tokyo_mirage

東京在住・在勤、40代、男。
孤独に慣れ、馴れ、熟れながらも、まあまあ人生を楽しむの記。

筑波山1泊旅行 2日目

2017-01-22 23:00:00 | 旅と散歩と山登り
温泉に1泊すると3回は風呂に入る。1日目の到着後すぐ、夕食後しばらくしてから、そして翌朝の朝食前。
7:38 ひとっ風呂浴びてきた。標高540m余りに位置するこの宿、麓の平野を見晴らす爽快な露天風呂だった。ただ、昨晩深夜、隣接する駐車場に暴走族が集まってきたようで、ブオンブオン…と喧しいので閉口した。いかにも茨城らしい古典的な暴走族には苦笑せざるを得ない。「県の魅力度ランキングで最下位」になるのが嫌だったら、こういうのこそきっちり取り締まればいいのに。

9:05 昨日の歩き出し地点、筑波山神社へ向けて下山開始。ちょうどロープウェイが真上を通過した。

杉などの木立の中をのんびり下りていく。

筑波山神社を通過、さらに山を下る。神社の境内では今日も「ガマの油売り」の実演をしていた。
10:01 今は廃止された「筑波山郵便局」の建物跡。

下っているのは、古からの筑波山の参詣道「つくば道」。両脇に建ち並ぶ家々もどこか風格がある。

ここは山の南側の斜面だ。陽が差して温かい。風もなく穏やか。

いい陽気だから梅も咲いている。つくば山には梅林もあり、2月には梅祭りも開催されるという。

鳥居。だいぶ山を下りてきた。

サボテンってのはなかなか逞しい。こんな石垣の隙間からも、器用に鈴なりに生えてきている。

平地に下り、山を振り返る。ここら辺は遮るものの何もない一面の田んぼで、強風が吹いていたら歩くのがとても苦痛だったろうが、今はのどかそのもの。…それにしてもやっぱり、男体山(左)の峰の方が女体山より高く見えるんだよな。

10:39 神郡の古い町並みを行く。山を振り返る。

火の見櫓も町並みによく合う。

11:07 北条の町の中に入る。立派な石柱の道標が立っている。画面奥が筑波山。

1987年に廃止された「筑波鉄道」の名残。ここは踏切だったと思われる場所。線路跡は今は自転車道として整備されているようなので、今度は自転車で筑波山を目指すのもいいかも知れない。

およそ7.5km歩いた。ゴールの「筑波交流センター」でバス待ちのトイレ休憩。おそらくは市町村合併前には役場だったと思われる建物。だだっ広いが閑散としている。片隅に、なんとも懐かしいロゴの「つくば科学万博」のゴミ箱が。見に行ったなあ、あの万博。開催は1985年だから、もう30年以上前だ。「科学万博を成功させよう」というスローガンの書かれたシールもはっきり読める。よくぞまあここまで綺麗に使い続けているものだ。

【筑波交流センター11:35―(つくバス)→12:11つくばセンター】
つくば駅へ戻ってきた。今まで歩いていた鄙びた風景が一変、開発されたニュータウンの只中。

少しつくばの町を歩いてみる。駅前に広大な公園があるのがいい。この銅像は江崎玲於奈か誰かだったかな。ノーベル賞を受賞した科学者たちが像になっているのだ。ひとつだけ「土台だけで、像がない」空間があり、そこは「未来のあなたのために空けてあります」と。なかなか粋な演出。

芝生や林だけでなく、池もある。公園に面して図書館や美術館もある。なかなか贅沢な空間。

公園の一角には古民家も移築されていた。18世紀末・江戸寛政年間に建てられたと推定される、この地方に典型的な農家建築だという。縁側に腰かけて日向ぼっこをしていたら、「お茶が入りましたから」と係の女性に声をかけられ、温かいお茶をごちそうになる。

「歩車分離」、歩道と車道が立体的に分けられていて、のんびり歩ける。駅の周囲をぐるっとひとめぐりし、最後に駅前の西武百貨店に入ると、2月末で閉店すると貼紙が。開店したのはつくば万博と同じ1985年だという。きらきらとした「未来」を見せていたあの万博がもう過去のものになったように、このデパートももう時代に追いつけなくなったのか。初めて来た店なのに地元民のような淋しさを覚える。
帰りは、つくばエクスプレスではなく、東京駅までの高速バスを選んだ。敷地にロケットが置かれていたりする研究施設のある町をバスは抜けていく。乗客は数名。静かで暖かなバス車中だった。
【つくばセンター13:30―(関東鉄道高速バス)→14:50東京駅】