情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

政権交代を!…NHK論から一言

2005-08-18 06:47:03 | メディア(知るための手段のあり方)
NHKと同じような立場にあるBBCは、政府与党ともきちんと闘っています。対して、NHKは、自民党に対して、すりよる態度をとり続けています。わかりやすい例として「神の国発言問題」http://www.ne.jp/asahi/osaka/korishou/jse39.htmがあります。

では、なぜ、BBCとNHKは権力に対する姿勢が違うのか?ここがよく問題とされるのですが、個人的には、政権交代がないから(一時的に自民党が野に下ったことはあるが、例外的。その後、自民党はメディアを操ることに力を注いできた)だと考えます。
長期政権故に、自民党を叩くと予算などの面で要求が通らなくなるという恐れ、また、自ずから生まれる個人的しがらみ…こういう弊害が生まれ、政権を監視しようという機能が失われるのです。(これはNHKだけの問題ではありませんが、特にNHKは予算を握られているので…。)

政権交代の可能性が常にある場合には、NHKが自民党を叩くと自民党はNHKをいじめるのではなく、次の選挙で国民の支持を失わないようにしようとして批判されたことを反省することに力を注ぐでしょう。これは権力者とNHKの力のバランスの問題です。NHKの批判によって、権力が野に下る可能性があれば、権力は野に下った後のことを考えざるを得ないから、NHKを徹底的にいじめようとはしなくなるわけです。NHKも自民党にばかり有利な報道をすると民主党が政権をとったときに不利益を被る可能性があるから、バランスのとれた報道をしようと考えるでしょう。

日本の権力がメディアに監視されずに好き勝手している状況(例えば有利立法の時は白装束集団騒動、自衛隊派遣延長の時の渡辺オーナー辞任問題、重要な問題があると必ず某かくだらない話題が出てきて、メディアはみんなそっちばかり報道する…。多国籍軍参加の時は指揮命令権の問題をあいまいにしてしまった…。年金未納問題の際の北朝鮮訪問も目をそらす手段にメディアが乗った格好になってしまった)は、結局政権交代がないことも大きな原因になっているというほかないと思うのです。

メディアに息を吹き返させるためにも今回の総選挙での政権交代を望んでいます…。