先日、本ブログに労働者の祭典「メーデー」に行った記事を書きましたが、それから半月くらいして「株式会社サニックス」というブラック企業が元社員から提訴されたことが記事になっていました。
概要は下記のとおりです。
『毎日新聞』の記事を参考にしています。
http://mainichi.jp/articles/20160516/k00/00e/040/119000c
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過酷な新人研修で障害が残ったとして、太陽光発電設備施工などを手がける「サニックス」を相手取り、広島県福山市の元社員50歳が、約2200万円の損害賠償を求める訴訟を広島地裁福山支部に起こした。
24kmを歩かせ、集団の1人でも脱落すれば連帯責任を問われる内容。
訴えた元社員「会社が無理なプログラムを強制し、安全配慮義務を怠った」
ブラック企業サニックス「無理な要求はしていない」
提訴は1月28日付。元社員は2013年8月に入社し、福岡県宗像市の同社研修センターで約10日間の新人研修に参加した。研修は営業などに関する座学や、10人ごとの班が一定速度で長距離を歩く「歩行訓練」が繰り返された。
終盤には「サニックススピリッツ」と銘打たれ、24キロを4時間で歩く訓練が課された。
元社員は2回の歩行訓練で両脚を痛めていたが、会社側から「一人でも脱落すれば班全体が失格」「クリアできない人間はうちに要らない」などと言われ、同僚に迷惑を掛けることや解雇を恐れて訓練を続けた。24キロを完歩したが、症状が悪化。両膝関節挫傷などと診断され、関節可動域が狭まる障害が残ったとしている。男性は障害のため休職し、2014年に退社した。
元社員「無理な運動をさせれば負傷する可能性が高いことを十分認識していたにもかかわらず、(会社が)無理なプログラムを組んだ。研修に医療職を配置せず、男性が訓練の中断を訴えても認められず、安全配慮義務を怠った。」
サニックス「元社員から膝と足首が痛いとは聞いたが、捻挫などの負傷の訴えはなかった。サニックススピリッツには参加の意思を確認しており、強制はしていない。(毎日新聞からの取材に対し)係争中であり、コメントは差し控える」としている。【真下信幸】
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記事を見るだけで目眩のするようなカルトブラック企業であることがわかります。
無意味かつ精神論的な研修内容だけでなく、下記の点が気になりました。
・サニックスからの回答で「サニックススピリッツ(笑)を社員に強制していない」とあるが、「任意」という名の強制はなかったか。
・ブラック企業がメディアの取材を受けると、たいてい上記のような「係争中であり、コメントは差し控える」と判を押したような回答が出てくる。
ブラック企業「サニックス」の概要
公式ホームページ:
http://sanix.jp/company/index.html
商号:株式会社サニックス(英文名 SANIX INCORPORATED)
本社所在地:福岡市博多区博多駅東2-1-23
創業:1975年4月
設立:1978年9月
資本金:140億4183万円(2016年3月31日現在)
社員数:2331人(2016年3月31日現在/連結)
証券コード:4651
帝国データバンク企業コード:860037149
役員:代表取締役社長・宗政伸一、取締役副社長執行役員・宗政寛