情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

日弁連会長選挙(2月8日投票)雑感&プリンスホテルへの要請呼びかけご紹介

2008-02-05 02:14:39 | そのほか情報流通(ほかにこんな問題が)
 今回の日弁連の会長選挙は結構盛り上がっているとされている。と他人事のように書くと、お前はそういう立場にはないのではないかと人からは思われると思うが、まぁ、ここでは出だしくらいは第三者的に書いておきたい(爆)。で、本題。両陣営から毎日のように葉書やFAXが送られてくる。根が素直だから、両陣営ともちゃんと読むことにしている。まぁ、互いにかみ合わない主張をし合うのは結構だし、相手の主張が根拠がないとか、中途半端だとか、無責任だとか、言ってみれば、けなし合うのも、まぁ、結構だ。

 ただ、ふとした拍子で目が止まることがある。たとえば、裁判員の受け入れに関する世論調査結果について、内閣府のものを安易に持ち出したりすることだ。

 日弁連の会長(在野の雄たるべきだと思う)となろうという人が、権力の中枢である内閣府の行った世論調査を無批判に引用するというのは、いかがなものだろうか。もちろん、こういうビラを書いているのは本人ではなくて陣営の広報担当かもしれないが、それにしてもどうかと思うよ。

 しかも、引用の仕方が、「内閣府のアンケートでも3分の2の市民が参加を受け入れています」というが、このアンケートが「裁判員制度に関する特別世論調査(平成18年12月)」だとすると、

・参加したい 5.6%
・参加してもよい 15.2%
・あまり参加したくないが,義務であるなら参加せざるをえない 44.5%
・義務であっても参加したくない 33.6%
・わからない 1.2%

というのが実態であり、3分の2が受け入れっていうようなもんではない。しぶしぶっていう人が半分いるっていうことだからね。

しかも、平成17年の同時期の調査結果は、

・参加したい 4.4%
・参加してもよい 21.2%
・あまり参加したくない 34.9%
・参加したくない 35.1%
・わからない 4.4%

であり、答え方が変わっていないところだけ(参加したい、参加してもよい)を比較すると、その合計はむしろ減っており、参加への意欲は減退しているようにも思える。平成17年のように「あまり参加したくない」という質問を残していたら、おそらく、3分の2以上が受け入れに拒否的だったという結果になったでしょうね。

まぁ、ここではどちらかに肩入れする趣旨で書いているのではなく、日弁連会長になろうとする者ならば、安易に内閣府の調査なるものを引用してほしくないし、引用するならせめて内容を少しは精査してほしい、という苦言を呈したということで、この話題は終えておきたい。


で、プリンスホテルの件、これはまぁ、問題が多いよ。日本の言論状況がかなり危機的だということだね。集会を批判するのはかまわないが、集会をとりまく街宣車に乗った「右翼と標榜する方々」は周りに迷惑をかけることで集会を開きにくい状況を作り出そうっていう意図が見え見え。それにプリンスホテルが乗ったんだからねぇ…。プリンスホテル組みやすしって、そっち系の人に思われたら、相手をする従業員が可哀想だ。

ていうことで、プリンスホテルに暴力に屈しないという宣言をしてもらうことで、プリンスホテル従業員を応援しようという企画(半分マジだけど)、じゃなくて、集会の自由、表現の自由を守るために、プリンスホテルに抗議しようという呼びかけが非戦つうしん主宰・毛利正道弁護士からなされているので紹介します。

両陣営の方々もぜひどうぞ!

■■引用開始■■

裁判所の決定まで無視したグランドプリンスホテル新高輪への要請呼びかけに賛同を!

できましたら、下記「アピール」にご賛同下さい。転送・転載大いにお願いします。

第一次集約 2月6日(水)24時  その後も集約日を決めて継続する予定です

集約のうえ、ホテル側にアピール・呼びかけ人と賛同人の氏名所属・ひと言集を届けます。

000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000

応募文         宛先  毛利正道   mouri-m@joy.ocn.ne.jp



1 (○をつける)呼びかけ人になる

   (主催者の一人としてインターネットで順次公表します。肩書きも記載してください)

2 (○をつける)賛同人になる(インターネットでは公表しません)

3 ひと言(任意)

4 個人(または企業・団体)の氏名・所在自治体

00000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000

裁判所の決定まで無視したグランドプリンスホテル新高輪に対する要請への賛同を呼びかけます

2008.2.3   
発起人  非戦つうしん主宰  毛 利 正 道

http://www1.ocn.ne.jp/~mourima/hisen0.html

東京品川のグランドプリンスホテル新高輪が、高等裁判所の決定を無視して2月1日の日教組教育研究全国集会全体集会の会場使用を拒否したため、全体集会が中止に追い込まれました。

http://www.asahi.com/paper/editorial20080202.html

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2008020202084385.html

http://www.shinmai.co.jp/news/20080203/KT080202ETI090004000022.htm

毎年街宣車を繰り出して各種集会妨害に狂奔する右翼の策動、並びに同ホテルが既に昨年5月になしていた日教組との会場使用契約の破棄通告をしたことも強く批判されなければなりませんが、同様のケースでも、従来は裁判所の命令に従って催しが実施されて来ており、ここにいたっての催し中止は初めてのことと報道されています。

 今回のグランドプリンスホテル新高輪の会場使用拒否は、

1  主催者日教組と集会参加予定者の憲法で保障する「集会表現の自由」を蹂躙し、理不尽な右翼の策動が目的を達したことになったばかりでなく、

2  今後も同様な裁判所の命令を無視して会場使用を拒否する事例が増え、会場使用契約自体を拒むという最近の重大な傾向と相まって、右翼に睨まれるものは集会を一切開催できないという、表現の自由なき社会が招来されかねず、

3  事態はこれに止まらず、どんなことでも「裁判所の命令を無視して構わない」という風潮作出を助長し、現代社会における「司法によって紛争を解決する」という最低限の社会的ルールが破壊される恐れすら出てきます。

 よって、私たちは今回のホテル側の態度を許すことは決して出来ません。私たちは、ホテル側に対し、

・主催者日教組と参加予定者および社会に謝罪すること

・日教組より次回の会場使用申込みがあったときには受諾すること

・日教組と参加予定者に対し今回の事態に対する十分な償いを行うこと

・表現の自由を尊重し今後同ホテルはもちろん全国の系列「プリンスホテル」において二度と同様の態度を取らないこと

・この申し入れに対し誠実に回答すること

以上を要請します。

■■引用終了■■


もうひとつ、署名のお願い!

英国のインディペンデント紙は、アフガニスタンの23歳になる学生ジャーナリストが、イスラム社会の一部における弾圧的な女性の扱いを批判した記事をダウンロードして配布したとして、死刑判決を受けている件について、この学生を支持するキャンペーンを立ち上げ、アフガニスタン政府へ介入するようイギリス外務省に圧力をかけることを、読者に呼びかけ、読者が記入して送信すればいいようになっている請願書をサイトに掲載しています。(参照:http://news.goo.ne.jp/article/wiredvision/world/2008news1-15524.html)

ぜひ、志あるジャーナリストを救うために行動して下さい!英国政府を動かして死刑を避けようというのが趣旨です。日本政府を動かすよりは簡単かもしれません。

署名サイトはこちら
       ↓
http://www.independent.co.uk/news/world/asia/article775954.ece

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1月17日にはNPJ/PEOPLE’S PRESS設立記念集会を開催し、多くの方に来場いただきました。ありがとうございました。近く、生中継していただいたアワープラネットTVでオンデマンド放送される予定です(http://www.ourplanet-tv.org/whats/2008/20080117_17.html)。