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9:33 ホテルを出て歩き出す。今日は三原山に登り、山頂を一周し、またホテルまで戻ってくる。山頂口へ向かう車道を行く。放牧場があり、馬が飼われていた。この後山頂口で、山頂まで馬に乗って登れる旨の観光案内を見つけたから、その馬かも知れない。車はほとんど通らず静か。空を舞う小鳥のさえずりがよく聞こえる。
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10:03 山頂への道をいったん外れ、山の中腹にある「割れ目噴火口跡」へ。ホテルから分岐点までせっかく登って来た標高を、どんどん下っていってしまう。1986年11月、住民の全島避難にまで至った大きな噴火をもたらした火口だが、草に覆われ、まるで打ち捨てられた産廃処分場のよう。噴火の生々しい痕跡は感じ取れなかった。ちょっとがっかり。また坂道を戻る。
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10:32 元町港を眼下に望むポイントへ。東京行きのジェットフォイルが白い波の軌跡を描きながら港を出ていく。すぐにテイクオフ=浮上航行に入ったようで、さすがに速い。今日の船の発着港は、昨日の岡田港とは異なり、元町港だ。どうせなら大島の両方の港で乗り降りしてみたいと思っていたので、ちょうどよい。
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10:45 山頂口。車道はここで終わり。カルデラの平原へ下りて、登り返して、山頂を目指す。
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溶岩流の盛り上がりの先端付近。高さは2~3mといったところだろうか。
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11:28 山頂に出て、噴火口を望む。この穴は周囲400m・深さ200m、「60階建てのビルがすっぽり入る」そうだ。なかなかダイナミックな景観。
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火口の縁を一周する。昨日東海岸から車で登ってきた「裏砂漠」も見えてきた。風が強い。小石の礫が地面から巻き上げられてピチピチと体を叩きつける。どこが山のピークだったのかあまり意識せずに歩いてしまったが、三原山の標高は758m。
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火口を3/4周ほどしたところで山を下る。カルデラの平原を、外輪山に建つ大島温泉ホテルへ直進するコース。山を振り返る。
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黒々とした砂礫ばかりで草木も乏しい荒涼とした平原を行く。曇天で、風が強く、裏淋しさが増す。
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山から離れるにつれ、木立ちも出始める。“色のある世界”に戻ってきたね…などと言い合っていると、同行者が「あっ!」と言って立ち止まる。道の前方に動物がいた。キョンだ。一見鹿のようだが、鹿より足が短い。好奇心旺盛なのか、しばらくじっとこちらを見ていたが、僕らが再び歩み始めると、草陰に走り去っていった。キョンは島外から人為的に持ち込まれたそうで、自然植生や農作物の食害も起こすため「特定外来生物」に指定されている。昨日も大島公園の草陰に、これを捕えるための罠が仕掛けられていた(ただ、大島公園動物園の展示動物のひとつでもあるのだが)。別名「ほえじか」で、鳴き声が独特らしいのだが、一度も鳴くことはなかった。
13:00過ぎにホテルへ戻る。ホテルから山を振り返ると、頂きが雲に覆われて、姿が見えなくなっていた。
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ホテルでビュッフェの朝食をたっぷりとっていたためか、昼食をとりたくなるほどお腹は空いていない。アイスでも食べようか、と大島町営牧場へ。
13:55 ここの牛乳を使ったアイスを売店前のウッドデッキで食べ終え、牛をパチリ。
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島に来たのにあまり「浜辺」を感じていなかったね、と、牧場近くにある島最北の浜・野田浜に少しだけ立ち寄り、レンタカーを返して、送迎車で元町港へ。船の出港まで1時間ほどあったので、同行者が近隣のお洒落そうなカフェをスマホで調べ電話をかけてみるも、ネットの情報は古かったのか、1軒は「もう店は辞めました」、もう1軒は「この番号は使われていません」で、結局、フェリーターミナルにとどまることに。建物の裏に回ると、足湯を発見。トレッキングで疲れた足をひたす。ぬるいのかと思いきや、しっかり熱せられており、なかなか効いた。
15:43 乗船。
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三原山を振り返る。ちなみにこの桟橋も、土台は山から流れ出た溶岩でできているそうだ。
【大島・元町港15:50―(東海汽船2230便)→17:35東京・竹芝桟橋】
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多くの貨物船と並走しながら東京湾を進み、レインボーブリッジをくぐり、
17:42 竹芝桟橋着。
島の食事が和食や海鮮ばかりだったわけでもないのに、なぜか洋食らしい洋食、ハンバーグが食べたくなり、浜松町駅前のデニーズでハンバーグセットを食べて、解散。