tokyo_mirage

東京在住・在勤、40代、男。
孤独に慣れ、馴れ、熟れながらも、まあまあ人生を楽しむの記。

「ペットボトルのキャップだけ集める」は意味がないと前から思ってたよ

2017-01-11 14:37:44 | 物申す
エコキャップ推進協、事業費の5割超を「身内」に還流

ペットボトルキャップのリサイクルを呼びかけているNPO法人「エコキャップ推進協会」(エコ推、横浜市)が2014年度(14年9月~15年8月)、キャップの売却益を主な原資とする事業費の5割超を、子会社を通じて理事長や一部理事らの給与に充てていたことが分かった。事業費の過半が「身内」に還流していたことになる。

横浜市に提出された事業報告書によると、エコ推は14年度の事業費6139万円のうち、約7割に当たる4157万円を運営事務費などの「業務委託費」として計上し、大半を子会社「スタッフルーム」に支払っていた。

同社の社長はエコ推の事務局長。社員には、エコ推の矢部信司理事長や矢部氏の家族、一部理事のほか、エコ推事務局のスタッフらが名を連ねる。

業務委託費のうち3200万円が人件費。矢部理事長は、エコ推の役員報酬(月額20万円)に加え、スタッフルームの社員として毎月35万円の給与を受け取っていた。

エコ推は、子どもへのワクチン寄贈や途上国の貧困救済支援、障害者の自立支援を定款に掲げるが、14年度は寄付金などの合計は事業費の約2割、1349万円だった。(朝日新聞)


ゴミの分別はしっかり行う方だが、
「ペットボトルのキャップだけ集める」は意味がないと前から思っていた。
ペットボトルのキャップを外しても、
口元にキャップと同じプラスチック部品が輪っか状に残るからだ。
あの部品はペットボトルリサイクルの過程で当然機械的に分別されるはずで、
だったら、同じ素材のキャップがくっついていようとも、大して変わらないだろう。
あるいは、「プラ製品」を分別回収している東京23区なら、
このフタも「プラ製品」として回収に出せばいいだけのことだ。

古紙回収で「折り込み広告などを除いた純粋な新聞紙だけ」をわざわざ集めるようなもので、
それでも「古紙リサイクル」としての意味はあるだろうが、
逆に言うと、「古紙リサイクル」以上の意味は何もない。
むしろ、分別の手間がかかっているという意味で、非効率とさえ言える。
そのエネルギーを別の用途に生かした方が社会の役に立つかも知れない。

しかし、うちの会社でも、「キャップがアフリカの子どもたちのワクチンに変わります」と、
悲痛な貼り紙を出して、この「キャップだけ集める」を先導している女子がいたなあ。
自分は冷ややかな目で見ていたけれど。

そうやってせっせと手間をかけて「キャップだけ集める」を実践した挙げ句がこのニュースだ。
上がった利益が関係者のフトコロにごっそり入ってるだけ。

ひところ流行った「ホワイトバンド」を思い出した。
あれも、リングの購入費が、困っている当事者に直接行き渡ったわけじゃなくて、
得体の知れぬ「製造費」「運営費」に消えていただけだった。

「善意」と「愚直さ」は紙一重だが、その対極にはあるのはただ一つ、「悪意」しかない。
「悪意」に対抗できる「知恵」、それこそ“分別”を、持たなくちゃならない。