ラジヘリ空撮

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強化タイプのテールドライブベルト使用時の注意点に付いて

2012-01-11 11:20:00 | メンテナンス
通常この時期、ラジヘリ等を使用して空撮を生業にしている業者は、機体のメンテナンスに精を出している事と思います。

弊社でも、例外なく機材や機体のメンテナンスを行っていますが、外気温が0度を下回る事も多く、
厳寒の中でのテストフライトはつらいものがあります。
そんな訳で、テストフライトの日は・・・少し憂鬱になる事も・・・。

そんな中、同業者で数多くのパーツを供給させて頂いていて、弊社のユーザーでもあるWingさんのブログに、
ベルトの使い方?に付いて・・・少し気になる点がありましたので、ここで少し解説を致します。

そもそも弊社から供給させて頂いているクロロプレン製のベルトは、マキシジョーカーに使用されているものだとばかり思っていました。

しかし、JRのVoyager260GSRに取り付ける場合には、少し注意が必要です。

JRのVoyager260も、同じピッチで長さも同じなので一見使用出来そうなのですが、
残念ながらそのまま取り付ける事はお勧め出来ません。


写真をご覧頂ければ判ると思いますが、JRのVoyager260の標準プーリーのままで、6mm幅のベルトを使用した場合、
ベルトの端面がプーリーサイドに当たってしまっており、ベルトとプーリーとのクリアランスが全く有りません。

この様な状態で使用した場合は、ベルトの歯とプーリーの歯が完全にかみ合う事が出来ずに滑りの原因となるばかりではなく、
ベルトの歯とびや耐久性に影響します。

下の写真の様な状態が好ましく、ベルトに合ったプーリーの使用(交換)をお勧めします。


実際に使用する5mm幅用と6mm幅用の、プーリー幅の比較をしましたので、写真を見て下さい。


同様に、ベルトの幅の違いに付いても比較しましたので、ご覧ください。


JRのVoyager260で、6mm幅のベルトを使用する場合は、必ず新型の260Z用等の7mm幅の
プーリーに交換して使用してください。

ベルトも、ポリウレタン製でも良ければ、新型の260Z用が使用出来ます。

しかし、クロロプレン製のベルトを一度でも使用してしまえば・・・ポリウレタン製のベルトには戻れませんね。

弊社では、以前(15年程前)から、40ccの機体にクロロプレン製6mm幅のベルトを使用していましたので、
写真の様なオリジナルプーリーを作って現在も調子良く使用していて、耐久性も抜群です。

又、ベルトの耐久性に付いては、とかく材質ばかりに目が行きがちですが、プーリーのかみ合い精度に因っても、
かなり影響を与えますので、高精度なプーリーを選択する必要があります。

特にカウンター側のプーリーは、並行度の精度が保てない傾向にあります。出来るだけ、ベルトに対して直角になるよう調整が必要です。

又、純正品のテールのアウトプットシャフトにプーリーを取り付ける時の注意点として、
力ずくでセットスクリュウを締め付けると、アウトプットシャフトが曲がってしまう事があります。

アウトプットシャフトにプーリーを取り付けた後には、必ず旋盤やフライス又は、ボール盤等にシャフトを噛ませて、
振れを確認する必要があります。

目でみて、一目で振れが確認できる様な場合は、そのまま使用せずに、再度組み直す必要があります。

勿論、ダイヤルゲージで振れを確認できる方は、その方法がモアベターです。

お互い今年も安全に撮影作業が出来る様、手を抜かずに確実に整備を行いたいものですね。



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1 コメント

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Unknown (WING)
2012-01-11 16:19:07
いつも、詳細な解説頂き有難う御座います。
私は、ボイジャーもジョーカーもTKFさんから購入した物で、プーリーも指示通りに交換してます。皆さんも参考に。
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