情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

憲法改悪阻止のための提言~「戦後レジーム」という言葉を使ったマスコミに意味を聞こう!~ぜひ実行を!

2007-05-07 00:21:45 | 憲法改正国民投票法案そのほか
 安倍は、「戦後レジーム」という言葉がお好きなようです。戦後レジームからの脱却…。本当に脱却しないといけない「戦後レジーム」は、自民党支配なのに…。安倍は、「戦後レジーム」という訳の分からない言葉で改憲に向けた雰囲気づくりをしている。この短い言葉を多用する戦略は、間違いなく広告代理店か同類の世耕の入れ知恵だろう。

 この戦略はそれなりにうまくいっているようだ。昨年11月の読売新聞の調査では、【安倍首相が掲げる「戦後レジームからの船出」については、62%が「支持する」とした。「支持しない」は25%だった。その象徴ともいえる憲法改正については、「賛成」58%、「反対」27%だった】という。

 「戦後レジーム」をこのままむざむざと使わせていると、①憲法改悪(=9条2項廃止を中心とする)に向けた世論ができてしまう、②同じようなひと言政治が今後も行われてしまう…という二つの弊害が出てくる。

 そこ~で、今後、「戦後レジーム」という言葉を使っているメディアを見聞きしたら、直ちに、電話して、「意味不明」だと抗議しよう。戦後レジームの脱却とは具体的には何なのか、それが分からないようなものでは、ニュースとはいえない、と強く抗議してほしいのです。徹底的に食い下がって下さい。「改憲ということです」という趣旨の答えについては、どの条項に関するものか、と食い下がって下さい。いま、改憲に賛成する人の多くは、憲法9条ではなく、人権の種類が増える方向での改憲などを念頭に置いている。その誤解を助長する形での報道をしてよいのか。改憲といっても広すぎる、何条をいかに変えようとしているのか、それをきちんと、放送し、記事に書け、と追いつめましょう。

 結局、戦後レジームとは、「集団的自衛権を行使するための憲法9条2項廃止だ」ということなのか、違うのならどういう意味なのか?この言葉に触れるほど、混乱する。混乱するようなニュースを流し、記事を書いていいのか?…こういう攻め方もあるでしょう。

 皆さんの抗議の結果、もし、「戦後レジームからの脱却(集団的自衛権の行使を可能とすること)」という注釈がつけば、世論も、いくら何でも、そんなことをいう安倍のもとでの改憲は危険だっていうことになるのではないだろうか?

 ぜひ、この運動を実行し、多くの方に伝えて下さい。

 休み明けにも改憲の手続法案が可決されようとしています。拙速な成立を阻止するためにも、ぜひご協力を!

 グラフは上記読売から。







★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
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4 コメント

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言葉の力を悪用する政治家とマスメディア (村野瀬玲奈)
2007-05-07 01:10:20
こんにちは、ヤメ蚊さん。
「共同声明」に署名ありがとうございました。

本当に、政治家とは意味不明な言葉ばかり使う人たちです。それをまた意味不明なまま右から左へと流すマスメディアも本当におかしいです。「言葉」があなたがたの武器でしょう、武器を研ぎ澄まさないでどうしますか、と言いたいです。

「戦後レジームからの船出」に賛成か反対かなんてことを一般人にきくのではなくて、「戦後レジームからの船出」とは何を意味すると思うか、ときくべきでしょう、新聞社は。そもそも、「改憲」や「改革」の中身を示さずに「改憲(改革)に賛成か反対か」なんて、新聞社は正しい世論調査ができないことを暴露しているようなものだし。

で、私たちの「共同声明」では、そのレジームと言う言葉をうまく使って日本の外にアピールできればと思います。
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zan20571@nifty.com (TAC)
2007-05-07 01:21:57
戦後レジームが「戦前」では意味ナシですからねぇ。最近の世相は昭和の初め頃にどんどん近づいています。その背景の1つに、矜持と気概を失った大手マスコミの現状もありますねぇ。

歴史に学ばず、「喉もと過ぎれば…」の類なんですかねぇ。

改憲については、それを主張する側が「憲法とは権力者に対する歯止め」という大前提を理解していないで暴走してますね。9条に関わっては、60年にわたって有効な外交カードとして機能してきたのに、それを自ら手放してどうするんだ? という国際政治における冷徹かつ現実的な判断もあるのですが、メディア・コントロールの罠に自ら進んで落ちていってる大手マスコミは、そうした追求もできていません。その意味では、「改憲」は売国行為だと思います。
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「日本の今」は、史上最悪の時代。 (デカルト)
2007-05-07 16:24:35
TACさんへ

昭和の初めのほうが、世相は、今よりマシだったのでは? 
少なくとも、「テレビからの煽動番組の垂れ流し」はなかったですよね。

昔の大衆は知識は少なかったでしょうが、大量の誤った情報も届いていなかったと思います。
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レジーム・ニュースという名の報道。 (テッド)
2007-05-08 01:11:39
この読売新聞の調査ですけど、よくわかりません。どうやって行ったかということですね。まさか、戦後レジームからの船出を支持しますか?、支持しませんか?、なんて聞いているのでしょうか。これは意味不明で答えようがないと思うのですが、いかがでしょう。
多分、読売の記者さんだって、答えられないと思います。きちんと答えようとすればの話ですが…。
ですから、全く意味をなさない調査だと思いますね。こういうことが報道だと思ってやっているとしたら、報道機関としては失格だと思います。
かつて、「言語明瞭、意味不明瞭」と言われたことがありましたけど、これは言語も不明瞭です。

>この短い言葉を多用する戦略は、間違いなく広告代理店か同類の世耕の入れ知恵だろう。

広告屋というのは、的確なコミュニケーションを心がけている人達です。ですから、世耕は広告屋じゃありません。こまっしゃくれた嘘つきですね。広告屋の名誉のために、一言申し添えておきます。
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