情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

カナダの軍オンブズマンの紹介~その1…全ての自衛隊員およびその家族のために

2007-12-15 09:27:24 | 有事法制関連
 自衛隊の民主化、透明化のための、ステップその1として、カナダの軍オンブズマン制度を、ウェブサイトの記載を紹介することから始めたい。ネット上の翻訳ソフト使ったうえで、手を加えた形で紹介するので、こなれていなかったり間違えたりすると思いますが、ご指摘下さい。

 では、早速、紹介文(about us:http://www.ombudsman.forces.gc.ca/au-ns/index-eng.asp)から…

■■原文引用+翻訳開始■■
 The Office of the Ombudsman was created in 1998 to increase openness and transparency in the Canadian Forces and the Department of National Defence, and to ensure the fair treatment of concerns raised by Canadian Forces members, departmental employees and their families.


 オンブズマンオフィスは、1998年にカナダ軍と防衛省の開放性と透明性を高めることおよびカナダ軍、防衛省で働く人およびその家族の苦情に適切に対応するため、1998年に設立されました。

 Since it was established, the office has been contacted more than 12,000 times by members of the Defence community looking for assistance.

 設立されて以来、オンブズマンオフィスは支援を探す軍、防衛省関係のメンバーから1万2000回以上接触されています。

 The office acts as a direct source of information, referral and education. It helps members of the Defence community navigate a large and complex organization in order to access existing channels of assistance or redress when they have a complaint or concern. Last year, the office assisted with 75 requests for information from members of the Defence community.

 オンブズマンオフィスは情報、紹介および教育を直接提供します。軍および防衛省関係のメンバーが苦情を持っていたり問題意識を持っていたりするとき、支援か救済を受けるため既存の複雑で巨大な組織のどこにいかにアクセスするべきか手助けします。昨年、オフィスは軍および防衛省関係のメンバーが情報を求める要求75件について支援しました。

 The office is also responsible for reviewing and investigating concerns and complaints from current and former Canadian Forces members, departmental employees and their immediate family members who believe that they have been treated improperly or unfairly by the Department of National Defence or the Canadian Forces.

 また、オンブズマンオフィスは、現役・退役のカナダ兵士並びに防衛省従業員及び彼らの肉親が、カナダ防衛省及びカナダ軍によって不適切か不公平に扱われたと主張する苦情について、見直し、調査します。

 Last year, the office was contacted 1,439 times by individuals in the Defence community. The top five categories of complaints were related to benefits, release from military service, recruiting, medical issues, and harassment. The office also assists individuals with complaints related to military postings and promotions, access to information and privacy, grievance issues, housing and more.

 昨年、オンブズマンオフィスはカナダ軍及び防衛省関係の個人から1,439回接触されました。 苦情のトップ5のカテゴリは、待遇、兵役からの解除、新人募集、医療問題、およびハラスメントに関連しました。 また、苦情が、配属や昇進、情報入手、プライバシー、苦情問題、住宅、およびその他に関連するものについても、オンブズマンオフィスは個人を支援します。

 Ombudsman investigators always attempt to resolve complaints informally and at the lowest possible level. However, complaints can also be the subject of thorough investigations, leading to a formal report with findings and recommendations that are made public.

 オンブズマンの調査担当者は、いつも非公式で最も低い可能なレベルにおいて苦情を解決するのを試みます。 しかしながら、それらの苦情は徹底的な調査の対象になり、調査結果と改善策を盛り込んだ正式な報告書として公表されるものになるかもしれません。

Members of the Defence community who bring a concern or complaint to the Ombudsman’s Office can do so without fear of reprisal. In addition, all information obtained by the office during the handling of cases is treated as confidential. The office will not provide any information related to a case or investigation to anyone without written consent from the complainant.

苦情などをオンブズマンオフィスに申し立てたカナダ軍及び防衛省関連のメンバーは、報復を恐れる必要はありません。 さらに、相談事例に関して入手したすべての情報が秘密として取り扱われます。 オンブズマンオフィスは、相談者の承諾書なしでは、事例及び調査に関連する情報は、だれにも提供しません。

More broadly, the Ombudsman has a mandate to investigate and make recommendations to improve the overall well-being and quality of life of the members of the Defence community.

オンブズマンには、カナダ軍及び防衛省関連のメンバーの幸福と生活の質を改善するために調査し、改善を勧告する権限があります。

Previous investigations from the office have led to substantial and long-lasting improvements in the Canadian Forces, including important changes in the areas of post-traumatic stress disorder and operational stress injuries and improvements in the treatment received by the families of military members who are killed in the course of their duties.

これまでに行ったオンブズマンオフィスの調査は、カナダ軍の実質的で持続的な改善につながりました。例えば、外傷後ストレス症候群と作戦上のストレスによる負傷の分野や、戦死した兵士の家族への支援について改善されたりしています。

■■終了■■

相談の数の多さから、このシステムがある程度機能していることが分かる。このような組織を通じて外部と連絡をとれることがいかに組織内の民主化に貢献しているか、想像に難くない。

それに引き替え、我が日本の自衛隊は、公益通報について【平成18年4月1日から平成19年3月31日の間に防衛省の公益通報窓口に寄せられた情報については、公益通報の受理対象となるものはありませんでした】という情報しか開示していない(http://www.mod.go.jp/j/library/koueki_tuho/index.htm)。何件の情報が寄せられたのか、さえ、明らかにしていない「非民主的」「非公正な」組織だなんや…。










★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (江戸 紫)
2007-12-15 21:05:41
 自衛隊員の待遇改善のために、このような第三者的な機関を設けるのは良いと思います・・・
天下りの為なら再編利権で売国も辞さない防衛省は… (田仁)
2007-12-15 22:02:01
制度が導入されるや否やいきなり、オンブズマンの買収に走ろうとし、成功すればヨし、ウマく行かなかったら情報保全対と警察の合同でデッチ上げ逮捕に陥れるとか、手段を選ばなさそうで怖いです。
防衛費1%枠が外れて以来の急速な守屋大肥満とか、腐敗のネタには事欠かない省庁で、何より元が靖国原理主義の殿堂ですから、ねぇ?ま、靖国に祀られてる大物の多くもご同様とまではブッチャケませんが。
しかも、扱う額が桁が違いますし、ボーイングからゼネラル○○と名の付く軍産石油複合体の、超ヤバい取引先ばっかり…、って、本国でアイツ等軍需産業が何をしているかご存知で?
貧困層のシングルマザーを安い雀の涙で扱き使い、その間お子さんは一人でお留守番か親戚に預けられるか、最近そういうお子さんの一人が事故による銃撃事件を起こされたんでした。
年齢的に未就学児童で。
誠に日本も他人事ではない労働環境でございます。
日本でも仮にオンブズマンを作るとすると、敵さんは米国型だって事を忘れると大火傷の恐れがある、と危惧も覚えますが、可能ならば何とか箍を嵌めたいです…。
本記事の転載 (杉浦ひとみ)
2007-12-23 10:23:21
ヤメ蚊さま
本記事を、私のブログに転載させていただきました。
ありがとうございます。