情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

今後のICT分野における国民の権利保障等の在り方を考えるフォーラムのヒアリング感想~時代は変わる!

2010-03-29 23:33:48 | メディア(知るための手段のあり方)
 少し前に予告しました「今後のICT分野における国民の権利保障等の在り方を考えるフォーラム」のヒアリングへの出席は、本日でした。持ち時間5分と聞いていたので、削りまくったプレゼンプランだったのですが、急きょ、5分から10分とのことで、少し、ゆっくりと話ができましたが、内容的には「5分」分しかなく、ちょっと残念でした。総務省としては、弁護士会として、名誉毀損やプライバシー侵害について、現状のシステムで対応できているかどうか、不十分だとすればどうすればよいかという点を聞きたかったようですので、後半はその点を中心に、前半は、昨年人権大会で取り上げた表現の自由の保障について、どのような視点で検討をするか、諸外国ではどのような仕組みがあるかについて触れてみました。

 冒頭の表が、昨年の人権大会のマスメディア部分についての集大成を簡単にまとめたものです。

 まず、独立性については、政府からの独立、広告主からの独立、そして、政府や広告主からの影響を受けざるを得ない経営陣から現場がいかに不当な影響を受けないようにするかという内部的自由の問題に分けて考えられます。

 多様性については、メディアの数、質という多元性の問題、報道内容そのものの多様さという問題に分けて考えることができます。

 表現の自由の砦について考える場合、それぞれの項目で海外でいかなる工夫がなされているか、日本でいかなる工夫がなされており、いかなる工夫が抜け落ちているかを検討していく必要があるわけです。

 例えば、今回のフォーラムのメーンテーマである独立行政委員会は、政府からの独立の問題として位置付けられ、同時に検討されようとしているクロスオーナーシップ規制、記者会見の開放、パブリックアクセスは、主に多元性に関わる問題だということができます。

 詳細は、昨年の人権大会の基調報告書、これは500ページ近い分量のあるものですが、この報告書をぜひ、ご覧いただきたいと思います。目次から関心のある分野を探せます。

★2009-11-5, 第52回人権擁護大会第1分科会基調報告書「いま表現の自由と知る権利を考える ~自由で民主的な社会を築くために~」(PDF形式・2.7MB)
http://www.nichibenren.or.jp/ja/jfba_info/organization/data/52th_keynote_report091105_1.pdf

 しかし、原口大臣の口から政府からの独立という言葉が当たり前のように出るのは心強い。政権交代をしてよかったという実感がする。まさに時代は変わろうとしている。マスメディアを抑える方向でのみ考えてきた自民党政権とはまったく違う発想だ。マスメディア関係者(特に現場の記者)はぜひ、一番最後の原口大臣の挨拶だけでも見て欲しい。

 もちろん、権力は腐敗する。自分にとって都合の悪いことを書かれてうれしい権力者はいない。したがって、後退することのないように、このフォーラムについてウォッチし続ける必要がある。

 フォーラムでの資料はこちらから→http://ow.ly/1s9Er


 





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★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
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戦争が政治を継続するための手段であってはならない~橋本勝の政治漫画再生計画第204回

2010-03-29 04:47:16 | 橋本勝の政治漫画再生計画
【橋本勝さんのコメント】
「戦争とは他の手段を持ってする政治の継続である」
これはクラウゼヴィッツの『戦争論』の中のあまりに有名な言葉だ
戦争についての深い思索をめぐらしたものとして古典となった名著を書いた
クラウゼヴィッツは1831年に51歳で死んでいる
彼はドイツ(プロイセン)の軍人だった
戦争は人間の文明にとって不可避なものということに帰するこの本は
あくまで19世紀的な産物である
しかし戦争が軍人たちの次元でおさまるものではなくなり
国民の多くを巻き込み、アウシュヴィッツ、ヒロシマという
大量虐殺の戦争を経験した20世紀後の人類にとっては
やはりいかにしたら「戦争」を克服できるかが課題なのである
政治の継続に戦争があってはならない
21世紀に書かれるべきものは戦争にさせないための政治とは
何かを追究した『平和論』である
戦争は手段ということですまされてはならない
戦争は犯罪なのである
だからコミュニケーション(交渉)の手段として
武器が使われるなんてとんでもないことである
人間の歴史は戦争の歴史、人類が戦争の文明を克服するためにも
すべての武器を廃棄することをめざして
政治は行われなければならない。


【ヤメ蚊】
 人を殺さなければ政治的な問題が解決できないということは考えてみれば極めて野蛮なことであり、歴史が進むにつれ、そのような野蛮な方法に頼らなくてもよくなる、というのは、極めて当り前のことだと思う。
 口角泡を飛ばしても、弾を飛ばすのはやめよう!



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