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今日は帝劇 明日は日劇 はたまた国技館に後楽園ホール さらには落語家の追っ掛け 遊び回る日常を描きます。

宮部みゆき 「長い長い殺人」

2019-06-15 10:47:11 | 日記
宮部みゆきさんの「長い長い殺人」です。
財布を小道具として 登場させる連作短編集。
刑事の財布
少年の財布
探偵の財布
死者の財布
などなど 財布が自分たちの持ち主について語り
ラストは、連続殺人事件の真相に辿りつくというお話。
今から 20年以上前の作品ですが、そこは 宮部みゆきさん
クオリティの高い連作短編集になっています。

扱われる事件は、塚田和彦と森元法子という男女が引き起こした連続殺人。
彼らの妻 夫も殺されている。
が、彼らには 確固たるアリバイがある。
最初は、犯人扱いしたマスコミも、やがて悲劇のヒーロー扱い。
何しろ この2人 美男美女。
当然 マスコミは、もてはやす。
しかし、やがて真実が明るみに出て•••

作者が上手いのは、途中に 彼らが犯人ではない事件も絡ませているところ。
また、宮部作品の特徴でもあるのだが、それぞれの登場人物の人生が
きちんと描かれているのは、読むこちらとしては、つい感情移入してしまう。

やはり、宮部ワールドは素晴らしい。