッターナイフ入りの脅迫状が届いたことと」と「放火されること」,「肉親がナイフで刺されること」はレベルが違うでしょう。
何となく,アーミーナイフ論争を彷彿させますが…。
繰り返しになりますが,個人的には,言論に対する暴力には当然,反対ですし,弁護士会も同じだと思いますよ。
程度の差異の問題なのですが、安部氏へのいやがらせ、はイタズラというレベルではないでしょうか?精査しろ、というなら、平素から暴力をが眼前にしてる教育者(アンチ創価)も同じように記事になるはずです。おそらく広島県教育委員会の委員長なんか相当平時からやられてますしね。(笑い事じゃないですが)
ついでに付け加えておきますが、時の政治家が刃物が送りつけられるなんてことは日常茶飯事ですw(地方議員のレベルもありますしね)安部氏だからって特別に取上げる必要もないでしょうし、加藤氏は実害は公共性ある次元に及んだから問題なんです。比較事例としてどこまでの問題の広がりがあるか?そういうヴジョンでもメデイアは報道順位を決めるわけですからね。
ちなみに、オイラはテロを全否定しません。それを否定したら、歴史が成立しないし、今ある自分達や先祖が構成される過程さえを否定することになりますからね。
もっと、言えば、「テロ」なんて言葉は権力者側が付けるレッテルであって、権力関係が覆れば当時テロであっても、評価が逆転するわけですからね。その程度のものです。テロは
というか、事件の重要度は価値観によって変わるわけですが、安部氏へのイヤガラセと加藤氏への不法行為と同次元に判断する感性は、正直、程度論できない人だと思われますけどねぇ。ちなみに、イラクで人質になったある青年の家族には事件当初から毎日のように刃物が送りつけられ、しばらく郵便物を停止措置したそうです。こういう報道なんて価値はないでしょうが、izumiさんはご存知?安部氏へのイヤガラセなんか報道されなくても容易に推測できることではありますねぇ。
だって、その主張単体で考えれば、共感を得る相手は多い方がいいじゃないですか。
ストレートな言い方をするなら「もっとうまくやればいいのに」って思ったんです。
私自身、安部氏への行為は日常レベルなんだろうとは思ってます。
加藤氏への行為が重大であるという認識はあります。
同次元に扱うつもりはないですよ。
ただ、私が言いたかったのは上記の通りですので・・・